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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 僕が捨てなかった服

死んでも手放せない、グッチの30年前のブルゾンが良すぎて。

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

高校生の頃、父親からお土産で貰いました

かつて編集者として出版社に勤めた経験があり、現在はファッション誌や広告、そして国民的アイドルからミュージシャン、政治家のスタイリングに至るまであらゆるシーンで活躍するスタイリスト櫻井賢之さん。

幅広い知識を携え、クラシックからモード、ストリートに至るまで幅広いジャンルに精通する櫻井さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第1回目は、グッチ(GUCCI)のブルゾンです。

「これは、先日実家から出てきた懐かしい一着。服好きでテーラーでも仕立てるような父親が、お土産かなんかで買ってきたものを貰ったものです。

おそらく1990年頃、高校生か大学に入りたてくらいのときでしたが、この赤が嫌だなと思って、まったく袖を通していませんでした。

30年の時を経て、このシルエットが今っぽいかなと思って持ってきたんですが、実はいまだに着ていません。

同じタイミングで、当時ハマってたくさん買っていたマルセル ラサンス(MARCEL LASSANCE)なんかも持ってきたんですが、それらは山ちゃん(山下英介氏)とフォトグラファーの長山(一樹)くんに貰って頂きました。

僕は熱しやすく冷めやすいタイプで、かつてはクラシコに傾倒し、アットリーニやベルベストも買ったりしましたが、結構手放してしまっています。

トレンドものが好きですし、今の気分を味わえるのって今しかないと思っているのでキャッチ&リリースが めちゃくちゃ早い。仕事柄シーズンでたくさん購入しますが、残してあるものも少ないんです。

そんな中でも手放さないのは、いつか着るだろうとか、仕事で使えそうとか、または思い出が詰まってるもの。

これは後者に当たりますが、さすがはグッチで、細部までこだわって作られているところには感心し、着ないけど手放せません。

これからもずっとクローゼットに残してあると思います」。

櫻井 賢之
スタイリスト

ファッション誌編集部員を経て、2001年よりフリーランスのスタイリストとして活動をスタート。メンズファッション誌にとどまらず、広告から芸能、音楽シーンに至るまで活躍の場を広げている。幅広い知識に基づく洗練されたスタイリングに定評あり。1971年、東京生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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