着まわし力抜群でヘビーローテーション確定!
ポルシェ911然り、ニューバランス1300然り、名品と呼ばれるものは、同じ品番のものでも年代によって少しずつ違いますよね。時代に応じて微調整を繰り返しながら、徐々に完成度を高めていくというか……。
「NEIL BARRETT(ニール・バレット)」のセットアップもそう。僕がハマり始めたのはかれこれ5年前なのですが、一度袖を通したらあまりの着やすさに虜になってしまい、いまでは素材違いで10着ほどもっています(苦笑)。
なかでもテクノストレッチナイロンを用いたシリーズは、シワになりにくく、単品でも組み合わせられるので超便利。最初は黒の3ボタンの3パッチ仕様の「SLIM FIT」、次に黒の2ボタンの「SKINNY FIT」を購入して、その後も毎シーズン定点観察していたところ、今回、ナローラペルで2ボタンの「FITTED SLIM」という定番にはなかった新モデルが登場しているじゃないですか!
ジャケットの顔ともいえるラペルは、ちょっと幅を変えただけでも随分と違って見えるもの。ご覧の通り、もはや別物です。自分がディレクションを手がけるブランドもそうなのですが、こういうアレンジが大好きなんですよね。ベースの部分は変わっていないから、これまでのファンも安心できるし、それでいて新鮮な気分も味わえる。もう偏愛といっていいぐらいマイナーチェンジ好きです(笑)。
見方によっては、2000年代初頭にメンズモードに革命を起こしたエディ・スリマンのディオール オムのような中性的なムードもあるし、ドルチェ&ガッバーナのようなイタリアらしい色気もある。もっというと、1960年代にアメリカ西海岸で流行したコンポラスーツのようなノリもあって面白いですよね。
とはいえ、着丈はレギュラーだし、変に悪目立ちしないところにも卓越したセンスを感じられます。むしろ、小気味よく個性を主張してくれるぐらいで、遊びにも着られるし、コロナが収束したら、案外ちょっとしたフォーマルな場面にも着て行けるんじゃないかな、と思っています。
実際、以前購入した黒のテクノストレッチナイロンの2着は、着倒したといえるほど、八面六臂の大活躍。数年前を思い返せば、コロナ前は日帰りの国内出張でもよくこれを着ていましたね。長時間移動の際も疲れないし、本当に最高の相棒でした。いまは出張もほとんどなくなってしまいましたが、またいろんなところに行きたいなあ(ぐすん)。
ジャケット14万3000円
セットアップパンツ6万6000円
/ともにNIEL BARRETT(GINZA SIX ニールバレット)
【問い合わせ】
GINZA SIX ニールバレット
03-3572-5216
Photo:Ikuo Kubota(OWL)
Text:Toshiaki Ishii