以前にも書きましたが、ハミルトンは時計好きに人気のブランド。
パイロットウォッチやミリタリーウォッチが多いのが理由のひとつで、しかも復刻が上手いのが通好み。それこそ前回にご紹介した「カーキ パイロット パイオニア メカ」はその真骨頂。1970年代の英国王立空軍＝Royal Air Force支給モデル「6BB」の完全復刻版で、手巻き、日付表示なし、といった、およそ今日的ではない仕様を完璧に再現したのが白眉。そもそも、いまどき手巻きムーブメントを用意できることが、時計好きにはグッとくるんですよね。
さて。今年もそんな魅力的な新作が登場しました。
その筆頭が「イントラマティック クロノグラフ H」。
1968年に発表したブランド初のクロノグラフである「クロノグラフ A」と「クロノグラフ B」を復刻したモデルで、「クロノグラフ A」は白ダイアルに黒インダイアルの「パンダダイアル」、「クロノグラフ B」は黒ダイアルに白インダイアルの「逆パンダダイアル」というのが特徴。その2モデルをケース径を36mmから40mmへとわずかに拡大した以外は、オリジナルをほぼそのままに再現しています。
わけても素晴らしいのが、オリジナルと同じにするために、手巻き式のクロノグラフムーブメントを新開発したこと。これは本当に時計好きはグッときてしまう。やはりオリジナルと同じにするために、日付表示なしにしたのも特筆点です。
で、そんな忠実な再現の一方で、しかしパワーリザーブを約60時間と現代的に進化させているのが秀でた長所。こういう見えないところをアップグレードするなど、そんなセンスのよさもハミルトンが時計好きに人気の大きな理由なのですね。
ということで、この新作は本気で欲しい。なお、前記のパンダダイアルと逆パンダダイアルの2モデルに、カーフレザーストラップとステンレススティールブレスレットの2種の、全4モデルの展開。なので、どれがよいかが悩むところ。うーむ、どれがいいかな。
イントラマティック クロノグラフ H
手巻き、SSケース、ケース径40mm、SSブレスレット、10気圧防水。27万6100円
イントラマティック クロノグラフ H
手巻き、SSケース、ケース径40mm、カーフストラップ、10気圧防水。26万5100円
イントラマティック クロノグラフ H
手巻き、SSケース、ケース径40mm、SSブレスレット、10気圧防水。27万6100円

イントラマティック クロノグラフ H
手巻き、SSケース、ケース径40mm、カーフストラップ、10気圧防水。26万5100円
次の新作もかなり魅力的。というのが、「カーキ フィールド メカ」です。
「カーキ フィールド メカ」は1940年代に米国陸軍に供給した軍用時計をルーツとするハミルトンのシグネチャーモデル。オリジナルのデザインをほぼそのままに、現モデルには約80時間のロングパワーリザーブを備えた最新の手巻きムーブメントを搭載するのが特徴です。
そしてその「カーキ フィールド メカ」のステンレススティールブレスレットモデルが新登場。そう、実は、ステンレススティールブレスレット仕様は、これが初なのですね。
ケースもブレスレットも、すべてをサンドブラストのマット仕上げにしているのもチャームポイント。ラインナップは、定番の38mm径と、サイズアップ版の42mm径の2モデル。ちなみに、42mmはイタリアやドイツのリクエストで誕生したそう。欧米では40mmオーバーがスタンダードですからね。
ですが、福田はやっぱり小振りな38mmサイズのほうが好み。これもかなり欲しいです。
カーキ フィールド メカ
手巻き、SSケース、ケース径38mm、SSブレスレット、5気圧防水。7万7000円
カーキ フィールド メカ
手巻き、SSケース、ケース径38mm、SSブレスレット、5気圧防水。7万7000円
カーキ フィールド メカ
手巻き、SSケース、ケース径42mm、SSブレスレット、5気圧防水。9万4600円

カーキ フィールド メカ
手巻き、SSケース、ケース径42mm、SSブレスレット、5気圧防水。9万4600円
そしてもうひとつが、大注目作。「カーキ フィールド メカ ブロンズ」です。
モデル名のとおりに「カーキ フィールド メカ」をブロンズケースにしたのが特徴。ブロンズケースはハミルトンでは初。もちろん、経年変化が楽しめて、自分だけの1本に育てることができます。
なお、直接肌に触れるケースバックとストラップの尾錠には非アレルギー素材であるチタニウムを使用。定番の38mm径で、これも欲しいです。
カーキ フィールド メカ ブロンズ
手巻き、ブロンズケース、ケース径38mm、レザーNATOストラップ、5気圧防水。10万5600円
【問い合わせ】
ハミルトン
03-6254-7371
Text：Yutaka Fukuda
