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FASHION 僕が捨てなかった服

ファッションディレクター西口修平が唸った「死ぬまで捨てられない服」が凄かった。

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

着ることはなくなっても、大切に持っている素晴らしいコートです!

クラシックスタイルだけにとどまらず、カジュアル、ヴィンテージなどへの造詣も深く、それらを自在にミックスしたスタイリングで世界中から高い評判を得ているメンズファッションディレクターの西口修平さん。

幅広い知識と経験に基づき、さまざまなジャンルを幅広く網羅してきた西口さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第1回目は、スティレ ラティーノ(Stile Latino)のポロコートです。

「イタリア・ナポリのアットリーニ家の長男、ヴィンチェンツォ・アットリーニが2004年から手掛けているブランド、スティレ ラティーノ。

ヴィンチェンツォは若干9歳にして父チェーザレの仕事に同行してイタリア中を廻り、16歳の頃には既に独自でジャケットのモデルを構築して、型紙まで作れるほどの才能があったそうです。

ドレススタッフのマストアイテムと言われているのがテーラードコートですが、そんな中でもこちらのスティレ ラティーノのコートは、最高峰と言っても過言ではありません。

店頭にて商品化される前に、上司が着ていたコートが商品展開されることになり、絶対に購入すると決めて15年程前に購入しました。

ベーシックなポロコートとは違い、袖ボタンが付かない筒袖になっています。

袖山から真っ直ぐ切り替えられた袖、美しい曲線でカットされたラペルの表情は素晴らしく、そして何より体を立体的に見せるテーラーリングは男が惚れる洋服の顔をしています。

生地は、イギリスのテーラーアンドロッジのウールカシミアのヘリンボーンを使用しており、打ち込みもしっかりしていながらカシミアをブレンドしているため、ふっくらと柔らかくしなやかで優しく体を包みこんでくれます。

3/4丈コートが主流だったその頃のモノのため、着ることはなくなりましたが、今でも大切に持っている素晴らしいコートです」。

西口修平
メンズファッションディレクター

クラシックスタイルへの造詣が深いだけでなく、カジュアル、ヴィンテージなど守備範囲も広く、それらを自在にミックスしたスタイリングで世界的に高い評判を得ている洒落者。Instagramのフォロワー数は14万人に届く勢いで、上梓した著書『Nishiguchi's Closet』(学研プラス)、『Nishiguchi Essentials 100』(ワン・パブリッシング刊)も大人気。1977年生まれ。大阪府出身。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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