【ゼニスの2021年新作】ロレックスに似てる？　即完売の「クロノマスター スポーツ」をレポート

昨年、ドバイで初開催されたLVMH Watch Weekが、2021年はオンラインで1月25日から29日まで開催。ゼニス、ブルガリ、ウブロ、タグ・ホイヤーの４ブランドが新作を発表しました。

そして今年は日本でも各ブランドの発表会が行われたのがうれしかったところ。その最初がゼニスで、実機を手に取り見ることができたほか、別日にスイスとオンラインで結んでのグループインタビューに参加することができ、CEOのジュリアン・トルナーレ氏の話を聞くこともできました。

そこでそのご紹介を。ただし魅力的な新モデルがたくさんで、お話ししたいこともたくさん。そのため２回にわけてご紹介します。

さて。今回のゼニスの新作でいちばん注目されているのが「クロノマスター スポーツ」。発表当日からSNSで大きな話題になっていますね。

ちなみに、そんなSNSでよくいわれているのが「ロレックスに似ている」ということ。でも、さほど似ていません。３、６、９時位置の３インダイヤルや、ベゼル、３連ブレスレットなどで「似てる」というのでしょうが、別にそれはロレックスの占有のものではなく、ほかの多くのブランドのクロノグラフでも使用されているデザイン。

だから単純に「似てる」といっているのは、あまり時計を知らない人なのじゃないかしら。ロックを聴いて、すぐに「ストーンズっぽい」とか「ツェッペリンみたい」とかいう、音楽をあまり知らない人と同じ。時計好きであれば、実機を見れば、きっとすぐにわかります。

 

「クロノマスター スポーツ」のデザインは「エル・プリメロ A386」を基調に「レインボー」や「デ・ルーカ」や「ストライキング」や、エル・プリメロの前身である「A277」など、各時代のモデルの特徴を組み合わせ再構築したもの。そのためか、どこから見ても隙のない、完成度の高さに感嘆します。

ジュリアン・トルナーレ氏が「エルゴノミックとカンファタブルにこだわった」というのも大きなポイント。結果、着け心地が素晴らしく、重量バランスも絶妙。こういうのは実機に実際に触れないとわからないことですので、ぜひ試してみて下さい。

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そして最大の特徴が「エル・プリメロ」の進化バージョンである「エル・プリメロ 3600」を搭載すること。2019年の誕生50周年に発表された「エル・プリメロ 2」の最新版で、クロノグラフ秒針が10秒でダイヤルを１周し、正確な1/10秒の計測を可能とする。ベゼルにはそのための1/10秒目盛りが刻まれています。

さらに特筆すべきが、既に大反響であること。トルナーレ氏によると、スイス時間の夜中に発表したところ「瞬時に世界中でバズった」そう。販売も絶好調で、シンガポールのブティックで即座に33本が売れるなど「これほど売れるのはかつて経験がない」とのこと。

銀座ブティックでも発表翌日の早い時間から来店者や問い合わせが殺到し、初回入荷分は即座に完売。次週に予定されている第2回目の入荷分も、どうやら激しい争奪戦になりそうです。

また、そうした好調の噂を聞きつけ、競合他社からも「おめでとう！」という祝福の言葉が多数届いているそう。トルナーレ氏いわく「この時期にこれほど売れるのは、時計業界全体にとっての朗報ではないか」とのこと。まさに、そう思います。

ラインナップは、ダイヤルがブラックとホワイトの２色、ブレスレットとラバーストラップの２仕様の、全４モデル。ブレスレットが６万円しか高くないのは要注目のポイントかもしれません。
 

クロノマスター スポーツ

自動巻き、SSケース＆ブレスレット、ケース径41mm、10気圧防水。106万円（税抜）

 

クロノマスター スポーツ

自動巻き、SSケース＆ブレスレット、ケース径41mm、10気圧防水。106万円（税抜）

 

クロノマスター スポーツ

自動巻き、SSケース、ケース径41mm、ラバーストラップ、10気圧防水。100万円（税抜）

 

クロノマスター スポーツ

自動巻き、SSケース、ケース径41mm、ラバーストラップ、10気圧防水。100万円（税抜）

 

【問い合わせ】
ゼニス
03-3575-5861

Text：Yutaka Fukuda