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FASHION 干場の「エロサバ」

【ミリタリーパンツ由来のグルカパンツ】コロニアル風コーデで男らしく

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女ウケはイマイチ? でも、好きだからいいんです

東京2020もいよいよ間近に迫ってきました。紆余曲折があったにせよ、やると決まったからには、出場するアスリートの皆さんを精一杯応援したいと思います。

で、夏本番ということで、今回、紹介するのは僕がプロデュースしたグルカパンツをメインにした、コロニアル風のコーディネイト。エロサバの「エロ」は、どうにもこうにも難しいという本音も交えつつ、夏スタイルのポイントについて解説します。

アイテム

シャツ/アルコディオ
パンツ/1 piu 1 uguale 3(ウノ ピュ ウノ ウグァーレ トレ)
時計/MARATHON
ブレスレット/FIXER
リング/FIXER
サンダル/WH

パンツは、僕と1 piu 1 uguale 3(ウノ ピュ ウノ ウグァーレ トレ)とのコラボで発表しているカプセルコレクション「BLACK MILITARY」の第10弾。

今回は、19世紀の旧英国領チベットのグルカ兵(ネパール人兵士)が着用したミリタリーパンツに由来するグルカパンツをつくりました。

グルカパンツの特徴は、全体にゆったりとしたシルエットで、股上が深く、幅広のウエストバンドが付いていること。2プリーツ入りで、両サイドのアジャスターでサイズ調節する仕様が一般的です。

実は、コロナ禍以前、ピッティ・イマージネ・ウオモに来場する洒落者たちの間でグルカパンツがちょっとしたブームになっていたこともあり、一昨年、高円寺の古着店でオリジナルのベージュの古着を買ってみたんです。でも、これが本格すぎて都会の風景にまったくなじまない……。

そこで、このモデルでは原型のディテールなどを忠実に再現しながら、肌触りのいいストレッチコットンを使い、都会でも穿きやすいようにブラックカラーにアレンジしてみました。ウエストベルトは若干細く、シルエットは裾に向かってテーパードさせ、すっきりとした印象に。

同じ生地でショーツもつくったので、シーンに合わせて穿き分けるのもおすすめです。

このパンツをモダンな印象で穿くには、黒と白だけの こざっぱりとした2色コーディネイトがいいだろうと思い、上にはアルコディオの白リネンシャツを合わせました。リネンの涼しそうな見た目が、コロニアルっぽい雰囲気を醸し出してくれます。

夏なんだからリラックスした感じに見える裾出しのほうがいい、と思うかもしれませんが、むしろ逆。組み合わせがシンプルな分、ウエストのストラップやバックルが力強いアクセントになってくれるのです。

同じような効果を狙い、シャツの袖はまくってニュアンスをつけたうえ、そこにFIXERのバングルや、クロコダイルのNATOベルトをセットした時計で男らしさ(色気!?)をプラス!

撮影用に少し盛り過ぎましたが、夏はこんなふうに通常より要素を加えてもいいと思います。

ここからはもう、妄想全開のコスプレモードです(笑)。グルカパンツには当然、グルカサンダルしかない、と迷うことなく足元は一択で決定。さらに、ミリタリーつながりでティアドロップ型のサングラスまで登場させてしまいました。

でもね、グルカサンダルって女性にあんまりウケがよくなんですよね。なぜなんだろうと思い、知り合いに聞いてみたら、「サンダルでもないし、靴でもないし中途半端に見える」んですって……。クッソ!(最近、岩波書店から出ている『ブルシット・ジョブ–クソどうでもいい仕事の理論』という書籍を読み始めました。これがチョー面白い!) 

ティアドロップも時代じゃないといえば、確かにそうなんですよねぇ……。まぁ、思い当たる節はたくさんあるんですけど(笑)。でも、好きだからいいんです! 

川島英五の代表曲も、有名な「酒と泪と男と女」ではなく、僕には「時代おくれ」の歌詞のほうが沁みるもんなあ。1番もいいんですけど、特に2番のフレーズが好きなんですよ。マジ泣ける。

ねたまぬように あせらぬように
飾った世界に流されず
好きな誰かを思いつづける
時代おくれの男になりたい♪

ファッションが好きになると、社会の常識だったり、女性の視線だったりと、いろんなところと折り合いをつけるのが難しくなって、どんどんマニアックな相手にしかウケなくなるんですよね(苦笑)。

だから、今回のスタイルも途中まではよしとしても、妄想が入ったあたりからはエロスの注入も、完全に独りよがりで、前のめりになっているのも自覚しているんです。それでもやめられない……。ただ、延期になっていた『トップガン マーヴェリック』が公開されたら、きっとティアドロップだって復活しちゃうんだもんね!


今回のスタイルのキモは……。

●黒と白のモノトーンカラーリングで都会的な雰囲気に。
●夏スタイルはシンプルな分、多少盛りすぎても大丈夫。
●男が考えるお洒落と、女が感じるお洒落はたぶん違う(苦笑)。
●川島英五の「時代おくれ」を飛沫を気にせずカラオケで歌いたい。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


 

最新刊となる7冊目は、いわゆる”ファッションの本”ではありません。性別問わず、誰しもが気になる人を惹きつける内面の魅力である色気の重要性。ファッション以前の人間的な、大事な部分について迫りました。色気があるとないとでは、仕事だけでなく、遊びや恋愛など、人生でのさまざまな局面が変わってきます。とはいえ、これと言った正解、とらえどころがないのが色気です。

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あなたの基本を作り、周囲の人を心地良くさせるコツを紹介します。急速に変化する対人関係の在り方のヒントが満載の一冊です。ありがたいことに発売前から全国からたくさんの問い合わせをいただいております。ぜひ読んでいただけると幸いです。

「色気力」
(集英社文庫)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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