あなたの人生はあなたのもの。他人からの“貴重なご意見”は無視しましょう
★★★
ようこそ お越しくださいました
ここは繁華街にひっそりと佇む
『純喫茶ぺぺ』
昭和レトロでどこか懐かしさを感じる
恋に迷える大人達のユートピア
ここは純喫茶の雰囲気を大切にしており
一風変わった店主が
お客様をイメージした珈琲カップの代わりに
お悩みにぴったりの「恋のナンバー」を
硬派にお出ししております
刺さりすぎて気絶なさらないよう
お気をつけくださいませ
どうぞ 最後までおくつろぎの上
ゆるりとおたのしみください
純喫茶 ぺぺ
★★★
本日のお客様は、
「女性も社会で働いて自立した方がいい」という親からの教えで、希望の職に就き、仕事にはやりがいを感じる一方で、今度は「結婚はまだか?」と親に心配される始末。
SNSが身近にあるせいか、結婚してるか、してないか。
子供がいるか、いないか。仕事をしてるか、してないか。
他人と自分を比べては落ち込んでしまいます。
どうすれば、気持ちが楽になりますか?
──
帰還者トーマス PR(37)
帰還者トーマスさん、ご来店ありがとうございます。
おっしゃる通り、SNSが薬にも毒にもなる時代だなという風に思います。
SNSがあるからこそ、隣の芝生は青く見えすぎてしまいますし、第三者からの目がやたらと気になってしまいますね。
それよりも、結婚しようがしまいが、子供がいようがいまいが、キャリアがあろうがなかろうが、周りからの目ではなく、「自分の目」で「自分」をきちんと見てあげて欲しいなと思います。
だって、大抵のことは他人に言われなくても、自分が一番真剣に考えていると思いますし、眠れない夜は、きっとそのせいです(気絶)
「〜した方がいい」という呪縛
個人的には、「〜した方がいい」という親や他人の勧めは、呪縛だと思います。
第三者からの「〜した方がいい」という意見によって、心理的に自分の自由を奪い、身軽に動けなくなる呪いをかけているように思えます。
インスタとかでもよく見かける、「どっちの髪の長さが好きですか?」みたいな質問も、呪縛の一種ですね(気絶)。
というのは、幼い頃に「〜した方がいい」という親の要望に沿って生きてきたのに、実際に大人になってみると、「何だか違う自分」に仕上がっている場合がありますよね。
すると、本来の自分との擦り合わせが難しくなり、「こんな筈じゃなかった」と途端に自信を持てなくなったりすることがあります。
インスタでいう、「みんなの意見通りに髪をショートカットにしたけど、何か違うんだよな〜」というやつです(気絶)。
冗談はさておき、個人的には、「あなたの人生なのだから、あなたの好きなように生きたらいい」と思います。
だって、誰かが望んだ人生や、誰かのせいに出来てしまう人生って、結局はいつか「不満」が募ってしまうもの。
「嗚呼、私の人生、こんな筈じゃなかった〜」
「嗚呼、やっぱり髪の毛短く切るんじゃなかった〜」って(気絶)。
後悔しない為にも、自分の人生は、自分できちんと答え合わせをして、全力で掴みに行った方がいいと思うのです。
好きなことを仕事にする時
あと、「自分の目」で「自分」をはかってみて、自分の好きなように生きると決めた後、一つだけ注意していただきたいことがあります。
それは、「好きなことを仕事にする」という有名な標語がありますよね。
ぱっと見は楽しそうで良さそうに見えますが、個人的には、綺麗事の極みという言葉だなと思います(気絶)。
多分、リアルな表現でいうと、「好きなことを仕事にするから、自分で責任取る」なんです。
「自分で責任取る」って言葉が添えられるだけで、突然キリリッと覚悟を伴わせてくれる雰囲気になりますが、そういうことだと思います。
沼からの脱出
自分が決めた人生を歩むのであれば、ここから先は自己責任というわけです。
いきなり責任を負うなんて、ちょっと怖そうに聞こえますが、自分の人生を切り開くという強い想いがあるのであれば、心配はいらないと思います。
自分の足で歩いて、寝て起きて働いて、当たり前のことだと思えるけど、それってすばらしく偉くて逞しいのです。
だから、独身でいるのも自由ですし、結婚したり子供を産んだりするのも、貴方の自由です。
遅かれ早かれ、いずれ人間は独りで生きて行かなければいけないので、その練習だと思って頑張ってみてください。
親や他人や第三者からの「〜した方がいい」は、時に自分に呪いをかけて、自由に動けなくする沼なのです。
表面の情報だけで勝手にカテゴライズされて、相手を思いやる風の言葉は無視しましょう(気絶)。
結局、隣の芝生は青く見えすぎるし、「〜したら幸せ」というのはユートピアにすぎなくて、イタチごっこに理想は続くのですから。
その沼から、いつかご無事に帰還される日を、心よりお待ちしております。
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【お答え】
SNSや第三者の言葉には要注意!
他人からの貴重なご意見は無視しましょう
「自分の目」で「自分」をきちんと見てあげてください
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今回ご紹介するナンバーは、中森明菜さんの『TATTOO』です。
ボディコンに骸骨マイク、明菜様の麗しさと男前さがダダ漏れしているこのナンバー。
「他人の優しささえも、毒入りかもしれない」という都会のいかさまパラダイス! 怖い怖い。
そう、都会で信じられるのは「自分」だけだと、明菜様がおっしゃっています(気絶)。
まさに、ぬるいベットを抜け出して、全力で愛を獲りに行け! と明菜様からのお叱りを受けて、この曲をそのまま貴方に贈ります。
“都会(まち)はSweet drug いかさまパラダイス
孤独にまみれて 恋もパラノイア
優しささえ 毒入りのジェリービーンズ Wake Up!
いま 時代というぬるいベットなんか這い出して
さあ わしづかみで 愛を獲ってごらん
”
「TATTOO」
歌:中森明菜. 作詞:森由里子. 作曲:関根安里
参照:『Uta-Net』
お客様、選曲はお口に合いましたでしょうか?
またのご来店、心よりお待ち申し上げております。
純喫茶 ぺぺ
Photos:Yuta Takamatsu, Shuhei Kato
Text:RIKAPEPE(ペペ)
Illustration:Eri Sakai