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LIFESTYLE あなたのクルマ見せてください

【ナローポルシェ911とゲレンデG55 AMG】夢の2台持ち、こだわりを見せてください

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かつて週刊宝石の名物企画だった「あなたの⚪️⚪️見せてください」は、小学生だったオギーには衝撃的だった。あなたの大事な⚪️⚪️をそうも容易く見せていいものか、と。ギャラありきの仕込みだったのでは? とスレた考えを若かりし単細胞オギーが抱く余地もなく。んで、まー、当「あなたのクルマ見せてください」とは、どんな企画かと申しますと、そのまんま、あなたのクルマを見せていただくというもの。でもね、単にクルマ自慢に終始しない。なぜその男は、このクルマを選んだのか。男の言葉の端々に、男の人生が見えてくるのではないかな〜。なんて、思ったわけでして。クルマを見せるのは⚪️⚪️を見せるよりは恥ずかしくないでしょ? 吉と出るか凶と出るかは、蓋を開けてみないとわかりません。でも、クルマを愛する男の生き様にはタメになる何かが必ず潜んでいるはずだ!

車を見ればあなたがわかる。今回は、家具への偏愛がすごすぎる、アパレル会社に勤める岩谷真典さんの1970年式ポルシェ911を見せていただきました。

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ナローポルシェ乗り岩谷さんの素敵なお宅を訪問した前回の記事はこちら

約2年前にこの911を手に入れたという岩谷さん。彼の車歴は、若かりし頃の国産車にはじまり、最愛なる奥様と共有でポルシェ・ボクスターを愛車にしてからポルシェ沼にどっぷりとつかることになります。

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そのボクスターで走りに目覚めた岩谷さん。ポルシェに乗るならやっぱりマニュアルだろう、ということで、オートマのボクスターから、同じくポルシェの993のマニュアルへ乗り換えます。そこからいわゆる役物と呼ばれる930スピードスター、997スピードスター、そして964ターボへと変遷していくのです。

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しかも、いずれも価格高騰する前に手に入れている、というのがポイントです。確かに思い返せば、「あの頃、みんな、安かった」でしょうか。

新しい911から古い911へ。911のプリミティブな魅力にハマっていく岩谷さん。そして、ついにナローポルシェと呼ばれる、最初期の901型を手に入れたのでした。

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スティーブマックイーンの息子チャドと、スティーブが愛したスレートグレーの911S。©Getty Images

この車はもともとはシルバー色をしていましたが、どうしてもスティーブ・マックイーンが愛した911と同じスレートグレーに乗りたいと考えていた岩谷さんは、購入整備最中に、オールペンをオーダーしたのでした。

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同車の最初のオーナーは、1960年代初頭の日本におけるモータースポーツ創生期のスタードライバー、その父君であったそうです。その方は、当時、ポルシェクラブの会長を務めてほどのポルシェ好きだったそうで、こちらのグレードはEながら、ブレーキによりスポーティなSのブレーキシステムをおごり、さらに細かなオプションも。

「もったいない」と周りからは散々言われましたが、ナローに乗るならこの色で、と長年思っていたので、外野は簡単には否定できません。希少なヴィンテージカーのオーナーは一時預かり人と言われ、改変することは悪とされることもありますが、それ以上に、動態保存こそ正義。いつでも走らせられるコンディションを保っている岩谷さんに賛辞をおくりたい。しかも、色くらいいいのでは? 次のオーナーがオリジナルに戻せば。どうせペイントは朽ちますし。

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さて、エンジンは一発始動。アイドリングも安定していて、調子のよさが走り出す前からわかります。車両の前にエンジンがないことで、足元はかなり広々としています。リーボックのポンプフューリーというやや幅広のシューズでも、オルガン式ペダルの操作を小気味よくステップを踏む岩谷さん。

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「古いポルシェはダブルクラッチじゃなきゃいけないとか、いろいろ都市伝説的なことが言われていますけど、普通に乗れますよ」と全長4.1×全幅1.6mという、現代では考えられないほどコンパクトな車体を走らせます。

また、燃料供給は、それまでのキャブレターからメカポン(ボッシュ製6プランジャーメカニカルインジェクション)に変更された型式のレスポンスのよさも気に入っているポイントだと岩谷さんは言います。

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年間維持費も最初にしっかりとメンテナンスされた個体を手に入れているので、大してかからないと言うが、一度だけ大きな修理を行っているそう。「トランスミッションのシンクロ、2速のところが消耗してしまって。今後のことも考えて、5速以外まとめて全段を直しました」。これが唯一の大きな出費だそう。

年間2000kmほどの走行距離だそうで、休日に早起きして高速道路を流しながら、車の調子とご自身の運転技術の確認を行うのだとか。

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ということは、日々の足グルマをほかにお持ち? というわけで、メルセデスベンツG55 AMGの登場です。興味のあることにとことんこだわる岩谷さんは、もちろん、このゲレンデもノーマルのまま乗ることはありません。

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ブラバスの外装はじめ、細部のカラーチェンジ、サイドステップのラッピングなどなど多岐にわたって、好みの仕様にモディファイされています。

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「都内ではゲレンデをたくさん見ますが、本当にそれぞれの好みで変えていて、個性がでますね」と岩谷さんは、「趣味がいい、ということは知恵だと思います」と締めくくるのでした。

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ところで、昨今の量産型旧車の価格高騰に首を傾げる方が多いと思います。「あのとき、手に入れておけば」とモヤモヤした気持ちは、みな同じ。海外ガー、給料ガー、税金ガー、と言う前に、地に足着けて、ご自身に最適かつ最愛の車を見つけてください。たとえそれが30万円であっても、ご自身が愛車と思うのならば隣に数千万円の車が並んでも、卑下することは絶対にないでしょう。

ポルシェだろうが、フェラーリだろうが、国産車だろうが、ウン十年前の車の基本骨格をフルレストアする労力は変わりません。そして、岩谷さんが言った「知ろうとする努力」が、あなたの車生活をより豊かにすることは間違いありません。

車を見ればあなたがわかる。私も精進します。

【↓そんな岩谷さんのナローポルシェとG55 AMGの動画もチェック!】

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Video&Photo: Naoto Otsubo
Video Edit: Kabuto Ueda
Co-operation:Takashi Fujii
Text:Takashi Ogiyama

 



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