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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

アンダー200万円のマツダ・ロードスターがいま、気になる!

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

いまこそ乗りたいNC型。知れば知るほど魅力的なのだ

自動車趣味人がこよなく愛する絶版車相場が高騰中。この現象、コロナバブルかエコ化の影響か分からぬが、新車も高級ブランド車を中心にプチバブルというのだから興味深し。いずれにせよ、人生楽しまなきゃね! という人が増えたのか?

いまやAE86、シルビア、RX-7といった比較的お手頃価格だった3ペダルのマニュアル車が軒並み500万円台。ところが、皆さん景気がいいというワケでもなさそう。結論からいえば大人買いなのでしょうか、愚息が元気なうちに夢を叶えたい男子が急増したのだと思います。

ワタシのような庶民にそんな大金はないし、オッサンになった今、500万円払うと思えば罪悪感さえ抱きます。もはやこれまでか? 昔の経験を踏まえトイレで唸ること10分。たどり着いた答えが3代目に当たるNC型マツダ・ロードスターです。

中古車のマツダ・ロードスターの人気傾向は、初代NA型の極上車を除けば手が届く価格帯です。2代目NB型は、個人的に顔が好きになれないし経過年数を考えると候補外。一方、3代目NC型はボディサイズが拡大し車重も増えたことから、スペックマニアを中心に回避傾向にあります。

しかし、NC型マツダ・ロードスターのデキは素晴らしい! 開発当時はフォード傘下にあったマツダですが、経営陣から要求されたコストダウンを格上上級モデルのRX-8(ロータリーエンジン搭載車)のシャシーをベースに開発することで無事クリア。少々重量は増したが人馬一体のコンセプトは何ら変わらず。ボディサイズは拡大しましたが、ちょっと狭いと感じていた室内空間が広がり逆に魅力的に映るのです。

早速、中古車サイトで検索すると、今回狙うMC前モデルで最安値が予算100万円前後。一番高くて200万円をなんとか切る価格で掲載されていました。しかも、ヒットした物件数は200台オーバー。それでも減価償却を考えれば高額といわざるを得ませんが、許容範囲であり、好きになれればタマ数多く魅力的だと思います。

マツダ・ロードスター4世代をボディサイズと車両重量で比較してみます。

●NA型 1989年9月~
ボディサイズ:全長3970×全幅1675×全高1235㎜
ホイールベース:2265mm
車両重量:940-1020kg

●NB型 1998年1月~
ボディサイズ:全長3955×全幅1680×全高1235㎜
ホイールベース:2265mm
車両重量:990-1100kg

●NC型 2005年8月~
ボディサイズ:全長3995×全幅1720×全高1245(RHT 1255)mm
ホイールベース:2330mm
車両重量:1090-1140kg

●ND型 2015年5月~(現行モデル)
ボディサイズ:全長3915×全幅1735×全高1235㎜
ホイールベース:2310mm
車両重量:990-1060kg

次にトピックを含めたタイムライン(抜粋)と基本スペックです。

●2005年8月25日 3代目NC型マツダ・ロードスター発売開始
※限定販売台数500台のプレミアムモデル「3rd Generation Limited」を設定
●2005年12月26日 特別仕様車「日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念車」を発売
※新しい内外装カラーの組み合わせの採用に加えて、本革製バケットシート、クロス製ソフトトップ、BOSEサウンドシステムなどを特別装備
●2006年3月23日 レース仕様ベースモデル 「NR-A」を発売 
●2006年4月13日 「ウェブチューンドロードスター」を設定
※カタログモデルに設定のない装備の選択や、カタログモデルではセットオプションとして提供されている装備の単品選択が可能なウェブ限定販売車
●2006年8月23日 パワーリトラクタブルハードトップを装備した「RHT」を発売
●2006年12月22日 特別仕様車「Blaze Edition(ブレイズエディション)」を発売 
●2007年2年7日 『マツダロードスター』が生産累計80万台を達成
●2007月4月6日 マツダE&Tより「ロードスターマツダスピードM’z Tune」を発売
※動力性能を強化させつつ、内外装のスポーツ感を深化させたコンプリートモデル
●2007年10月1日 特別仕様車「Prestige Edition」を発売
※ブラック本革シートやBBS社製アルミホイールなどの装備を採用した最上級車
●2008年12月9日 マイナーチェンジ

【NC型マツダ・ロードスター】
型式:CBA-NCEC
ボディサイズ:全長3995×全幅1720×全高1245(RHT 1255)mm
ホイールベース:2330mm
トレッド:1490 / 1495
最低地上高:135㎜
車両重量:1090~1140kg
サスペンション:ダブルウィッシュボーン / マルチリンク
タイヤサイズ:205/50R16・205/45R17

エンジン形式:LF-VE型直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量:1998㏄
ボア×ストローク:87.5×83.1mm 
圧縮比:10.8
最高出力:MT 170ps(125kW)/6700rpm・AT 166ps(122kW)/6700rpm
最大トルク:189Nm / 5000rpm
トランスミッション:5MT / 6MT / 6AT
最終減速比:4.100(全車共通)
当時の価格: 220~275万円(RHT 240~280万円)

パワーリトラクタブルハードトップモデルであるRHTの車両重量は、ソフトトップモデルと比べ約 37kgの重量増。ボディはル-フ開口部に補強ブラケットを設け、リアデッキ前面の板厚を増し、さらにボディ左右を閉断面でつなぐ構造とすることで車体全体を補強。ソフトトップ車と比べて重量配分と重心高が変化した分を、サスペンションダンパーやスプリングのセッティングで最適化。いまでは絶滅したハードトップカブリオレというRHTの存在は、NC型もう一つの魅力といえるでしょう。

エンジン排気量は過去最大の2Lです。その分、ゆとりが生まれ扱いやすくもあるNC型。リアに採用されたRX-8譲りのマルチリンク・サスペンションは、その構造からダブルウィッシュボーンより軽く作れるメリットも。質感が上がった分だけライトウエイトスポーツ濃度が薄れた・・・・・・と感じてしまうのは止むを得ないことなのかもしれません。

なお、ギャラリー内にデビュー時の諸元表と装備票を掲載しました。次回の後編ではMC後モデルを研究します。

Text:Seiichi Norishige

マツダ



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