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FASHION 僕が捨てなかった服

【ビームスが手掛けるスタッフTシャツ!?】原宿の伝説的カフェにまつわる面白エピソード。

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

なぜ手元にあるのかは、不明ですが…

編集長干場が、お洒落だけにとどまらず、どんな所作が美しいのか、色気とは何か、男の美学とは何かなどについて教えを乞い、"人生の師匠"と公言するビームスの無藤和彦さん。

現在は、ブリッラ ペル イル グストのディレクターを務め、50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら商品ディレクションに携わる無藤さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第9回目は、フールズパラダイスのTシャツです。

「現在のビームス原宿店の隣、現時点では何も入っていない物件の中二階に かつて"フールズパラダイス(FOOL'S PARADISE)"っていう名のカフェがあり、スタッフの多くは夕方の休憩にそこでお茶をしていました。

その店のTシャツなんですが、バックプリントにはビームスのロゴが入っていて、恐らくビームスが生産を請け負っていたんです。

これが作られた当時、自分は渋谷の店舗にいたので、ヘルプで原宿店に立った休憩時にたまにフールズパラダイスでお茶することはありましたが、そこまで通っていたわけではなく……。

お店で販売していたものを買った記憶もないので、なぜ手元にあるのか不明なんです。

スタッフTシャツ的なアイテムなので、仲の良い人とか製作に関わったスタッフに配ったものを誰かから頂戴したのか、はたまた誰かの家に泊まった際に寝巻きがわりに借りて、そのまま拝借してしまったのか。Tシャツが仕舞ってあるパッキンの中から現れたんですが、着た記憶すらありません。

今後も着ることはないとは思いますが、ノスタルジー的な懐かしさと、ビームスがカフェのTシャツの生産を請け負ってロゴまで付けていたっていう過去も面白いので、これからも捨てずに取っておくと思います」。

ブリッラ ペル イル グスト(Brilla per il gusto) レーベルディレクター
無藤和彦

21歳でビームス入社。渋谷の店舗でキャリアをスタートし、1992年にドレス部門のバイヤー、2003年には遊び心のある大人に向けたレーベル「ブリッラ ペル イル グスト」のディレクターに就任。50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら、商品ディレクションに生かす。1965年東京生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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