【後編】もう戻れない。女性向け風俗に走った、ある母親のケース。

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「本番はNGなので、舌と指で愛撫してくれました。どこまでホントかわからないけれど、聞いたら彼は大学院生で性被害者の心理を研究しており、セラピーとしてのテクニックを知ったとか。そこでテクニックを身につけたと言っていました。いわゆる挿入行為をしなくても、言葉や仕草、態度で好きだと意思表示される幸福。そんなことをしてくれる男性から、快楽へとゆっくりと導かれるっていいな～と。終わった後のキスも胸への刺激もソフトタッチで優しくて、『こんなこと、誰からもされたことがなかった』と感動して泣いてしまったんです」

それと同時に、この男性は誰にでもこういうことをしているんだと気づく。

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「ここまでされると、私のことを好きなんだと錯覚してしまうんです。“私だけを好きでいてほしい”“私だけのものであってほしい”と思ったんですよね。『また呼んでくださいね』と言われて、“あ、この人はこれが仕事なんだ”と突き付けられたんです」

行為はホテル代も含めて３万円ほど。「エステだと思って」割り切って出したという。帰りの電車の中でも、行為を反芻して帰宅。保育園で待っていた２歳の娘の手を引いて、家に帰る。その前にスーパーに立ち寄り、夫の好物の「筑前煮」の素材を購入した。