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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 僕が捨てなかった服

ブランドが消滅。新品を探すのが難しそうな乗馬ブーツの名品とは?

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

ブランド出自にまつわる乗馬ブーツは作りも抜群

かつて編集者として出版社に勤めた経験があり、現在はファッション誌や広告、そして国民的アイドルからミュージシャン、政治家のスタイリングに至るまであらゆるシーンで活躍するスタイリスト櫻井賢之さん。

幅広い知識に基づき、クラシックからモード、ストリートに至るまで幅広いジャンルに精通する櫻井さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第10回目は、タニノクリスチー(TANINO CRISCI)のホースライディングブーツです。

「タニノクリスチーは、イタリア・ミラノにて1876年に創業したシューズブランドです。ブランドロゴに乗馬の絵が描かれているように、ブランド設立時には乗馬用のブーツを生産していました。

ランバンのハットのときにも話しましたが、ブランドの出自にまつわるアイテムを購入するのが好きなんです。

実際に乗馬用のブーツを作っていたので、履きやすいし、とにかく軽い。作りも素晴らしかったんです。

頻繁に履くかって言われると そうでもないんですが、スタイリングでも使えるので、アトリエに置いてあります。

ちなみに、タニノクリスチーは4代にわたってブランドの看板を守ってたのですが、経営難に見まわれ、残念ながら2011年にブランドがなくなってしまいました。

今後探そうと思っても、おそらくUSEDしか出てこない。僕は誰かが着た服、古着をほとんど着ないので、これを手放してしまうと再び手に入れられる期待度も薄そうです。

最近はスニーカーばかりで、ブーツ、とくにこういったロング丈のブーツを履く機会は皆無なんですが、いざ本格的なホースライディングブーツを探すとなると見つけづらいので、この2足も手放さず残しておくと思います」。

櫻井 賢之
スタイリスト

ファッション誌編集部員を経て、2001年よりフリーランスのスタイリストとして活動をスタート。メンズファッション誌にとどまらず、広告から芸能、音楽シーンに至るまで活躍の場を広げている。幅広い知識に基づく洗練されたスタイリングに定評あり。1971年、東京生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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