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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

SUVが苦手な人にオススメ! 今気になるのは「ちょい上げカー」。

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

わずか数センチの車高差でカーライフが大きく変化

2021年も早いもので残り3カ月を切りました。季節は変わり自動車ギョーカイはいよいよ冬のボーナス&年末商戦へ。しかし、半導体不足&生産調整など昨今の事情を考慮すれば、少し早めにクルマ選びをスタートすべきかと思います。とくに人気車や輸入車狙いの方はタイムラグが大きく、腰を上げたときにはボディカラーすら自由に選べない可能性すら出てきます。

すでに欲しい車種が決まっている方は商談・交渉を始められるのでしょうが、ちょっと迷っている方に注目していただきたいのが『ちょい上げカー』という存在です。一般的にはクロスオーバーに分類されますが、既存の乗用モデルをベースに車高をおよそ20~30mm上げて、ラフロード走行にも対応。外観上もちょっとワイルドで個性的に見えます。

SUVが盛り上がる一方で、やはりその反動というべきか、一度体験したら「もうお腹いっぱいだよ」という方も少なからずいらっしゃいます。セダンやステーションワゴン、ミニバンの需要が一定数ありマーケットを構成するのはそのためで、やはりそれぞれに魅力のカタチは違うのでしょう。

以前、ファミリーカーとして一大ブームを巻き起こしたミニバン。しかし、SUVで代用が効くかといえば役不足な面もあり、やはり子育て世代や多趣味の方はミニバンの利便性を魅力に上げます。「生活感さえもう少し希薄になれば……」という方は迷わず輸入車を選ぶことになりますよね。

プジョー・リフターとシトロエン・ベルランゴ。クルマに詳しい方ならこの2車が基本コンポーネンツを共有するMPVであることはご承知でしょうが、おのおののブランドの魅力やデザインを除いて決定的に違うのはプジョー・リフターが今回のお題である『ちょい上げカー』に合致すること。

シトロエン・ベルランゴの最低地上高は160mm。一方、プジョー・リフターの最低地上高はラフロードに対応し180mm確保されています。駆動輪こそ前輪ですが、ヒルディセントコントロール(アドバンスドグリップコントロール)を備え、本格派のSUV並みの装備が付いています(GTグレードに標準)。

デザイン的にも随所に配慮が見られ、ラフロードで路面や突起物にボディを擦らぬよう、前後バンパーや側面下部のサイドシルのボトム形状を工夫しています。また、フェンダーアーチなど樹脂製パーツを巧みに使い、さながらカジュアルなアウトドアファッションに身を包むかのようなスタイルが魅力を高めます。

他メーカーを見渡すと、ボルボV60に対するV60クロスカントリー、VWパサート・ヴァリアントとパサート・オールトラック、メルセデス・ベンツEクラス・ステーションワゴンとオールテレイン、アウディA4とオールロードクワトロなどが『標準車』と『ちょい上げカー』の間柄となります。

「既存のカタチじゃつまらない、でもSUVは苦手かも」という方は是非とも『ちょい上げカー』をご検討ください。車体下部が数センチ高いだけでショッピングに出かけても駐車場のアプローチでうっかりボディを路面に擦ることなく、また、サスペンションの動きもゆとりがあり乗り心地の向上につながります。

ようするに、似たように見える車種でも開発コンセプトの違いでクルマそのものの特性が変わり、見た目や使い心地、相対評価も変わるというハナシなのですが、結果としてご自身のライフスタイルに大きな影響を及ぼします。多数派より少数派で個性的にという方にも”ちょい上げ”効果を感じていただければ幸いです。

Text:Seiichi Norishige

プジョー・リフター



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