商談予約必須。クルマ選びは意外と時間がかかります！
ふとレクサスのHPにアクセスすると「先行商談受付中」の7文字が……。何がって新型SUVの『NX』です。納車まで1年以上お待たせします！と告知されているランドクルーザーほど大ブレークするとは思えませんが、いまやレクサスファンの目を釘付けにするほどその人気は加熱中。
急ぎ偵察部隊をレクサスディーラーへ派遣したところ、商談テーブルはすでに埋め尽くされていたといいます。どうやら土日はスケジュールがキツキツという感じ。新型NXを狙うなら”テレワーク状態を利用して平日商談”ってスタイルが得策の模様。どうしても休日しかダメという方は早めに予約を入れた方が得策です。
一方、すでに商談の最終段階に突入した知人によれば、「11モデルもあって1回で決められなかった」といいます。パワートレーンだけでも大まかに4タイプ。さらに駆動方式でFFかAWDか迷ったらアタマの整理がつかないかもしれません。さらにオプション装備の選択となれば、メニュー豊富なレクサスだけに、まさに迷宮の入口に立つようなものでしょうか。
さて、事前商談にあたり、どのような知識が必要でしょうか。メーカーからは主要装備や価格の発表すらないのですから。ちなみに新型レクサスNXのボディサイズは全長4660×全幅1865（ドアミラー閉）×全高1640mm。オプションにより数ミリ全高が変わる可能性はありますが、ご自身の駐車スペースをあらかじめご確認ください。
●NX250（2WD / スタンバイAWD）
パワートレーン：2.5L直列4気筒＋Direct Shift-8AT
最高出力：148kW（201ps）/6600rpm
最大トルク：241Nm/4400rpm
グレード：標準車 / version L
予想価格：450万円～580万円
もっともお安いエントリーモデルが『NX250』です。こちらはハイブリッドではなく純粋なエンジン車（レギュラーガソリン仕様）。駆動方式は前輪駆動モデルとヤバイ時だけ後輪に駆動力を分配するスタンバイ式AWDの4輪駆動モデルが用意されます。
バージョンLは標準車より装備が充実した豪華版。詳細は不明ですが、恐らくサンルーフなど装備する（あるいは装備可能）なのはお高いグレードの方。ただし、欲張ると上級モデルが狙える価格ゾーンに突入するのでご注意を。街乗りのパフォーマンスならコレで十分。
●NX350（AWD）
パワートレーン：2.4L 直列4気筒ターボ＋Direct Shift-8AT＋電子制御フルタイムAWD
最高出力：205kW（279ps）/ 6000rpm
最大トルク：430Nm / 1700-3600rpm
グレード：F SPORTのみ
予想価格：600万円前後
パフォーマンスの高いアーバンSUVがお望みなら『NX350』一択です。新開発のターボエンジンは2Lターボエンジンを搭載したRX300とはその差は歴然。トルクもあります。駆動力配分は最大50％まで後輪へ振り分けます。
注目点はトルクコンバーター式ATを採用したこと。万が一、スタックした車両を牽引する場合、ミッションがいわゆるCVTでは滑ってしまいますが、このタイプのATは許容してくれます。スポーティな走りのモデルだけに、グレードは”Fスポ”のみです。
●NX350h（2WD / AWD）
パワートレーン：2.5L 直列4気筒ハイブリッド（E-Four / FF）
最高出力：140kW（190ps）/ 6000rpm
最大トルク：243Nm / 4300-4500rpm
フロントモーター：134kW（182ps）/ 270Nm
リヤモーター（AWD）：40kW（54ps）/ 121Nm
グレード：標準車 / F SPORT / version L
予想価格：520万円～650万円
もっとも多彩なラインナップを展開するモデルが『NX350h』です。全車ハイブリッドモデルで選択のコツは主要装備＋選択可能オプションで決めること。Fスポーツ、バージョンLは同価格ですが、スポーティorラグジュアリーという装備・仕様の比較になります。全グレードで2WDもしくはAWDを選択できます。
●NX450h+（AWD）
パワートレーン：2.5L 直列4気筒PHEV（E-Four）＋THSⅡPlug-in＋リヤモーター
システム出力：225kW（306ps）
バッテリー容量：18.1kWh（リチウムイオン）
グレード：F SPORT / version L
予想価格：700万円～750万円
メカニズム的にはトヨタRAV4Phvと理解していいかと思います。PHEVなのでBEVのように急速充電できませんが、200Vの給電・充電システムがあれば一晩で満充電になります。遠出する割合が低ければ100Vの利用で十分でしょうか。
PHEVならエンジンで充電可能なので、BEVとは違い雪国でも実用性が高く安全です。ドライブモードは「EVモード」、「AUTO EV / HEVモード」、「HEVモード」、「セルフチャージモード」と4つあり、メカモノ好きにはたまらない魅力となるかもしれません。
BEVやPHEVはどうしても車両価格が上昇しますので、いまは補助金を活用した新車購入がオトクで安心です。価格的にはMIRAIと被りますが、行動半径はコチラが上手。レクサスというブランドバリューが光ります。
価格に関してはメーカーの正式アナウンス前なので歯切れの悪い表現となりましたが、ディーラーに行けばすべてわかります（笑）。こうした商習慣はあらためるべきと思いますが、まあ袋とじグラビアの感覚でお楽しみいただければと思います。
ウワサによれば正式発売は10月であり、契約が遅ければ納期は当然遅くなります。気になる残価率は……高級ブランドだけにハリアーを超えることはないかもしれません。レクサスディーラーの雰囲気を楽しめる方は、新型レクサスNXで年越し&新年を迎えるご自身をイメージされてはいかがでしょうか。
Text：Seiichi Norishige
