その柔らかさと暖かさは筆舌に尽くし難い!
さて、中くらいの節目である250回目は ちょっと趣向と気分を変えてジ・エルダー・ステイツマン(The Elder Statesman)のカシミアガウンです。
ジ・エルダー・ステイツマンと言えば、オーストラリア出身のグレッグ・チェイト(Greg Chait)が 2007年にアメリカ・ロサンゼルスでスタートさせたライフスタイルブランド。
友人から贈られたカシミア ブランケットをきっかけにカシミアという素材に魅了され、行く先々でブランケットを買い集めては素材の研究を重ね、最終的には最高級のカシミアのみを使って、糸から手つむぎでブランケット作り上げ、ブランドにまで成長させました。
現在も、ほぼすべての生産をロサンゼルスの自社工場で行っており、2014年には以前より親交の深かったクロムハーツ(Chrome Hearts)とパートナーシップを締結。クロムハーツのカシミアニットには彼が関わっているようです。
バランタインやロロ・ピアーナ、ブルネロ クチネリなどなど、最高レベルのカシミアを買い漁ってきた大のカシミア好きとしては無視することはできず、ブランドの存在を知ってからは結構いろいろ買い漁ってきました。
以前紹介した、メキシカン・パーカのバハ(Baja)もそんな一枚。他のブランドでは決してカシミアでは作らないようなアイテムを、贅沢にも最高級のカシミアを使って作る姿勢というか、ぶっ飛んだ発想が堪りません。
もちろん、価格も超一流並みなんですが、安く買えそうなチャンスを見つけては せっせと購入を繰り返すうち、ついに辿り着いてしまったのが超ド級! 最高レベルなラスボス、ガウンです。
カシミアをたっぷりと使った膝丈のガウンっていうだけでも相当ハードル高いのに、クレージーカラーのボーダーですから…。これぞ、リッチヒッピーの鑑のようなアイテム。
腰紐もカシミアなんですが、これだけをマフラー使いするだけでも十分暖かそうだし、この1本分でいくら位なのかも気になる(笑)。
かなり肉厚で、あまりに柔らかく、そして暖かすぎる…。それはまるで、カシミア山羊たちに抱きしめられているような感覚。袖を通すと気づかぬうちにウトウト。なんだかとっても眠いんだ…、パトラッシュ…。ムニャムニャ……。
あまりに心地好すぎて眠くなってしまうし、外に着て行くと数百m先からでもその存在が確認されてしまうので、いまは家でくつろぐ用のガウンになっていますが、あまりに贅沢すぎる!
新年早々、オミクロンとか暗い話題で気持ちが滅入りそうなので、2022年は傾奇者よろしく、これくらい派手な身なりで明るくにこやかに、上向いて歩いていこうと思います。
日本橋・銀座界隈で見かけても決して後ろ指は指したりせず、暖かい眼差しで見守ってあげてくださいね。
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka