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【クレバリー】ベッカムも干場編集長も愛するイギリスの天才が生み出した靴。

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靴を偏愛する こじラグ谷中が、さらに靴企画を充実させるべくスタートさせた「靴魂(くつたま)」! インスタグラムに#靴魂のハッシュタグを付けてポストされたソウルメイトの投稿から、独断と偏見、そして魂を込めて厳選! あなたの靴が見たいから〜。

ビスポークはもちろん、クロケットやグリーンが請け負う既成靴も素晴らしい!

昼間は盛夏と変わりなく蝉がギャン鳴きしていますが、夜は鈴虫なんかも鳴き始めて若干涼しくなり、ほんのりと秋の気配。

涼しくなったら靴下履くのも苦痛ではなくなるので、やっぱり革靴だよね。

ってことで、第51弾ではイギリスの天才2人が手掛けたブランド「ジョージ・クレバリー(George Cleverly)」と「アンソニー・クレバリー(Anthony Cleverley)」をピックアップしたいと思います!

ロンドンの靴職人の家に生まれたジョージ・クレバリーは、22歳になった1920年からチェコスロバキア出身のニコラス・トゥゼックが創業した伝説のビスポーク靴店「トゥゼック(Tuczek)」に籍をおきます。

ニコラスが一線を退いた後、ジョージとその親類たちも加わってトゥゼックを切り盛りすることになるのですが、そのひとりがアンソニー・クレバリーでした。

38年に渡ってキャリアを積んだジョージは、1958年に自身の名を冠したブランド「ジョージ・クレバリー」をスタートさせます。

"ノミで削り取ったようなつま先"と表現されるチゼル・トゥの元祖となり、絶妙な美的感覚から生み出される究極のシェイプで天才の名をほしいままとしますが、78歳を迎えた1976年に惜しまれつつも店を畳みます。

ところが、2年後の1978年にはジョン・カネラ(John Carnera)とジョージ・グラスゴー(George Glasgow)を招き、自らの技術を継承することを決意。1991年にジョージが死去した後、2人の愛弟子が「ジョージ・クレバリー」の看板を託され、1993年にはブランドが再始動します。

翌1994年にはプレタポルテ(既成靴)を発表し、ビスポークはロンドンの工房にて、プレタポルテはクロケット&ジョーンズが請け負うという現在の体制が完成しました。

ケーリー・グラントやフレッド・アステア、ラルフ・ローレン、デビッド・ベッカムなど、華やかな顧客たちがリストに名を連ねているのは有名な話です。

一方、甥っ子のアンソニーは、ともに切磋琢磨するも、ジョージにとっては目の上のたんこぶのような存在。造形美を投影することに力を注いだアンソニーと、履き心地を重視してきたジョージは、いつしか仲が悪くなり、ふたりの関係は最期まで修復されることはなかったそう。

アンソニーも独立後には自身の工房を開き、ひとりで靴づくりを行ったそうですが、顧客も少なく、やがて精神を病み、ジョージが亡くなった数年後に跡を追うように亡くなりました。

そのとき残されていたアンソニーの作品数点の写真と木型が、ジョージ・クレバリーを継いだジョン・カネラの手に渡り、それらをもとに再現が試みられ、プレミアムライン的な位置付けのプレタポルテとしてジョージ・クレバリーにて扱われるようになりました。

ちなみに、製作はエドワードグリーンが請け負っています。

だいぶ面白い話なので長くなりましたが…。では話をクルリンパと戻して、「ジョージ・クレバリー」と「アンソニー・クレバリー」の素敵な投稿5選をご紹介していきます!

ジョージ・クレバリーのビスポーク ローファー

まずは、#腕時計魂に頻繁に登場頂いている@nob_murさんの投稿から。クレバリーの60周年に用意されたアリゲーターでビスポークしたローファーです。

ジョージクレバリーは、プレタポルテ(既製靴)の規模が大きくなりましたが、元々はビスポークで名高いブランド。

ロンドンとアメリカ・ビバリーヒルズのショップだけでなく、世界中でトランクショーを行いオーダーを受けています。

そんなビスポークを、クレバリーの60周年である2018年に行い、10足分だけ用意されたカベルネアリゲーターで作ったというローファー。なんとも贅沢な一足です!

@nob_murさんは、黒のパンチドキャップトゥ オックスフォードや、ミルクチョコレートと呼ばれるブラウンのセミブローグなどもビスポークなさっていて、どれも素敵ですし、いつも美しく磨かれ輝きを放っていて素晴らしい!

これからもそんな靴と、時計の投稿を楽しみにしています。

ジョージ・クレバリーのローファー「オーウェン(OWEN)」

続いては、スリッポンボートモカシンニューバランスの回に登場頂いた@thechildmandalorianさんの投稿から。ジョージ・クレバリーのローファー「オーウェン(OWEN)」です。

こちらはプレタポルテで、クロケット&ジョーンズが手掛けているローファー、「オーウェン」。

1990年代に販売され、現在もイギリスでは人気の高い窓なしの「オーウェン」は、ビームス Fが販売して人気を博しました。

底まで伸びた独特なサドルのデザイン、履き心地が柔らかいアンライニングな仕立てが特長です。

インソールに思いっきりクロケット&ジョーンズのロゴが見えますが…、これは張り替えてるということでしょうか?

@thechildmandalorianさんはバリエーション豊富に靴を揃えていらっしゃるので4度目の登場。本当にいつもありがとうございます!

まだまだぜひ、素敵なコレクションを披露してください。楽しみにしています。

ジョージ・クレバリーのベルジャンシューズ「ハンプトン(Hampton)」

次にご紹介するのは、 タッセルローファーレイマーの回に続いての登場となる@j0.1903さんの投稿から。ジョージ・クレバリーのベルジャンシューズ「ハンプトン(Hampton)」です。

ピッティ会場でのブレイクをきっかけにメンズシーンで盛り上がっている、ベルジャンシューズ。

アイテム名として認知されていますが、じつは元々ニューヨークの老舗高級百貨店ヘンリ ベンデルの創設者が、ベルギーの靴職人と一緒に作り上げた「Belgian Shoes」というブランド名がルーツ。

このブランドの靴を模した靴がさまざまなブランドからリリースされるようになり、ベルジャンシューズがアイテム名のように扱われるようになりました。

@j0.1903さんはMr.Porterのセールで入手したとのことですが、「ハンプトン(Hampton)」のような靴を安く手に入れられるのは嬉しいですね。

クレバリーで4足目とのことですが、まだまだ増えそうな雰囲気。これからも靴の沼から抜け出すことなく、素敵な靴をたくさん手に入れて、綺麗に磨きながら愛でてあげてください!

アンソニー・クレバリーのレイジーマン「チャーチル(CHURCHILL)」

4番めは、登場回数第1位をひた走る! @ryuki_hさんの投稿から。アンソニー・クレバリーのレイジーマン「チャーチル(CHURCHILL)」です。

アンソニー・クレバリーのアイコン的な存在で、顧客だったウィンストン・チャーチルのビスポークシューズがモデルとなったレイジーマンが、「チャーチル」。

イミテーションのシューレースが付けられたサイドエラスティックタイプで、アッパーに継ぎ目がないのにミシンを入れることで革を切り替えているかのように仕上げたイミテーションブローグが特長です。

レイジー(怠けている)なシューズなはずなのに、なんともエレガントで、他の英国靴では見られない個性を感じます。

ジョージ・クレバリーの比較としてアンソニー・クレバリーの「チャーチル」を取り上げたいと思っていたら、やっぱり@ryuki_hさんは持っていた! しかもこのブラウンだけでなく、ブラックまでも…。

さらに、ガジアーノ&ガーリングの新作レイジーマンまでオーダーしているというのだから驚異。でも、おかげで#靴魂企画の内容が充実するので、この上なくありがたいです。いつも感謝しています!

ジョージ・クレバリーのサイドゴアブーツ

最後は、編集長干場がロンドンのショップを訪れた際に購入したプレタポルテのサイドゴアブーツです。

ブランドのアイコンであるチゼルトゥ、細身でシャープなシルエットでデザインバランスに優れ、革質も良かったため即決したんだとか。

ロンドンのメイフェアに構えるショップの2〜3階は工房になっていて、そこにはこんな方々の木型もあったんだそうです。

スーツだけではなく、カジュアルなブラックデニムとも合わせられるので、気に入ってよく履いている姿を編集部内でも見かけます。

 

トゥゼックの技術を継承し、ふたりの天才が手掛けた「ジョージ・クレバリー」と「アンソニー・クレバリー」。そのイズムはいまも息づき、ビスポークのみならず、プレタポルテにも反映され、素晴らしい靴を世に送り出しています。幸運なことに日本でもオーダーイベントが開催されますので、チャンスのある方はトライしてみてはいかがでしょう。

それでは、本日はここまで。是非これからも ドレスシューズに限らず、ブーツやスニーカーなどなど、みなさんの愛用靴を「#靴魂」を付けて たくさんポストしてください! 新たな目標は、#服魂に抜かれず、#腕時計魂に追いつくことです!!

ちなみにですが、会員登録して頂けるとコメントを書き込むことができますので#靴魂に対するご意見や感想、「オレはココの靴が好きだー」「こんな切り口で靴が見てみたい」などなど奮ってコメントしてください。それから、インスタグラムの #靴魂(くつたま)を介して、皆さんが交流してくれたら、こんなに嬉しいことはありません。

投稿に関してですが、撮影の仕方は自由。靴のみ、履いている足元、その靴を中心としたコーディネートなどなど、靴が写っていれば何でもOKです。ぜひご自慢の一足をインスタグラムに投稿してください。もしかすると あなたの投稿を取り上げるかもしれません。

それでは次回の「あなたの靴、見せてください」もお楽しみに!!

Edit:Ryutaro Yanaka



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