ひと目で上質とわかる、格上顔の生地クオリティ
スーツにおいて仕立ての哲学、美学はもちろん大切ですが、とどのつまり着る人の個性やスタイルが最も表れるのは生地選びではないでしょうか。となると、ココが作るスーツが気にならずには要られません。
創業は1910年。世界的テキスタイル産地であるビエッラ屈指の名門であるエルメネジルド ゼニアは、トロフェオやアキル ファームをはじめ、高級スーツ地における名作を数々生み出します。原毛の調達から染色まで一貫するだけでなく、羊毛生産農場そのものも所有しているのはご存知のことかと。プレタポルテではジー ゼニアなどスポーティでトレンド性の高い提案も行なっていますが、ドレスに関してはやはり名門ならではの矜持を存分に楽しませてくれます。
今回は、数ある名作生地の中から前述のトロフェオとアキル ファームをピック。“装う”を超えて“魅せる”生地は、ビジネスマンを一段も二段も格上げしてくれること必至。質で勝負できるブランドであることが示された、シンプルなレザー小物にも注目です。
Ermenegildo Zegna エルメネジルド ゼニア
肩の力を抜きつつも、格上感はしっかり
極上のスーツ生地として名高いトロフェオ。オーストラリア産のメリノウールを用いた、滑らかさと美しい微光沢を放つ同生地は、光の加減で表情を増すシャドーストライプによって、ますますその魅力を高めます。シャツ×ニットというカジュアルなスタイルも、一見して上質感に溢れます。
見栄えだけじゃなくモダンなスタイルも見どころ
オーストラリアに自社で所有する羊毛生産農場で産出されたウール、通称アキル ファームを使用。シルクをブレンドした生地は、上質感と軽やかさを両立します。パッドも薄手でラペルもややナローとあって、格式がありつつもモダンな印象に。
極上天然素材の魅力を、存分に堪能
シルクの滑らかさと光沢が、一見して伝わるこちらのタイ。生地をよりやわらかくするために一般的に薬品が用いられることが多いですが、こちらは薬品を極力使わず、素材本来のやわらかさを求めています。余計な加工を施すことなく実現した、美しい色みにも注目です。
手馴染みの良さは、すなわち上質の証
昨今主流となったやわらかな仕立てのスーツには、レザー小物だってやはりやわらかなモノが似合います。ロングウォレットとカードケースは、それぞれカーフスキンを採用。きめ細かくやわらかな革質は、しっとりと手に馴染みます。共に薄型で、イマドキなキャッシュレス事情にマッチ。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Model : Isao Takahashi(FORZAR)
Text:Masafumi Yasuoka
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