春の長雨を避けるのに最適な靴とは?
新年度を迎えたと思ったら、あっという間に20日が過ぎ…。二十四節気でいうと6番目の「穀雨」に入り、今年はその特徴通り、穀物の成長を助ける雨が頻繁に降りますね。
そんな雨模様が続くと困るのが、履く靴…。防水性が低いと、帰る頃には靴下までビッチョリで最悪。というわけで、第84弾では春雨に負けない靴をピックアップしてみます。
まず重要なのは、雨を最も受けるアッパーです。オイルドやシボ、ガラスなど防水や撥水性に優れた加工が施されたレザーや、起毛素材で雨ジミがつきにくいスエードを選ぶと良いです!
そして、お次はソール。レザーソールは水が染み込みやすく、駅や建物内などコンクリートの床では滑るので注意が必要です。ラバーソールの方が安心ですし、ダイナイトやビブラムソールならグリップ力も高いので、滑りにくく安全です。
最後に、アッパーとソールをつなぐ製法。マッケイ製法の靴は、ソールから中底までがダイレクトに縫い合わされており、底面にステッチが露出しているものはラバーソールでも水が糸を経由して浸ってくるので おすすめできません。
グッドイヤーウェルト製法の靴は、底面のステッチが内部とは繋がっていないので、底面から水が浸入する心配はありませんが、激しい雨で水分量が多い場合はコバとアッパーのすき間から浸ってくる危険性があります。
アッパーに接する部分を山状に盛り上げたストームウェルト製法、L字状に縫い付けられた幅広のウェルトを使ったり、アッパーを外側に折り曲げた上でウェルトを重ね合わせるノルウィージャン製法などは、グッドイヤーウェルト製法よりかなり防水性が高まります。
では話をクルリンパと戻して、春雨に負けない靴の投稿5選をご紹介していきます!
エドワードグリーンの「ドーバー(ユタカーフ)」
まずは、「初」という言葉の絡んだ靴の回に続いての登場となる@shoeslover1018さんの投稿。エドワードグリーン(EDWARD GREEN)の「ドーバー(DOVER)」ユタカーフです。
1890年に創業者エドワード・グリーン氏がノーザンプトンに工房を設立。3人の息子とともにミリタリーブーツなどをメインに紳士用の靴を手掛けるところからスタートした、エドワードグリーン。
モカ部分のスキンステッチが特徴的で、Uチップを代表するモデルが、「ドーバー」です。
@shoeslover1018さんの「ドーバー」に使われているユタカーフは、フランス・アルザス地方にあるハース・タナリーズ(Haas Tanneries)にて作られています。9種類のオイルを染み込ませて、なめされているのが特長で、通常のカーフに比べて油分を多く含んでいるため、耐水性があります。防水皮革ではありませんが、土砂降りの雨でなければ問題はなさそう。
トナカイの皮革を使用した幻のロシアンカーフに似た風合いとスキンステッチのマッチングが絶妙ですね。
ユタカーフの経年変化をまだ見たことがないので、ぜひ育てた姿も投稿してください! 楽しみにしています。