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学者がおどろいた、山下智久さんの「圧巻の肉体美」…その姿に胸が熱くなってくる

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ドラマのワンシーン、グラビアのカット、あるいはコンサートの演出などで、これまでも彼は肉体を見せたことはある。だがそれはあくまで「エンタメ」的なものとして、少なからず「山下智久の肉体を届ける」(多くがサービス的な)表現にならざるを得なかった。

だがここにあるのは「彼の肉体”を”」ではなく、「山下智久の肉体”で”」何が表現可能かという一歩前に踏み出た勝負なのだ。裸体を露わにすることが「カッコいい」や「神々しい」「セクシー」といった、ありきたりの言葉で見られ(消費され)かねないことを誰より知っているのは彼自身だ。

そうした中にあって、あえて裸一貫になって「カッコいい」を超える、お決まりの言葉では収まらない感動や感銘をどれだけ、どこまで伝えられるかを追求しようとするのは意欲的だ。

それはアイドルとスターというキャリアを背負った彼なりの〈肉体表現の限界〉への果敢な挑戦に他ならない。その表現に賭ける想いを思うと、胸が熱くなってくる。

完璧な外貌を讃えて、人は彼を”人類の奇跡”という。そんな彼が、まさしくただの「人間」になりきり、普遍を伝えてみせたこれらの写真は、大いに評価され、さまざまな視点で光が向けられてしかるべきだろうと思う。

かつてドラマ『MONSTERS』冒頭で、香取慎吾が「彫刻のように美しい」と台詞で述べたが、それが比喩ではなくなる次元に手をかけた山下智久がここにいる。

そして、彼の肉体のテクスチャーや細部にひかれ、私達のまなざしが「マクロ」から「ミクロ」の細部へ凝視させられた先に、「炎」に触れる山下智久を写すカラーの後半が一気に幕をあける。

そこで彼がまとう勢いよく燃えさかる炎の「赤」は、エネルギッシュな生命力と、ほとばしる情熱の象徴のようだ。

普段、彼が内に秘めているものが、写真集の表現(自然との触れ合いと裸体の露呈)を経て、ついに表にあふれ出たようなイメージで鮮烈だ。特筆すべきは「肉体」を深く凝視した直後なだけに、視線が彼の内側を捉えて「精神の爆発」を目撃している感じが圧倒的なこと。

「剥き出し」にしたことで何かが弾け、振り切った新しい山下智久の芽生えを強く感じさせる。さまざま彼が背負ってきたものや、彼を取り囲んできた既成の価値観やイメージともども消化=昇華され、まさに「UNREASHED=解き放たれた」新しい姿を現したように映る。

ここで注目したいのは2点。ひとつはこのパート、特に後半だけが写真集で「夜」を強く印象づけていること。そこから浮かび上がるのは、不安定で閉塞したいまの現実世界に、何とか〈希望の火〉をその身で灯そうとしている使命感を帯びた表現者のイメージだ。だがそのためには、前半の肉体パートが徹底してモノクロであったように、「闇」や「陰」も凝視しなければならない。

あえて自分の肉体=存在に「陰」を向け、「闇」を担わせることで、その場所から世界を美しく輝かせる。その〈希望の求め方〉は、じつに深くて重い。

幸せで明るい世界をやみくもに追求するのではなく、そのために辛く厳しい世界にも丁寧に目配せをする。アイドルはその存在自体が神々しく、まばゆく華美で明るいステージで脚光をあびる。そうした場所に長年立ち続けてきた彼だけに、ここでのイメージは非常に感慨深く「アイドルからアーティスト」への確かな変貌が見てとれて、胸に迫る。



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