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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

限定車フェラーリ・デイトナSP3は何が特別なのか?

説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

限定車フェラーリ・デイトナSP3は何が特別なのか?

久しぶりに自然吸気の12気筒エンジンを搭載したミッドシップ・フェラーリが還ってきました。しかも正式にデイトナの名を冠したモデルだけに、世界中のフェラーリファンが驚いたことでしょう。既に多くの情報が出回っていますので、コレだけは押さえておきたい! というポイントだけお伝えしようと思います。

フェラーリ・デイトナSP3は数あるプロダクトのなかでも特別な限定車です。で、フェラーリはこの手の限定車に関し、特に歴史や伝統を重んじるメーカーです。いうまでもなくフェラーリのブランド力はモータースポーツによって築かれてきました。

映画『フォードvsフェラーリ』をご覧になっている方はお気づきでしょうが、フェラーリは1966年のル・マン24時間レースで完膚なきまでに叩きのめされました。フランスでの出来事とはいえ、アメリカ大陸からやってきたフォードに欧州で負けたとあってはエンツォ・フェラーリも面目が立ちません。

レース一筋のエンツォにとって、ブリキの箱にタイヤを付けたかのような市販車を大量生産するヤンキーに負けたのですから、どうにも心が収まらなかったはず。翌1967年には盤石の体制でアメリカへ乗り込みデイトナ24時間レースで圧勝! 1-2-3フィニッシュとポディウムを独占。日本流にいえば、まさに“江戸の敵を長崎で討つ”ことに成功します。

参戦車両はゴール順に330P3/4、330P4、412Pとなりますが、フィニッシュラインを3台横並びでキメるなど、まざまざとその強さを見せつけます。その姿がアメリカのファンを魅了し、1968年に登場するフラッグシップモデルの365GTB/4が通称デイトナの名で呼ばれることに。今回の限定車はフェラーリの栄光の歴史そのものを再現したといえるのです。

【Ferrari Daytona SP3】
エンジン形式:V型12気筒DOHC
バンク角:65°
総排気量:6496 cc
ボア×ストローク:9478mm
最高出力:618kW (840cv) / 9250rpm
最大トルク:697 Nm / 7250rpm
圧縮比:13.6
ボディサイズ:全長4686×全幅2050×全高1142mm
ホイールベース:2651mm
トレッド:1692 / 1631mm
車重:1485kg
重量配分: 44 / 56
燃料タンク容量:86L
最高速度:340km/h
0-100km/h:2.85sec
0-200km/h:7.4sec

搭載するパワーユニットは812コンペティツィオーネのエンジンをベースに最適化。出力は10馬力上回ります。キャビンはフルカーボン、それもF1レベルのハイスペックをおごります。シートはレースカーのように固定式。また、操作系をステアリング周りにレイアウトし、ドライバーが運転に集中できるよう余分な視線の移動を極力排除しています。

自動車業界のみならず100年に一度の転換期といわれるだけに、ピュアな内燃機関を搭載した特別なフェラーリはこれが最後かもしれません。自然吸気12気筒エンジンが奏でるフェラーリサウンドを一度は味わってみたいものです。

Text:Seiichi Norishige

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