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FASHION 干場の「エロサバ」

【スーツなのにストレスフリー!?】夏のスーツを着こなすテクニック。

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シャツ選びは、上着を脱いだときの見え方を想定して

緊急事態宣言もこれで4度目ですか。はあああああ(深いため息)。ワクチン摂取が進んで平穏な日常が戻ってくれば、どこか旅行に行きたいと考えていましたが、この夏はそれもかなわぬ夢。それどころか酒類提供禁止で、テラス席でスプマンテを愉しむこともできないなんて……。

正直ダメージが大き過ぎますが、今回は夏にかけてのスーツ着こなし術を紹介。ほら、この時期って上着を脱ぐ機会も増えるじゃないですか。そんなときに対応できるテクニックです。

アイテム

スーツ/B.R.SHOP
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/アルコディオ
サングラス/レイバン
チーフ/ムンガイ
ベルト/ジョンロブ
時計/MARATHON
ソックス/グレンクレイド
靴/WH

三菱総合研究所のコラムによると、今年末まで行動制限が必要であり、制限が部分的になるのは22年末との見方を示しています。確かに、現時点では特効薬と呼ばれるものがなく、変異株の拡大も未知数なわけですから、世界的に考えると、収束のイメージがつきにくいですよね。

それでも月日は巡り、新しい季節はやってきます。

僕の場合、着る機会が減ったおかげで、逆にスーツを着ると決めた日は、きちんと装いたいと気持ちが強くなっています。

スーツは、以前から愛用しているB.R.SHOPのチェンジポケット付き段返り3ボタンのモデル。同じグレイでも、チャコールグレイは重苦しい印象になり、ライトグレイは雨染みなどが気になるので、もっぱらミディアムグレイを着ています。

シャツは、ARCODIO(アルコディオ)から登場した新襟型のボタンダウン。これはイタリアの実業家で、世界的ウェルドレッサーとして知られるルカ・ディ・モンテゼーモロさんのスタイルに倣ってつくってもらった一枚です。

この時期って、ずっと上着を着ているのは正直しんどいじゃないですか。ネクタイも状況に応じて外してもいいと思うんですよね。そんなとき、重宝するのがボタンダウン。

もちろん、クラシックなスーツにスポーティなボタンダウンの組み合わせは正統とはいえませんが、それも遊び心のひとつとして考えれば問題なし! モンテゼーモロさんって、こういう洒脱な組み合わせが大得意なんですよね。

このシャツでは、ネクタイなしでも絵になるように、襟のロールにこだわり、前立ては残しつつ、胸ポケットは省略といったふうに、カジュアルになり過ぎずエレガントに見えるバランスを追求しました。

自宅でのビデオ会議にはノータイのシャツスタイルで臨むとか、オフィスでのデスクワークのときもシャツ一枚で過ごしてもオーケー。シャツは無造作な感じに袖まくりしたり、ボタンダウンの襟ボタンを外したりして、ちょっとニュアンスをつけると個性が出ていいかもしれません。

ただ、ネクタイなしの場合も前ボタンを開けていいのはせいぜい2個程度。過剰な肌の露出は、下品にしか見えないので注意が必要です。

で、話を戻すと、上着を着るのは外出先でクライアントと会うときだけでいいと思うんですよね。ガマンして四六時中ビシッと決めていても、先方とのご対面となったときに汗ダラダラのほうがマズイわけでして……。

そこは無闇にルールに従うのではなく、その局面で何が大切かを見極められれば、自ずとどう装えばいいのか理解できると思うんです。

例えば、靴だって天気予報が雨マークだったら、ラバーソールのモデルを選ぶとか。湿気の多い季節は体力も奪われるし、どれだけ自分の不快感を軽減できるかも大切なポイントですよね。

最近、エロサバの“エロ”がどこなのかと聞かれて、上手く答えられないスタイルばかりですが、それこそが進化の証なんでしょうね。

強いて挙げるとしたら、ネクタイをほどく瞬間かな。普段、女性がそういうシーンを目にする機会ってあんまりないと思うんで。ほどいたときの解放感を爽やかな笑顔で表現できたらサイコーでしょうね(妄想)。

でも、それも時と場合によるのでマナーやエチケットは守るべき。そのへんのことは僕の最新刊『これだけでいい男の服』(ダイヤモンド社)に書いたので、興味があればぜひ読んでみてください。


今回のスタイルのキモは……。

●ジメジメ、蒸し蒸しの日本の気候は無理せず臨機応変に付き合う。
●上着を脱いだときの見え方を想定したシャツ選びが大事。
●最大の見せ場であるネクタイをほどく瞬間に命をかける!(妄想)
●今年の夏は、夕暮れ時に自宅のベランダでアペリティーボ(涙)。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


 

最新刊となる7冊目は、いわゆる”ファッションの本”ではありません。性別問わず、誰しもが気になる人を惹きつける内面の魅力である色気の重要性。ファッション以前の人間的な、大事な部分について迫りました。色気があるとないとでは、仕事だけでなく、遊びや恋愛など、人生でのさまざまな局面が変わってきます。とはいえ、これと言った正解、とらえどころがないのが色気です。

異性を惹きつける性的な魅力が色気なのか? 髪型や体型、メイク、香り、ファッションなど外見をセクシーにすれば色気は出るのか? 肌の露出を高めボディタッチをすれば色気は出るのか? 逆に隠せば色気は出るのか? 雰囲気や仕草、目の表情、声に色気は宿るのか? はたまたダメ男やダメ女に色気はもたらされるのか? 上品な色気と下品な色気の違いとは? 男性が思う女性の色気とは? 女性が感じる男性の色気とは? 「色気力」とはいったい?

いろいろな経験をしてきたけど、まだまだ辿り着けない「色気力」。本書では、過去の失敗やコンプレックスを乗り越えながら学んだ「色気力」の正体に迫ります。巻末には、和文化総合プロデューサーであり、上品な佇まいからそこはかとなく「色気力」が溢れる美人エッセイストでもある森 荷葉さんとの対談「男と女の色気」もあります。お楽しみに!

あなたの基本を作り、周囲の人を心地良くさせるコツを紹介します。急速に変化する対人関係の在り方のヒントが満載の一冊です。ありがたいことに発売前から全国からたくさんの問い合わせをいただいております。ぜひ読んでいただけると幸いです。

「色気力」
(集英社文庫)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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