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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エコラグ」

ビームスFで見つけた。ナポリサルトの拘りを取り入れたスーツが凄いんです!

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エコラグ-Hoshipedia 「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。

ナポリのサルト界における期待の星です

このスーツは、本格的な夏が訪れる前に手に入れた一着です。打ち合わせの後にフラッと立ち寄ったビームスFで見つけました。前々からこういう色合いのスーツが欲しくて、ずっと探していたんです。良い生地があったらオーダーメイドで誂えようと思っていたほど……。

というのもピッティ取材で見かけるブルネロ クチネリのエージェントを務めるイタリア人が、日焼けした肌に似たような色調のジャケットに白シャツ、グレーパンツ、ホワイトバックスという格好をしていて、それがめちゃくちゃカッコ良かったんですよね。

だから、これはセットアップだけではなく、ジャケットとしても単品使いしようと思っています。

この「TITO ALLEGRETTO (ティト・アレグレット)」は、ナポリの名店ロンドンハウスでマリアーノ・ルビナッチさんに師事後、イザイアやアットリーニでVMDとして活躍したティト・アレグレットさんが、自身の名を冠してスタートさせたブランド。ナポリ仕立てを知り尽くしたティトさんの好みが、随所に反映されているのが特徴です。

ナポリのサルトしかやらない裾まで抜いた前ダーツ、カーブのかかっているゴージライン、マニカ・カミーチャと言われる小さなアームホールにやや太い袖を取り付けてできた迫力のある肩のギャザーなど……。それらをフルマシンメイドで行い、優れたコスパを実現しながら、アームホールの裏地や、襟裏箇所の裏地は手付けしています。そうすることにより、生地が動き、運動量が増え、着心地の良さに繋がっているのです。

また、本人が「細いラペルのジャケットは着れねえな! 俺は太いラペルが好きなんだ! ナポリの服ってもともとこうなんだ!」とよく言っているそうで、この男性的なワイドラペルは豪快そのもの。ナポリの伝統的なスタイルを継承しつつ、サルトのジャケット工学の要素を取り入れることで、若々しい力強さ、色気を持った独自のスタイルに昇華されています。

キモは「ティト・アレグレット」の良さを残しつつ、日本人の体型と色気、今の気分を理解し尽くすBEAMSの「ブリッラ ペル イル グスト」を手掛ける無藤さんのディレクションが加わっていること。トラウザースのプリーツの入れ方やサイドアジャスターの位置、均等なマニカ・カミーチャなど、こうであったらいいのに!という部分が美しく再現されているのです。

生地はウール・麻・シルクの三者混。このベージュとも、グレーとも言えない色合いがめちゃくちゃ綺麗でしょ。本当はピッティ取材などのイタリア出張に着て行きたかったのですが、これだけコロナ変異株が世界的に猛威を奮っていると、まだしばらくは難しそうですね……。近年ずっと東京の街並みに似合うという理由で、グレースーツを極めたいと思い、そればっかり着ていたので他の色のスーツは久しぶり。

スーツで着る際は、イタリア人っぽくサックスブルーのシャツにネイビータイ、足元はブラウンシューズで。ジャケパンの場合は、トーンを上げて明る目のグレーパンツで。デニムなんかに合わせるのも良さそうです。どうコーディネイトするのがいいのか、まずは手持ちの服と合わせて研究しなくちゃ!!

ちなみにですが、2022年春夏でも同モデルがリリースされ、着数限定ですが すでにビームス ハウス 丸の内では予約可能なようです。こんな色っぽい生地の、こんなディテールの、こんな美しいシルエットのスーツ、滅多にお目にかかれないと思うので欲しい方はご連絡して確認してみては? もしかしたら、すぐに売れちゃうと思うので。


スーツ 16万2800円
TITO ALLEGRETTO /(ビームス ハウス 丸の内)

【問い合わせ】
ビームス ハウス 丸の内
03-5220-8686

Photo:Ikuo Kubota(OWL)
Text:Toshiaki Ishii



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