リアルなユーズド感だけどどこか上品。この絶妙なバランスは完璧です!
第33回はゴールデン グースのスニーカーです。
もう長らく定着したスニーカー人気。それゆえにお洒落なスニーカーのバリエーションも様々。派手なカラーやダッドスニーカー、ここ最近ではレトロ顔もその好例です。そんな中で今回ピックアップするのは、長年履いているかのようなヴィンテージ感。実際に履き潰しているのではなく、“かのような”がポイント。本当にボロボロでは目も当てられませんからね。そこでご紹介したいのが、リアルなヴィンテージ加工に定評のある「ゴールデン グース」です。
2000年創業し、職人の手作業によるヴィンテージ加工で当時からセレブの注目を集めたイタリアのファッションブランド。そのリアルな加工でヤレ感を醸し出す一方で、敢えて上質なレザーアッパーを採用することで上品さをしっかり残しているのが最大の魅力。こちらの「スーパースター」は、同ブランドを象徴する一足です。
ベースとなっているのは、至ってシンプルなローテクスニーカー。とは言え単なるベーシックで終わらないのは、ご覧の通り。カウハイドレザーのアッパーにヴィンテージ加工をあしらうことで、履いた瞬間に肌に馴染みます。もちろんルックスだけにとどまらず、ライニングの随所にパイル生地を配し、クッション性に富んだインソールも相まって、履き心地も抜群です。
カジュアルな印象が際立つ一足ですが、キレイめな装いのハズにもうってつけ。ピカピカの白スニ以上にこなれ感を演出し、余裕を醸し出してくれるはず。下ろし立ての一足も品があっていいのですが、時には“頑張ってる感”を払拭した馴染み深いアイテムで遊ぶのもいいのでは。この振り幅がさらに大人のお洒落をアップデートするのは、間違いありません。
アイコニックなスターモチーフはスエードで切り替え。こちらにも程良いヴィンテージ加工が施され、遊び心を楽しませます。リアルでありつつも上品さを香らせる絶妙なバランスも、ゴールデン グースの魅力の一つ。
アッパーのスター同様、ヒールもスエードで切り替え。さらにシルバーのヒールタブが、シャイニーなエッジを効かせます。
80年代のバスケットシューズを思わせる「スカイスター」。柔らかなシープスキンのアッパーにヴィンテージ加工を施し、ヒール部分のレタードパッチがストリート感を加速。サイドにあしらわれたブランドネームは、スター選手のサインをイメージしたんだとか。遊び心とともに童心も楽しませてくれます。
クラシカルな雰囲気のこちらは、スケートシューズをベースにした新作「スライド」。カウハイドレザーとスエードのコンビアッパーがコントラストを効かせ、シュータンのブルーがさり気なくひとクセを演出します。内側にあしらわれたジッパーで、着脱も楽ちん。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
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ゴールデン グース 東京店☎️03-6803-8272