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FASHION 干場の「エロサバ」

【MA-1】トップガンのトム・クルーズスタイルを現代風にアレンジしてみた。

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究極のフライトジャケット「MA-1」をスタイリッシュにアレンジ

突然ですが、1986年公開の映画『トップガン』のテーマ曲を覚えていますか?

アイテム

ブルゾン/1PIU1UGUALE3(ウノピュウノウグァーレトレ) BLACK MILITARY BY YOSHIMASA HOSHIBA
Tシャツ/+CLOTHET
ジーンズ/MINEDENIM
サングラス/FIXER
ベルト/FIXER
時計/MARATHON
靴/WH

そう、ケニー・ロギンスの「Danger Zone」です。いまでもオープニングのあのザクザクしたギターリフを聴くだけで、当時の甘酸っぱい気持ちを思い出してカラダが疼きます。

あの映画と出合ったのは10代のころ。多感な青春時代だったせいなのか、主演のトム・クルーズが身に着けていたティアドロップ型サングラスとフライトジャケット、ドッグタグが10代の僕に強烈なインパクトを残してしまい、その後、パイロット(コスプレ?)フェチの道をたどることになってしまいました(苦笑)。

で、ここからが本題です。「1PIU1UGUALE3(ウノピュウノウグァーレトレ)」とコラボで展開している「BLACK MILITARY」シリーズも第13弾。それなのに、アメリカ軍のフライトジャケットのなかでも最高傑作のひとつに数えられる「MA-1」のリリースがまだだったんですよ。

思い返せば、「MA-1」といえば10代の渋カジ時代に初めて買って以来、本気のミルスペックものからモディファイされたブランドものまで十着以上試してきましたが、いつも着続けているうちに違和感を覚え始め、途中で着るのをやめてしまうんですよね。

それがなぜなのか、理由をもう一度考えてみたんです。軍には1950年代から80年代まで支給品として採用され続けてきたわけですから、動きやすく、収納性や耐久性、保温性、防水性になど優れるといった機能面ではほぼパーフェクト。ディテールもシンプル過ぎるくらいシンプルです。

で、不満の原因を煎じ詰めると、やはりあの独特のシルエットなんですよね。フライトジャケットとして究極であるがゆえの野暮ったさといえば いいのでしょうか。

大きく膨らんだ身幅や大きなアームホール、短い着丈などは、ちょっと街着にするにはトゥーマッチ。そこで、基本的な仕様は初期型の「MA-1」を踏襲しながら、サイズ感やシルエットがシャープに見えるようにオリジナルでパターンを引き直し、素材にはラグジュアリーな雰囲気のあるイタリア・リモンタ社の高級ポリエステルを使うことにしました。

サイドのボリュームは結構削った一方で、肩のラインはいまっぽい感じが出るように少し落ちる程度にアレンジ。ビミョーな線を狙ったわりに、かなり完成度の高い仕上がりになったと思います。

今回の着こなしのテーマは、“『トップガン』の公開当時のスタイルを、現代のファッションに置き換えるなら”。いつもTシャツ、デニム、ブーツにライダースなので、アウターを替えただけともいえますが(苦笑)、もう少し寒くなったらこんな格好をしようかなと画策中です。

80年代のトム・クルーズというと、白Tに色落ちしたリーバイス501、ウェスタンブーツ、そこに合わせるフライトジャケットが「G-1」か「MA-1」で、仕上げにティアドロップのサングラスというイメージが強くて……。

ただ、正確にいうと、『トップガン』でトム・クルーズが着ていたのは「G-1」で、「MA-1」は劇中には登場していません。当時は映画が大ヒットした影響で、フライトジャケット全般がブームになって、なかでも最も手に入りやすかったのが「MA-1」だったんです。だから、トム・クルーズが着ていたような気がするんでしょうね。

まあ話を戻すと、デニムは王道の501よりブラックのスキニーがいまの気分。ブーツもウェスタンよりもエレガントな印象のスウェード製のサイドゴアのほうがしっくりきます。

今回のエロスは……『トップガン』の教官役だったケリー・マクギリスみたいな、クールで男に媚びない金髪女性と恋に落ちるかもしれないという妄想かなあ(苦笑)。だって10代のころ、本気でそう思っていたせいで、いまだミリタリーやパイロット風のスタイルに拘泥してしまう底なし沼から抜け出せずにいるぐらいですから。


今回のスタイルのキモは……。

●究極のフライトジャケット「MA-1」をスタイリッシュにアレンジ!
●合わせるのは、男にとっての三種の神器、白Tとデニムとブーツ。
●シルエットがシャープに見えるのを心がけて色使いは黒で統一すべし。
●続編となる『トップガン マーベリック』の公開はまた延期に……。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


8冊目の書籍がダイヤモンド社から発売することになりました。タイトルは『これだけでいい男の服』。

世の中信じられないぐらいの洋服や情報が溢れ過ぎていて何を買ったらいいのか?どう着たらいいのか? よくわからない方もいらっしゃるんじゃないかと……。ということで今回は、僕が考える究極アイテム50とそれを使った春夏秋冬スタイル30をご紹介することにしました。ある意味、干場流服装術の集大成。

いつ誰が見ても参考になるように、着こなしはベーシックに、写真から文章表現まで熟考を重ね、わかりやすく作りました。少ないアイテムで1年間のさまざまな「装い」を網羅しなければいけなかったのでかなり苦労しました。おかげでこの数ヶ月、徹夜続き(涙)。

でも長年ご一緒している信頼出来るスタッフの協力もあって、とても良い本に仕上がりました。掲載しているスタイルは、僕が素敵だと感じる基本スタイルの一部です。ですのでこのスタイルをベースに、自分の個性や色を足したり引いたりしながら、自分のスタイル(型)を築き上げていただければ幸いです。

「お洒落」と「装い」は違います。「お洒落」は、意味も考えずとりあえず洋服を羽織れば成立しますが、「装い」とは、洋服の基本的なことを知り、いつどこに誰と何をするために着ていくのかを考えなければいけません。それぞれのアイテムの由来や基本的な着こなしのルールを知れば、いつ、どんなときに、どんなものを身に着けるべきかを知ることができます。

今、多くの人が知るべきは、ファッション誌に書いてある流行の「お洒落」ではなく、服装の理論に基づいたグローバルに通用する「装い」です。この考えはトレンド好きな女性にも通用するものです。

ハイエンドからファストファッションまで、着尽くしてたどり着いた結論! 年齢や役職に合った服装とは?  投資価値のある服とは? 必要最小限の服で、ビジネスカジュアル・スーツ・私服を網羅した「これだけでいい男の服」。少しでも多くの方々にご高覧いただきお役に立てれば光栄です。ぜひ読んでみて下さい。


「これだけでいい男の服」

(ダイヤモンド社)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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