コンパクト化した現代に求めるのは、持っても飾っても様になる一級品です
第76回はダンヒルのバッグです。
手荷物が少なくなり、バッグもミニマル化が定着している昨今。大きいサイズのバッグの出番が少なくなった、という方も多いのではないでしょうか。特にここ最近は旅行する機会も減っていますからね。とは言え、いや、だからこそ! 格を上げるチャンス! 今持っておくべきは、デートや食事の勝負時に、大人のラグジュアリーを演出するバッグなんです。しかも、ただのラグジュアリーじゃありません。気絶級のエレガンスを纏えるもの。そう、こちらの「ダンヒル」のドクターズバッグのような。
1920〜30年代の英国で使われたドクターズバッグを現代的にアレンジした本作。革の聖地で知られるノーザンプトンで作られ、熟練の職人によるハンドメイドが特徴です。ボディにあしらわれたのは、アリゲーターレザー。ここまで綺麗な形の竹腑(ワニ革の四角い鱗)を大きな面積で使用できるのは、革の名手であるダンヒルだからこそ。限りなく左右対称に近い整ったアリゲーターに、艶っぽい光沢が相まって極上のエレガンスを楽しませます。しかも、床に置いてもヘタれない自立型。取り出しのしやすさはもとより、足元にバッグを置いた時でもその上品さをキープします。
いくら定着しているとは言え、大事なシーンにミニバッグでは格好がつきません。今の時代の大きめサイズのバッグは、このぐらいエグゼクティブな逸品がちょうどいい。軽く車が買えるお値段ですから、ガシガシ使うわけにもいきませんし、ここぞの大一番で使う切り札に打ってつけです。三段飛ばしでクラスアップしてくれる一生の相棒として、クロークに加えてみてはいかがでしょう。
フラップを外せば、がま口のように大きく開口できるのもドクターズバッグの魅力です。底部までのアクセスもよく、仕分けも多いから使い勝手よし。さらに本作は、スマホやモバイルバッテリーを収納できる小さなポケットも。今どきな実用性も兼備しています。
アリゲーターレザーのボディに配されたのは、オリジナルのロックバックルのみのシンプルデザイン。素材の良さが際立ち、ゴールドカラーのロックが上品さを後押し。もうこれでもかというくらい、エレガントで贅沢な仕上がりであります。
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
【問い合わせ】
ダンヒル 0120-914-675