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なぜこの車が選ばれた?日本カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022は日産ノートが圧勝

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

2021年12月10日に開催された、第42回日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)2021-2022最終選考会で、「日産ノート(およびその派生車種)」が今年を代表する一台として選出された。日産自動車の大賞受賞は、2010-2011年の初代リーフ以来、10年ぶりとなる。

写真はノートオーラ

今年は、GR86/BRZやヴェゼル、アウトランダーPHEVなど、各メーカーの主力モデルのフルモデルチェンジが多く、混戦が予想されていたが、ノートの圧勝という結果となった。

 

■2位を71点も引き離し、335点を獲得した日産ノート

日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTY)は、大手自動車メディアや出版社の代表によるCOTY実行委員会によって推薦された、60名を上限とした選考委員(主に、新型車に造詣の深いモータージャーナリストやライター、演出家、音楽プロデューサー、アナウンサーなど)によって選定される。前年の11月1日より当年の10月31日までに日本国内において発表された乗用車が対象で、一次選考として10ベストカーが選ばれたのち、決選投票として「その年を代表する1台」が、投票制にて決まる。

2021-2022カー・オブ・ザ・イヤーのリザルト。大賞を受賞したノートは「335点」を獲得。2位のトヨタGR86/スバルBRZ(264点)に対し、71点差での勝利となった。続く3位はホンダヴェゼル(227点)であった。

今回、大賞を受賞した日産ノートは「335点」を獲得。2位のトヨタGR86/スバルBRZ(264点)に対し、71点差での勝利となった。続く3位はホンダヴェゼル(227点)、4位は三菱アウトランダーPHEV(206点)、5位はVWゴルフ(168点)という結果だった。

5位以下にも、14年ぶりのフルモデルチェンジとなったランドクルーザーや、2代目のMIRAIなどの強豪がそろった今年のカー・オブ・ザ・イヤーであったが、ノートはそれらを退け、クルマの出来の良さ、話題性など、選定委員の4分の1にあたる14名が満点(10点)を入れ、大賞の獲得となった。

 

■「日本車離れした質感の高さ」が受賞理由

ノートは、「コンパクトカーとしての走りの質の進化」、「優れたシリーズハイブリッドシステムを手頃な価格で提供した」ことで多くの支持を集めた。また、「基準車のノートに加えて、国産コンパクトカーとしては異例の質感のノートオーラ、スポーティなノートオーラ NISMO、アクティブ性能を高めたノート AUTECH CROSSOVERという3つの個性を用意し、ユーザーの選択肢を広げた」という点も評価された。

なかでも、やはりノートオーラの存在が、受賞に大きく貢献したと考えられる。高い質感のインテリアは、今までの国産コンパクトでは見たことがないほどにクオリティが高く、かと言って、ラグジュアリー高級車のような豪華絢爛なつくりでもない、シンプルで清潔感のあるインテリアにつくり込まれている。

ノートオーラのインテリア。今までの国産コンパクトでは見たことがないほどにクオリティが高い。かといって、ラグジュアリー高級車のような豪華絢爛なつくりでもないのはお見事だ。

これまでの国産コンパクトカーといえば、内外装の質感や走りという点では、ゴルフやポロ、MINIといった輸入コンパクト勢に太刀打ちできるものではなかった。しかし、ここ最近の輸入コンパクト勢のコストダウンによる内外装質感の停滞が見て取れるなか、ノートオーラは、質感高い内外装、そして新世代の走りで非常に高い評価を得た。

実際、ノートオーラの販売は好調で、毎月2000~3000台はコンスタントに売れている。これはノートシリーズ全体の約30%にあたり、低迷していた国内日産の「救世主」になりつつある。日産は2022年、新型エクストレイル、新型フェアレディZ、そして新型セレナなど、さらに日産の勢いをつけるニューモデル達を控えている。トヨタ一強の日本市場に「待った!!」をかけるのは、やはり日産しかいないだろう。

 

■誰も文句のない受賞だったのか?

日本カー・オブ・ザ・イヤーの基本精神は、「日本カー・オブ・ザ・イヤーは特定の個人、企業、機関等の為のものではなく、クルマに関心を有するすべての人たちのもの」だ。COTY選考委員の個人の思想、例えば、「走りの楽しさを優先する」というものであったり、「こんな時代に出したことが奇跡」というクルマ本来の評価とは異なる理由で選出されてはならない。

2022-2021年カー・オブ・ザ・イヤー大賞受賞の日産ノート。日産車の受賞は、2010-2011年の初代リーフ依頼、10年ぶりとなる。

まだユーザーが誰も乗っていないようなクルマが選定されることもあるなど、一般ユーザーにとっては「ピンとこない」というクルマも評価されるなか、今年の「ノート」は、多くのユーザーへの販売実績もあり、実際のクルマの性能もよく出来ており、誰も異論を唱えることのない受賞となったと思う。

以下は、その他の受賞車一覧。
●K CAR オブ・ザ・イヤー受賞(その年に発表された軽自動車の中でその年を代表する一台)ホンダN-ONE
●パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー受賞(その年に発表された新型車の中で特に走行性能において優れた一台)シボレーコルベット
●テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー受賞(その年に発表された新型車の中で特に技術力において優れた一台)三菱アウトランダー
●デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー受賞(その年に発表された新型車の中で特に内外装のデザインにおいて優れた一台)BMW 4シリーズ
●インポート・カー・オブ・ザ・イヤー受賞(その年に発表された輸入車の中で選考委員に最も評価された一台)フォルクスワーゲンゴルフ

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:NISSAN
Edit:Takashi Ogiyama



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