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【BMW、日産、ホンダ】あの熱狂を今! 強烈加速の「どっかんターボ」車4選

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

「ダウンサイジングターボ」という、燃費性能を重視したターボチャージャーが主流の現代ですが、今から40年ほど前、1980年代から1990年代前半までは、まだまだターボエンジンの技術が成熟しておらず、大径タービンのシングルターボチャージャーの時代でした。

大径タービンのターボ車は、アクセルを踏み込んでから、ターボによる爆発的な加速が発生するまでの「ターボラグ」が大きいのが特徴。ターボチャージャーによる過給が始まったとたん、体がシートに押し付けられるような、爆発的な加速へと変わる、通称「どっかんターボ」が起こりやすいクルマがありました。

「どっかんターボ」なクルマは、強烈な加速やトルクステアと闘う、という扱いづらさがある反面、これらを「じゃじゃ馬ならし」のように楽しんでいた方も多く、クルマ好きに強烈なインパクトを残しました。今回は、そんな懐かしのどっかんターボだったクルマをいくつか取り挙げ、振り返っていこうと思います。

 

■BMW2002Turbo

通称「マルニ」と呼ばれた、BMWの小型2ドアセダン2002(1966年~1977年)に、世界初のターボ付き市販車「2002Turbo」が追加されたのは、1973年のこと。航空機のエンジンメーカーであったBMWが、航空機のターボの技術を自動車へと採用し、開発されました。

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ボディサイズは全長4220mm×全幅1620mm×全高1410mm、車両重量はわずか1060kgと軽量、最高速度は211km/hだった

排気量は1990cc、直列4気筒SOHCにターボチャージャーを装着したエンジンは、最大出力170ps/最大トルク24.5kgを誇りました。また、わずか1060kgの超軽量ボディと組み合わされており、その走りはまさに「どっかんターボ」だったと言われています。しかしながら、燃料噴射装置は機械式であったり、インタークーラーも装備されなかったため、燃費が悪く、第一次オイルショックの影響もあって、1672台で生産中止となりました。

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ちなみに、BMWは2016年にBMW2002ターボをオマージュしたコンセプトカー「2002 Homage」を公開しています。M2クーペをベースに、2002を彷彿させるクラシックなスタイリングへと改装されており、完成度の高いモデルでしたが、ワンオフモデルであったため、市販はされませんでした。

 

■日産シーマ(Y31)

Y31セドリック/グロリアと同じプラットフォームを用いて、より上級なクルマへ仕上げたのが、このY31シーマです。1988年に発売されたY31シーマは、当時の好景気も手伝って販売は好調、高級車にもかかわらず飛ぶように売れたその異常ぶりは、「シーマ現象」ともいわれました。

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電子制御エアサスペンションを装備し、極上にソフトな乗り心地を提供しながらも、255psを発生する排気量3.0リットルVG30DET型V6ターボエンジンを搭載していた

V6ターボエンジンの加速は、アクセルを踏みこんだとたんにリヤサスがグッと沈みこむほどで、クルマが前上がりの姿勢で怒涛の加速をする姿が、当時話題となり、これが爆発的なヒットにつながったとも言われています。「どっかんターボ」といえば、このY31シーマを思い出す方も多いはず。

昨今のクルマでは、たとえフル加速をしても、リアサスペンションに、リアの沈み込みを防ぐジオメトリの考え方が織り込まれているため、クルマのリアが沈み込むことはありませんが、「いかにも速そうに見せる演出」としては、面白いかもしれませんね。

 

■日産スカイライン2000ターボRS

1981年に登場した6代目スカイラン(R30)に、ターボモデルが追加されたのは1983年のこと。当時呼ばれていた、「史上最強のスカイライン」の名に恥じない190psのエンジンフィールは、まさに「ドッカンターボ」そのものでした。いざ全開加速をすれば、そのあまりの加速の強さによって、トラクションがかからず、クルマが暴れるほどで、当時のスポーツモデルに乗り慣れていないドライバーだと、恐怖を感じるほど速い走りだったようです。

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1990ccの直4 DOHCエンジン「FJ20型」にターボを追加し、最高出力は190ps/6400rpm、最大トルクは23.0kgm/4800rpm

その史上最強のスカイラインを、さらに高度にチューンアップした、(とされる)モデルが、当時大人気だったアクション刑事ドラマ「西部警察」に登場した、「RS-1」です。最高出力は280psにまでチューンナップされ、最高速は250km。ゼロヨン(0-400m加速)は13.5秒という高性能を誇っていました。

ちなみに、2021年2月より、そのRS-1の8分の1スケールモデルがアシェットの定期購読シリーズに登場しました。西部警察ファンだけでなく、メカ好きにもおすすめのスケールモデルです。

 

■ホンダシティターボ

背の高いユニークなトール ボーイ デザインで好評のホンダシティ シリーズに、ターボ チャージャー付エンジンやホンダの独自開発による電子燃料噴射装置など の新技術を採用した小型高性能ターボ車「ホンダシティターボ」が加えられたのは1982年。当時の価格は109万円でした。

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シティターボのサンルーフ仕様車。ボンネットのふくらみがターボの証

翌83年にはインタークーラーが付け加えれたターボⅡも登場。110馬力を735kgという軽量ボディで「どっかん」させていました。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:Getty Images,BMW,NISSAN,HONDA
Edit:Takashi Ogiyama

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吉川賢一ポートレート吉川賢一(自動車ジャーナリスト)1979年生まれ。元自動車メーカーの開発エンジニアの経歴を持つ。カーライフの楽しさを広げる発信を心掛けています。

 



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