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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

効率より非効率が楽しい絶滅危惧種のマニュアルミッション車を探す

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

運転が楽しいMT車こそ自動車趣味のだいご味

自動車趣味なんて所詮、伊達と酔狂。理屈やトリビアもベンキョウになりますが、何を所有するかより、なぜそのクルマに乗っているのか? が重要です。例えるなら、アタマからつま先まで、着込んだアイテムのブランド名をツラツラ並べるよりも、コーディネイトのキモなり、ブランドの組み合わせの妙なりご解説いただきたいもの。

自動車に乗る喜びは多種多様、千差万別ですが、個人的嗜好なのでしょうが、操縦する感覚が何より大好きです。だから運転に際しては、ドライバー自身で操作しなければイケない部分がある方がいい。というワケで、自動車趣味人の第一の選択基準はトランスミッションの種類。シンプルにいうと、ATとMTの2択です。

しかし近年は残念なことに、3ペダルMT車の設定そのものが少なく、もはや絶滅危惧種状態。あのスバルでさえMTの設定がいまやBRZだけ。国内モデルに関していえば、あとは基本的にCVTという有様。無論、それには理由があり、CO2排出量を考えれば統括電子制御可能なCVTの方がコントロールしやすいともいえます。

国内で最安のMT車は? と探してみると、いまや最新スズキ・アルトもダイハツ・ミラもCVT一択。商用車の軽トラックを除けば、乗用タイプの軽自動車でMTを設定するのはスズキ・ワゴンR(FA)、ホンダ・N-ONEとN-BOXの3台。ちなみGRコペンさえCVTです。ホンダS660は終売なのが残念無念。

気を取り直して普通乗用車で探します。まずはトヨタから。もうCVTしかないのだろうと普通のヤリスのページにアクセス。すると、1.5L直3ガソリンエンジンのFFですが、6MT搭載車が3グレードあり、最高出力はいずれも120psです。最安値はXの154万3000円。GRヤリスは別物なので今回は割愛します。

同クラスのライバルを探すと、日産マーチ・ニスモSが見つかりました。こちらも1.5Lの排気量ですが、ベースエンジンがHR15DEなので4気筒です。ニスモ専用チューンが施されたエンジンは最高出力116psを発生。5MTですがサスペンションはニスモチューン。スピードメーターは220km/hスケールとクルマ好きには刺さるかも。ニスモこだわりの趣味車で価格は187万6600円。

スポーツハッチのなかでも、いま輝いているのがスズキ・スイフトスポーツです。しかし今回はMT縛りなのであえて普通のスイフトを調べてみました。最安値5MT搭載車は1.25L直4エンジンを搭載したXG(FF)設定があり、スズキセーフティ サポート非装着車(受注生産)なら137万7700円というお値段に。最高出力91psは頼りない印象もありますが、一考の余地があるのではないでしょうか。

なんだか小型ハッチバック特集の様相を呈してきましたが、このクラスのラストはマツダ2です。エンジンは最高出力110psのガソリン、最高出力105psのディーゼルで排気量はともに1.5Lで直4。両モデルともに6MT(FF)を採用します。価格はガソリンが169万4000円、ディーゼルが206万5000円です。

マツダの面白い点は、公式HPのカーラインナップのセレクト項目に『MT車』というくくりがあることです。マツダのマニュアル車ラインナップは前出のマツダ2の他に、マツダ3、マツダ6、CX-3、CX-30、CX-5、ロードスター&ロードスターRFと、8車種11モデルもあります。

SUVのMT車でガソリンとディーゼルが選べるCX-5、ミドルサルーンのマツダ6など、他車では選べそうもない注目モデルもあります。マツダって、ひょっとしたらMT天国かもしれませんね。

今回は駆け足で日本のメーカーを巡回しましたが、見落としてしまった車種があるかもしれません。また、あえて触れる必要がないであろうフェアレディZやGR86&BRZなどのスポーツカーは除いています。皆さんもオススメのMT車があれば是非ともコメントをお寄せください。

Text:Seiichi Norishige



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