ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 僕が捨てなかった服

カッコ良くて2色買いしたものの履かなくなったグッチの乗馬ブーツ

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

ブランド出自にまつわる乗馬ブーツは作りも抜群

かつて編集者として出版社に勤めた経験があり、現在はファッション誌や広告、そして国民的アイドルからミュージシャン、政治家のスタイリングに至るまであらゆるシーンで活躍するスタイリスト櫻井賢之さん。

幅広い知識に基づき、クラシックからモード、ストリートに至るまで幅広いジャンルに精通する櫻井さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第9回目は、グッチ(GUCCI)のバックジップブーツです。

「これは2008年に購入したホースライディングブーツ(乗馬ブーツ)です。

当時はミラノコレクションを観に行っていて、トムフォードの後を受けたフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)手がけるコレクションがカッコ良く、ランウェイに登場したこのブーツを黒と茶の2色とも買ったのを覚えています。

購入当時は少しだけ履いたんですが、すぐに履かなくなってしまい、ずっとしまった状態。この企画で引っ張り出しましたが、黒の方は見当たりませんでした。

靴は気に入って履き潰すまで履き続けるか、一瞬で履かなくなるかのどちらかで、これは後者。気分的にもトレンド的にもロングブーツを履く機会はなくなったので、この先も眠り続ける可能性は高そうです。

作りも革質も素晴らしいのに、もし手放したとしても評価は低め。それではもったいないので、ロングブーツが再燃するようなことがあって、スタイリングで使える機会を気長に待ってみようと思っています。

スタイリング用のアトリエは構えていますが、ロングブーツの類いは収納するにも場所は取るし、いちいち確認するのも大変なので、苦労は絶えませんが…」

櫻井 賢之
スタイリスト

ファッション誌編集部員を経て、2001年よりフリーランスのスタイリストとして活動をスタート。メンズファッション誌にとどまらず、広告から芸能、音楽シーンに至るまで活躍の場を広げている。幅広い知識に基づく洗練されたスタイリングに定評あり。1971年、東京生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5