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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【ホントにあった女の怖い話】「私、トロフィーワイフなの」と語る女。

不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

若い美人妻を持つ男は、本当に夢を叶えたのか

「イケメンって、セックスは下手なのよね」

水曜日の21。作家養成スクールの講義が終わり、帰り支度をする私に美優が言った。彼女の目線の先に、涼やかな目をした若い男がこちらを向いて立っている。韓国の人気俳優にちょっと似たイケメンだ。


「まさか、彼と?」

ⒸGetty Images

美優は既婚者だ。なのに後ろめたさなど全くない愛くるしい笑顔で頷いた。元モデルなだけあって、いつも流行の服をさらりと着こなし、クラスでも目立つ存在だ。名前も顔も売れてはいないが、何本かCMや広告に出ていたらしい。それでいてどこか放ってはおけない危うい雰囲気が、人を惹きつけるのだろう。特に男を。

 

「講義の帰り、駅でばったり会ってね。逆方向なのに藤沢まで送ってくれたんです。それから昼間に会うようになって。彼、大学生だから」

誰かの噂話でもするかのように小声で美優は続けた。


※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。

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美優(仮名) 28歳。 作家養成スクールに通う元モデル。一年前に結婚した夫は広告代理店勤務の40歳。

紗子(仮名) 32歳。作家を夢見てOLからフリーライターに転身。OL時代の貯金を崩しながら日々葛藤。彼氏ナシ。

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「でもイケメンって頑張らなくても女子が寄ってくるから、セックスでも相手を喜ばせるための『スキル』を磨こうとしないんでしょうね。カッコいい自分を演じる方に頭がいっちゃってる感じ。(笑) そういえば、見た目がいまいちな男の人のキス、なりふり構わない感じで情熱的だったなぁ。本能が目覚めるっていうかぁ」


半年ほど前に知り合ったばかりの人間に、こんな際どい話をライトな感覚でするのは、今どきは普通のことなのだろうか。美優は私より4つ年下ではあるが、何度かお茶をした中で、それほどジェネレーションギャップを感じたことはなかった。まさか私の年齢を境にモラルの基準が違う?率直な疑問をぶつけてみた。

ⒸGetty Images

「何不自由ない暮らしをさせてもらっておいて、なんでそうなるの?」

美優は広告代理店に勤める一回り年上の夫とは、撮影現場で知り合ったと言っていた。随分と贅沢をさせてもらっているようだ。いくつも持っている高価なバッグがそれを物語っている。バッグだけではない、小物まですべてハイブランドで揃えている。数年後は使えなくなるだろうスマホケースもだ。葉山に実家があるという夫は高い地位と給料の他に、おそらく引き継いだ資産があるに違いない。

 

「紗子さんはそう言うと思った。傍から見ればそうよね。でも実際は欲しくない言葉ばかり毎日投げかけてくる夫に頭がおかしくなりそうで」

 

美優は堰を切ったように話し出した。


「『今日一日何をしていたの』『知性を磨いたらもっと素敵だよ』『暇なら勉強すれば』そんなのばっかり。私にバカって言いたいの?ここに勝手に通わせて、妻は作家志望とか周りに言ってるし。これってモラハラじゃないですか?」

 

モラハラの定義はよくわからない‥‥。本人がモラハラと思うならモラハラなのだろう。

 

「あとね夫の趣味のサーフィンに強制参加させられるのはまだいいんだけど、仲間のおじさんたちにウェットスーツ姿を舐めるように見られるのが本当イヤ。夫は綺麗な奥さんで羨ましいとか、トロフィーワイフなんて言われて超嬉しそうなんだけど」

 

トロフィーワイフ‥‥。愚痴なのか自慢なのかわからなくなってきた。三十路になって彼氏のひとりもいない私へのマウンティングだろうか。そう考える自分には、妬む気持ちもあるのだろう。私のようなしがないフリーライターのギャランティでは、日々の生活がやっとだ。高いスクールの受講料も少ない貯金をはたくしかない。

 

彼女はさらに小声になって

 

「一番キツイのが、お風呂上がりの私を待ち構えて洗面所で襲ってくるの。もう、ケモノでしょう? 顔を見てるとキモイし、吐き気がする。でも…鏡の前って、ちょっとおすすめかも」

ⒸGetty Images

キツイと言いつつ、楽しんでるではないか。

もはや官能小説だ。
 

「ねぇ、紗子さん。わかってくれた?」

 

彼女は何を分かってほしいのか。悲劇のヒロインだから夫を裏切っても仕方がないと言いたいのかもしれない。人は罪悪感や失敗を前にすると、誰かのせいにしたがるものだ。私ならキモくて吐き気がする人間に与えられたものなど身に着けることはできない。本当のところ彼女は贅沢な生活を捨てる気はさらさらなく、まだ衰えてはいない美しさを世間に賞賛され続けたいだけなのではないだろうか。

 

「彼、待ってるよ。行かなくていいの?旦那さんと別れる覚悟がないなら、困ったことにならないように、遊び過ぎには十分気をつけて」

 

私の皮肉を込めたアドバイスに彼女はにっこり笑ってこう言った。

 

「子どものこと?大丈夫。彼と夫は同じ血液型だから」

 

Fin.

 

Text:女たちの事件簿調査チーム

“女たちの事件簿” 調査チームとは?

「酸いも甘いも噛み分けてきた、経験豊富な敏腕女性ライターチーム。公私にわたる豊富な人脈から、ごくありふれた日常の水面下に潜む、女たちのさまざまな事件をあぶり出します。

「女の事件簿調査チーム」への取材依頼はこちらまで→forzastyle.web@gmail.com



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