基本プリントTは着ないんですが、彼女の作品だけは別物。
さてさて、第20回目はユニクロ UTとニューヨーク近代美術館(MoMA)とのコラボレーションプロジェクト「SPRZ NY」による、ジェニー・ホルツァー(Jenny Holzer)のメッセージ Tシャツです。
ちなみに、「SPRZ NY(エスピーアールゼット・ニューヨーク)」とは2014年3月よりスタートしたプロジェクトで、SURPRISE NEWYORKの造語。
MoMAとのパートナーシップにより、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、ジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)、キース・ヘリング(Keith Haring)などなど、著名なアーティストをより身近に感じられる商品を販売しています。
そんなプロジェクトから2020年にリリースされたのが、ジェニー・ホルツァー(Jenny Holzer)によるもの。
彼女は、挑発的で批判的でありながらもユーモアを感じさせるメッセージを電光掲示板やLED、プロジェクション マッピングなどを使用して表現。"ワード・アート"と称されるスタイルを貫くアーティストです。
先日、残念ながら癌のため 41歳で急逝したヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が、2017年6月の第92回 ピッティ・ウオモにて発表した、オフホワイト(OFF-WHITE)の2018年春夏メンズコレクションでコラボしたり、さらに遡れば 90年代の原宿界隈でもブレイクして、当時のものが恐ろしい価格で取引されたり…、あるタームで話題になります。
今ではプリントTに袖を通すことは ほぼなくなりましたが、彼女のTシャツだけは別物。とは言っても、夏にコレ1枚で主張するような着方はせず、寒くなってからインナーで着て、チラッと覗かせる程度が丁度えぇ。なので今時期に活躍してくれるわけです。
彼女の数あるメッセージの中でも、自分を戒めたくなる「PROTECT ME WHAT I WANT(私が欲しいものから私を護って)」と、今回の「MONEY CREATES TASTE(お金が嗜好を生み出す)」はとくにインパクトがあって好きだったので、あらゆるサイズ、なんならウィメンズのピンクにまで手を広げ、ストック用まで購入済み。
だって、1枚1500円。ものによっては値下げで1000円切ってたもので、ついつい。
さすがに現在はオンラインも品切れですが、今年は上記3名のアーティストや、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)のTシャツもあって、いくつか気になるものも。
「SPRZ NY」は今後も続くでしょうし、MoMAの底力を考えれば、今後も興味深い商品がリリースされる期待度大。ユニクロの購買層に響くかは???ですが、マーク・ロスコ(Mark Rothko)あたりだったら欲しいかもな。
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka