BUSINESS モノの言い方、ビジネスマナー

【銀座ホステスに学ぶ】ネタがなくても相手が喜ぶ会話術とは

ビジネスコミュニケーション講師の藤田尚弓さんが教える、ビジネス現場で本当に使える「口のきき方」。話し方ひとつでビジネスが円滑に進む、コミュニケーションの極意を伝授します。

会話上手とは、話させ上手。その極意とは


コミュニケーション講師の藤田尚弓です。

ビジネスを円滑に進めるためのコミュニケーション、それは相手との会話が基本です。では、話が弾み、相手に喜ばれる会話とは何でしょうか? 面白い話のネタを集めることでしょうか? 会話のプロとも言える銀座ホステスの会話術をヒントに、相手が喜ぶ会話について考えてみましょう。 

ネタは不要。「聞く」に徹すれば会話は弾む

人は、自分の話を聞いてくれる人や自分が聞きたいことを話してくれる人に、好意を持ちます。これこそ、相手に喜ばれる会話術の要。相手に喜ばれる会話のためにネタを提供しなくては、と思い込んでいませんか?

しかし実際は「相手が話したいこと」を話させる、つまり聞き手に回るという会話術こそ効果的です。誰しも、自分の興味のある話題の会話がしたいものですし、聞くよりも話したい、という気持ちがあるもの。承認欲求を満たす、聞き上手な人にこそ好意をもちやすくなるのです。

1時間のうち50分は相手が話し、自分が話すのは10分でいい

会話のプロとも言える、銀座のホステス。彼女たちは、とにかく「聞き上手」なんです。

ちょっとしたリアクションや小さなうなずきで、話を聞いているサインを出しながら、話しやすい雰囲気をつくる。アイコンタクトをとって、身を乗り出すように興味深く話を聞く姿勢をつくる。

これは「あなたのお話を聞いています、興味があります」というサインにほかなりません。さらに、話を聞いたら質問を投げかけ、話題を深掘りしていく。これぞ銀座ホステスが実践する会話術の王道です。

すると、1時間の滞在で、50分はお客様が話し、残りの10分はホステスが話すような割合に。ホステスはほとんど話していないにも関わらず、お客様は「あの子は話し上手だ」という評価をするのです。いったい、どんな質問を投げかけているのか気になりますよね。

今すぐ真似したい、銀座ホステスが実践する3ステップ

初対面の人でも気持ちよく会話を楽しませるにはどうすればよいのでしょう。そこで真似したいのが、銀座ホステスのコミュニケーションテクニックです。そのテクニックを、3つのステップに分けてご紹介しましょう。

■ステップ1
初対面の人には、天気や食事といった当たり障りのない話題からスタート。話しやすい流れを作ります。「雨は強かったようですね?」「今日は中華を召し上がったとか?」など、相手があまり考える必要なく、イエス/ノーで答えられるシンプルな質問をするのがポイントです。

■ステップ2
続いて、ネクタイの柄、シャツの色、髪型、バッグ、時計など、目に入ったものをなんでもいいので褒めます。たとえば「ずいぶん珍しい色合いのネクタイですね。素敵です」といったように。

お世辞だと思われたらイヤだ、面と向かって褒めるのは照れる、といった気持ちは禁物。本当にいいな、素敵だなと思った点を素直に具体的に褒めましょう。

■ステップ3
なんとなく場が温まってきたら、好きな食べ物やお酒の話、趣味やハマっていることなどに話題をうつしていきます。軽くジャブを打つイメージで、相手が興味を示さない話題は続けないようにします。

こうして、軽い話題を振っていく間に共通点や相手の興味を引く話題を探してから、質問で話題を深堀りして広げていくのです。

この会話のステップは男性から女性に対しても使えますし、商談前の雑談、社内のコミュニケーションでも応用が可能です。もちろんプライベートの会話でも同じです。ビジネスもプライベートも、結局は人対人。気持ちいい会話が続いたほうがいいですよね。

“具体的な質問”がカギ

会話術のカギは質問すること、と説明しました。質問の基本は「相手が話したいことを、具体的に聞くこと」です。言葉だけでなく、相手の表情や声のトーンなどに注意しながら、質問を考えてみましょう。

たとえば。相手が『急にプロジェクトリーダーに抜擢されて、参ったよ』と言ったとしましょう。言葉とは反対に、表情や声のトーンから嬉しそうな雰囲気を感じたら、質問のチャンスです。

「次のプロジェクトですか、何かきっかけはあったんですか?」「プロジェクトリーダーになるには、どんな努力をしたらいいか教えてください」といった質問をすれば、相手も気持ちよく話をしてくれるでしょう。それに、いい質問は自分にとってもいい学びのチャンスになるのだと覚えておきましょう。

質問を挟んで会話を回す

ついつい自分語りをしてしまう、という人もいるでしょう。そんなときは、話の最後でオチをつけるよりも、質問で終わらせることをおすすめします。

たとえば「昨日、失敗しちゃったんですよねー。これこれこんな失敗だったんですけどー、やっちゃいましたよ。○○さんって、そんな失敗したことあります?」という具合です。

数人のグループで会話していて、誰か一人が話し続けているときも、質問を挟むことで全体がキャッチボールできるように。「なるほど、○○さんはそうなんですね。ちなみに■■さんは、どう思います?」と、話をしていない人にボールを投げて会話を引き出すと、多くの人が楽しく会話できるようになります。

うなずく、驚く、笑う……「リアクション」を磨こう

質問を挟んで話を振っていくのが会話術の基本。それでも難しいと思ったら、リアクションを磨きましょう。話を聞いたらうなずく、驚く、笑う、といったリアクションをしながら聞き役に徹します。

これらのリアクションはすべて「あなたの話を聞いています」「あなたに興味があります」というサインになります。あなたがリアクションを取ることで、相手は話しやすくなり、質問の手がかりも増えてくることでしょう。そうなれば、しめたもの。

あなたの質問をきっかけに話題が広がったり、深掘りできたりします。会話術の基本は、心を込めて相手の話を聞くこと。銀座ホステスの会話術も、ビジネスでの会話も、基本は同じなんですね。



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