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新型レクサスNXは買い案件なのか。LX、RX、UXで徹底比較してみた!

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

日本のみならず世界的なSUVの流行によって、コンパクトな街乗りモデルから、大型な本格オフローダーまで、現在は、実にさまざまなSUVがラインアップされている。売れるモデルであることから、各メーカーとも非常に力を入れており、どのモデルも商品力が非常に高い。

現在、トヨタで「SUV」としてラインアップされているのが、10車種、日産で3車種(アリア含む)、ホンダで2車種、三菱で3車種、レクサスで4車種、といった状況。このなかで、今回はレクサスに注目してみようと思う。

ご存じの通り、レクサスはトヨタの高級車ブランド。日本メーカーによるプレミアムブランドであることから、レクサスに憧れを持っている方も多いだろう。レクサスのSUVといえば、ミドルサイズのSUVである「NX」の新型の登場がまもなくだ。既に8月より先行商談がスタートしており、発売開始は2021年10月からの予定。

「最新こそ最良」という言葉があるが、レクサスSUVラインアップにおいて、新型NXこそがベストSUVなのか。それぞれのモデルの長所・短所を振り返りつつ、考察していこう。

 

■パワートレインの豊富さと、先進技術が魅力の「NX」

従来型NXに対して、スタイリングはほぼキープコンセプトとなった、新型NX。ボディサイズは若干大型化し(従来型NXよりも20mm伸び、20mmワイドに、5mm背が高くなり、ホイールベースも30mm伸びた)、細部がよりダイナミックなデザインとなった。

従来型よりボディサイズは若干大きくなったが、スタイリングはほぼキープコンセプトとなった、新型NX

今回の新型NX最大の特徴は、パワートレインのバリエーションの豊富さだ。注目の18.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する2.5L直4プラグインハイブリッドと、2.5L直4ハイブリッド(FFとE-Four)、2.5L直4NAガソリンエンジン(FFとE-Four)、そして、2.4L直4ガソリンターボ(電子制御フルタイム4WD)の、なんと6種。トヨタが持つエンジンラインアップをフルに織り込んできた。

ヘッドアップディスプレイ、液晶デジタルメーター、14インチワイドタッチディスプレイを採用。コマンドコントローラーで操作するのではなく、直感的に操作ができるようにした。ハンドル位置は欧米仕様

プラグインハイブリッド車の燃費や加速性能などは、まだ明らかになっていないが、兄弟車であるRAV4PHVのパフォーマンスを考えると、相当な快速ラグジュアリーSUVとなっていることは間違いない。ただその分、714万円~と超高額。RAV4PHVのときも予想に反して大人気となったため、ふたを開けてみなければわからないところもあるが、おそらく人気の中心となるのはハイブリッドのNX350hだろう。

レクサス伝統の「Lの字」テールランプを採用。ブランドマークは、従来のL字ロゴから、新たなLEXUSロゴに刷新されている

そのほか、新型NXには、全車速追従式のレーダークルーズコントロールや、レーントレーシングアシスト、レーンチェンジアシストは当然のこと、衝突の可能性が高いと判断した場合に、自動で操舵制御をおこなう、「アクティブ操舵支援機能」や、一般道での運転をサポートしてくれる「プロアクティブドライビングアシスト」も備えるなど、「事故を未然に防ぐ」機能が満載されている。このあたりは「最新こそ最良」といえる機能だ。

 

■手ごろなサイズと価格が魅力の「UX」

コンパクトなサイズと個性的なデザイン、そして、レクサスとしては手ごろな価格(UX200 397万円~)が魅力のUX。ボディサイズは、CH-Rよりもひとまわり大きいが、全高が抑えられているため、コンパクトカーとSUVのクロスオーバー的な印象が強い。

コンパクトなサイズと個性的なデザイン、そして、レクサスとしては手ごろな価格が魅力のUX。価格はUX200が397万円~482万円、UX250hが432万円~544万円

インテリアの質感はNXやRXには及ばないが、最小回転半径が5.2mと、コンパクトSUVの中でも小さく、都内でも取り回しのしやすい絶妙なボディサイズもあり、運転は抜群にしやすい。UX300eは、レクサス唯一のバッテリーEVであり、どうしてもEVが欲しいという方はこの一択となる。

 

■ダイナミックなエクステリアと優雅なインテリアが魅力の「RX」

全長4890mm、全幅は1895mmと、新型NXに対して30mmも車幅が広いRX。このサイズをうまく生かした、シャープでダイナミックなエクステリアデザインと、優雅でおおらかなインテリアデザインは、RXならではの魅力。新型NXが、いかに最新のデジタルインフォテイメントを投入し、豪華な内装素材を使おうとも、RXの空間の広さには敵わない。

新型NXに対して30mmも車幅が広い分、優雅でダイナミックな印象のRX。価格は、RX300が524万円~642万円、RX450hが638万円~783万円、RX450hLが796万円

しかしながら、RXは最小回転半径が5.9m(FF、AWDとも)と、この手のSUVにしては大きめ。この最小回転半径5.9mという数値は、先日発売となった新型(300系)ランドクルーザーと同じ数値であり、駐車場などでの取り回しには、多少苦労するかもしれない。この大きさが気にならない方で、かつインテリアに「上質感」を求める方には、RXがおすすめだ。

 

■あのランクルと兄弟車!! オフロードも余裕でこなす「LX」

いまや世界中から圧倒的な支持を得ている、トヨタのランドクルーザー(以下ランクル)と姉妹車である、LX。悪路走破性など、クルマとしてのポテンシャルの高さはランクル同様であるが、滲み出るオーラは、ランクルとはひと味ちがい、高級感に溢れている。

基本的なボディのスタイリングは先代200系ランクルに似てはいるが、細部にわたって加飾が施されており、力強さとラグジュアリーなオーラがある、LX。価格は1135万円だ

ラダーフレームの強靭な車体と、「4-Wheel AHC (4輪アクティブ・ハイト・コントロール・サスペンション) 」や「AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)」などによる、ハイテクの足回りの効果もあり、オンオフ問わず、どこでも快適に走ることができる。姉妹車のランクルが300系へとモデルチェンジしたことで、このLXもそう遠くないうちに、新型へと刷新されるだろう。

 

■新型NX350hの4WD がおススメ!!

さて、この4種のどれがベストバイか、という話だが、ボディサイズでいえば、LXを検討するような方は、新型NXやRXのサイズ感は、もはや眼中にないだろう。またUXは、そのコンパクトさ故に、派手さに欠ける、といったデメリットもある。また、パワートレインでいえば、レクサスの美しい世界観を最大限に満喫するには、滑らかな加速フィールかつ静粛性の高いハイブリッドをお勧めする。

RXと新型NX、どちらが「買い」か、となると、デザインの好みや運転のしやすさも考慮しなければならないので難しいところではあるが、筆者が買うならば、新型NX350hの4WDだ。4WDの安心感の高さ、普段の使い勝手、内外装デザインなど、新型NXは一歩先行くモデルだ。RXでなくても、所有欲も十分に満たされるはずだ。

RXは既に登場から6年が経過しており、2022年以降に次期型が登場するという噂もある。今後は、最新の装備とデザインで登場するはずの次期型RXまでは、新型NXの独壇場となるだろう。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:LEXUS
Edit:Takashi Ogiyama

レクサスNXの公式サイトはこちら



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