同店内で着ているスタッフがカブることもザラ
編集長干場が、お洒落だけにとどまらず、どんな所作が美しいのか、色気とは何か、男の美学とは何かなどについて教えを乞い、"人生の師匠"と公言するビームスの無藤和彦さん。
現在は、ブリッラ ペル イル グストのディレクターを務め、50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら商品ディレクションに携わる無藤さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第3回目は、インターナショナルギャラリー ビームス(International Gallery BEAMS)のシルクジャケットです。
これは、前回のバロール ビームスのジャケットの後くらいに購入した、オリジナルのシルク100%のジャケットです。
これも一世を風靡して、インターナショナルギャラリー ビームスや、渋谷の「ビームス クロージングサロン」のスタッフが皆こぞって着ていました。
同じ店内で着ているスタッフが2人いて、カブるなんてこともよくあったくらいです。
もちろんスタッフがそれだけ着ているわけですから、お客さまからの評判も良く、よく売れたのを覚えています。
これももう一色ネイビーがあって、5万8000円でしたが両方買って、どちらも残してあります。
当時は、これにグレーのウールのパンツを合わせたり、あとはカッコつけすぎないように洗いのかかったデニムでブラックのチャッカブーツを合わせたりしていました。
結構長い期間着続けましたが、ナポリ仕様のクラシコスタイルが出てきて着なくなり、クローゼットに仕舞ってから袖を通していません。
しかし、これもいろいろな思い入れがあるので手放さず、ずっと残しておくと思います。
ブリッラ ペル イル グスト(Brilla per il gusto) レーベルディレクター
無藤和彦
21歳でビームス入社。渋谷の店舗でキャリアをスタートし、1992年にドレス部門のバイヤー、2003年には遊び心のある大人に向けたレーベル「ブリッラ ペル イル グスト」のディレクターに就任。50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら、商品ディレクションに生かす。1965年東京生まれ。
Photo:Shimpei Suzuki
Edit:Ryutaro Yanaka