自動車雑誌の編集者を経てモータージャーナリストへ。駆け出しの頃からサラリーマンの限界に挑戦し数々の輸入車を乗りまわす。印象深かった愛車はポルシェ911(930)、Ruf CRo
コンバージョン(964)、メルセデス・ベンツ500E、フェラーリ412、BMW6シリーズ、RG500Γ(バイク)。趣味はシガーとパイプとすし屋巡り。ジャンルを問わず酒好きだが、一定以上飲むと睡魔が襲い銘柄を失念する。1964年、北海道生まれ。
MINIの伝説は1964年に始まった
現在、BMWミニの限定車『MINI Paddy Hopkirk Edition』(パディ・ホプカーク・エディション)が発売されています。ベースモデルはクーパーS。限定数と消費税込み価格は3ドアが120台で426万円、5ドアが80台で443万円。
発売から1週間を経過しましたので既に売り切れかもしれません。本国発表が2020年の9月21日ですから、目ざといマニアは早めにディーラーに声を掛けます。価格的にも手頃な限定車なので日頃の情報収集が明暗を分けます。
ミニ・クーパーの名声を高めたのはラリー・モンテカルロ(初開催は1911年)での活躍です。皆さんもご存じのようにモナコは公国ですから、ココでの勝利はシリーズタイトルを獲得するより、とくにドライバーにとっては価値ある勝利(名誉)となります。
このモナコでミニ・クーパーは1964年、1965年、1967年と3回の総合優勝を成し遂げています。補足すれば1966年もトップでゴールしたのですが、他メーカーチームのイチャモンにより失格扱いに。本当は4連覇だったというのが多くのラリーファンが認識するところです。
『MINI Paddy Hopkirk Edition』は1964年に優勝したパディ・ホプカーク/ヘンリー・リドン組のラリーカーにインスパイアされた仕様が特徴です。無論、コピーではありませんので限界はありますが、チリ・レッド・ソリッドのボディカラーにブラックカラーのパーツ類、ドライバーのパディ・ホプカークのサイン入りパーツなど、限定車ならではのディテールが随所に見受けられます。
クラシック・ミニで再現するマニアもいらっしゃいますが、最新モデルのBMWミニで伝説の息吹を感じるのはわるくありません。ワタシのように1964年生まれなら眉毛がピクリと動きます。
雪のモンテカルロで刻まれた伝説の勝利は誰もが知るところですが、グラベルがメインステージとなる1000湖ラリー(フィンランド)ではティモ・マキネンのドライブで1965年から3連覇。また、1965年はRACラリー(イギリス)でも優勝しています。1960年代半ばはいうなればミニの黄金期だったのです。
さて、限定車を買い逃した場合、どうしたらいいでしょう? パーツ単体で発注しようにもこの手のクルマはシャシーナンバーの提出を求められるのが常です。1964年当時のゼッケン37番をこの限定車ではオシャレなグラフィックで再現していますし、まるまる再現するには難しい面もあります。
専用パーツ以外で選択(応用)できそうなリストをピックアップすると、チリ・レッド・ソリッドのボディカラー、ブラックのMINIエンブレム、エア・インテーク・グリル・ジェット・ブラック、ピアノ・ブラック・エクステリア、ブラック・ミラー・キャップ、ホワイト・ルーフ、ピアノ・ブラック・ウエストライン・フィニッシャー、ピアノ・ブラック・ドア・ハンドル、17インチ アロイ・ホイール コスモス・スポーク ブラック、John Cooper Worksスポーツ・ステアリング・ホイールあたりでしょうか。
リモートワークもそれなりに休憩が必要でしょうし、自粛生活は妄想の好機です。コレを機会にミニの歴史に触れ、自分なりにオリジナリティを加えたアイディアを練る……なんてこともミニならでは。楽しみは無限大です。
Text:Seiichi Norishige






















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