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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

ちょいとお高い新型フェアレディZに安価モデルは登場するのか?

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

従来型自然吸気エンジン搭載? の真意を問う

新型フェアレディZのローンチモデル、240台限定の『プロトスペック』の価格696万6300円が話題に。主たる反応は「高くて手が出せない」というもの。ザックリいって700万円。特別装備と消費税10%を含むと思えばリーズナブルな対価と思う反面、日本の平均世帯収入を大幅に上回ることは事実。誰でも頑張れば買えるというシロモノではないです。

デザインは秀逸というか、新型フェアレディZはカスタマイズの可能性を大いに秘めたじつに日産らしいクルマです。以下にプロトスペック、日産によるカスタマイズ車両、スーパーGTのレース車両の順で画像を並べてみましたのでご覧ください。


新型フェアレディの限定車「プロトスペック」


カスタマイズされた新型フェアレディZ


スーパーGTに参戦するレース車両

フロントはS30、リアはZ32を彷彿させますので歴代モデルも並べてみました。ギャラリー内に別アングルの画像もあります。


S30型フェアレディZ


フェアレディ 240ZG


Z32型フェアレディZ

先代のフェアレディZは3.7LのV6NA(自然吸気)エンジンを搭載。2017年7月6日に発表・発売された最終進化系モデルのエントリー価格は390万7440円。最上級モデルのニスモで629万3160円でした(ともに6MT車)。その後、消費税率のアップなど価格改定はあるものの、やはり総予算500万円以下が望ましく、新型は相応にお高いといえるでしょうか。


先代フェアレディZに搭載されるNAエンジン

今現在、折れた心を修復する唯一の希望は、新型フェアレディZにこの先、先代同様にNAエンジンのVQ37VHR型が搭載されるのか? ということ。じつのところ新型と先代モデルの型式は同じZ34です。つまり、新型は先代のスーパーマイナーチェンジモデルという成り立ちのクルマなのです。もし、このNAエンジンを採用できれば価格が下がる可能性が出てきます。

ピポパピポパ。何かネタをもっていそうなそのスジに電話してみます。「確かの載せようと思えばVQエンジン載るんですけど、3.0LターボのVR30DDTTと違ってこのVQエンジンはこの先使い道がないんですよね」という。簡単に意訳すればフェアレディZ単一車種だけのために生産できないという結論に。電動化に対する大シフト、2022年10月から始まるR51-03規制(フェーズ3)を考慮すればおっしゃる通りでございます。

日産は新型フェアレディZの開発にあたり、6速MT(マニュアルトランスミッション)を新開発。また、スカイライン400Rが7速AT(オートマチックトランスミッション)なのに、新型Z用には9速ATも新たに開発し搭載しました。確かに将来性のないエンジンとトランスミッションを作り続けるのは酷なのです。

無論、日産次第ですが、これらの背景を考えると、新型フェアレディZにNAエンジンのVQ37VHR型を搭載することはない……と結論付けられるのではないでしょうか。

次に新型フェアレディZのカタログモデルの価格を考察してみましょう。現段階で発表されているのは、スタンダードのフェアレディZ、バージョンS、バージョンSTの3グレードです。コレを先代モデルに置き換えるとその価格差は約120万円です。

装備を考えればお買い得なプロトスペック約700万円<バージョンST∔オプション∔物価上昇と仮定すれば、戦略的価格設定のエントリーモデルなら、なんとか600万円を切る可能性が出てきます。ただし、昨今の資材不足と原材料の高騰を加味すれば、スタンダードは598~620万円、バージョンSが660~680万円、バージョンSTが680~750万円あたりかと予想します。もしニスモが登場すれば800万円超えは確実か!?

購入シミュレーションもしてみましょう。消費税別車両本体価格700万円(ラインオプション含む)と仮定して、3年後残価40%なら420万円、残価50%なら350万円となります。この残価は金利や諸経費を含みませんが、なんとなく支払いがイメージできるのではないでしょうか。

新型フェアレディZの登場でブツヨクが病へと変異した貴方。そんなスポーツカーファンの皆様は先代Z34の購入を検討されてはいかがでしょうか? いまなら高年式低走行の物件が選べますし、中途半端に低年式車を選ぶよりバリューな選択となります。エンジンはクオォーン! と回る自然吸気のVQ37VHR型ですから、内外装のデザインがお眼鏡に適えばお買い得な宝物となるでしょう。

Text:Seiichi Norishige

日産



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