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CAR スーパーカー回顧録

【ホンダNSX】あの日の丸スーパーカーは、なぜいまでも中年の心を揺さぶるのか。

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皆さんこんにちは。中年B、ノリシゲセイイチ(56)です。

今回はちょっと脱線して日本初のスーパーカー、『ホンダNSX』(以下、NSX)を取り上げてみたいと思います。

NSXのデビューはバブル真っ盛りの1990年(平成2年)です。ワタシは1964年式ですから当時は27歳(業界2年目)。ついに日本のスーパーカーが誕生した! と喜んだものの、フェラーリやランボルギーニに初めて触れたときのようなスーパーカー少年として狂喜乱舞した得も言われぬ感覚はありませんでした。

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とはいえ、車高が低くペッタンコな地を這うようなスタイル、リトラクタブル式ヘッドライト、ミッドシップのレイアウトはスーパーカーの方程式そのもの。さらに、頑張ればサラリーマンでも買えそうな車両価格(800万円)と相まって、愛車だったフェアレディZ(Z32)の下取り価格が何となく気になっていました。

まずはNSXのタイムラインをプレスリリースで振り返ってみます。なお、開発コンセプト等はアーカイブをお読みいただければと思います。

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【ホンダNSX年表】
●1990.09.13
ホンダ、オールアルミ・モノコックボディのミッドシップ・スポーツカー NSXを新発売

●1992.11.26
ホンダNSXに、運動性能をより際立たせたピュアスポーツモデル「タイプR」を追加し発売

●1995.03.08
ホンダNSXの仕様を一部変更、合わせてオープントップモデル「タイプT」を追加

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●1997.02.06
ホンダNSXをマイナーモデルチェンジ、新たに「type S」を設定

●1999.09.21
ホンダ NSXをマイナーモデルチェンジ 安全・環境性能を進化させ発売

●2001.12.06
NSXをマイナーモデルチェンジ、スタイリング、走行性能を進化させ発売

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●2002.05.23auto
NSXの運動性能をさらに際立たせた ピュアスポーツモデル、NSX-Rを追加発売

●2003.10.23
NSXをマイナーモデルチェンジし発売

●2005.07.12
本格的スポーツモデルNSXの生産を終了 —後継モデルとなる新たなスポーツカーを開発中

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ザックリまとめると初期型から始まり、1992年に初代タイプRが登場。どちらも試乗しましたが、感覚的にソリッドなタイプRの方が街乗りでも自分的には乗りやすかったことを記憶します。

また、もう一つの思い出は1995年のル・マン24時間です。ワタシにとっても初ル・マン。NSXは参戦2年目だったかと記憶しますが、トップカテゴリーのGT1マシンは総崩れ。しかし、市販車に近いGT2マシンがクラス優勝を果たします。その84番のゼッケンをつけたマシンのドライバーだった飯田章選手のための特注レーシングシューズを決勝前にハンドキャリーで届けたのはいい思い出です。

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1999年、マイナーチェンジで排気量を3.0リッターから3.2リッターへと拡大。シャシーも改善されボディ剛性も向上しました。フリクションが減ってスタート時のクラッチをミートした瞬間の路面を蹴り出す感覚もよくなっています。もし、いまから買うつもりで狙うなら個人的にはこの中期型でしょうか。

2001年末、リトラクタブルヘッドライトが法規制の変更から廃止され、固定式ヘッドライトになりました。しかし、こうなるとスーパーカー少年目線では基準外のクルマとなります。ただ、スポーツカーとしては進化しましたし、相場的にも新しい分だけお高いです。

ホンダ好きには堪らなく魅力的なNSXですが、ワタシにとってはリアルな分だけ浮かれるクルマじゃありません。もう5年早くNSXが登場するか、もう5歳ワタシが若ければと思います。

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NSXはスポーツ性能のみならず、実用性も高く、快適性=安全性という様々な要素をクリアし誕生した稀有なスポーツカーです。そして、製造にかかわる人間はすべて有志という側面は見逃せないじつにホンダらしいクルマです。

現在の相場を考えると、タイプRを除けば、まだNSXは安くお買い得かもしれません。一度手を入れてメンテナンスをすれば、ほぼトラブルフリーだと思います。ただし、いまのクルマの感覚でON/OFFしかないラフな操作はご法度です。ラジオの周波数をダイヤルを回して合わせる、そんなアナログ感覚の持ち主には最高のパートナーとなる、そんなスーパースポーツカーがNSXだと感じるのです。

Text:Seiichi Norishige



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