やるな! エルメス。カシミアをリバーシブルで着られるなんてホント贅沢です
さて、191回目も「エルメス」。買うときは気づかなかった、じつはリバーシブル仕様のカシミア ニットです。
この連載を知っている方なら、僕がどれだけカシミアフリークで、カシミアヤギたちからの怨念で地獄に落ちるのではないかってくらいカシミアニットを持っているんですが、まだまだ物足りない……。
と、いうのは半ば冗談で、どうしても好きなため、触り心地が良かったり、持ってないデザインやカラーのものに出逢えて、経済的にゆとりがある場合は どうしても買ってしまうんですね。
この「エルメス」も そんな一枚。
以前エルメスでチルデンのようなラインの入った、Vネックの大きめなニットを清水ダイブしたら、思った以上に使い勝手が良く、周りからの評判も上々。それで、ちょっと味を占めまして。
Vネック部分と袖先にラインが入っているデザインで、持っていなかった渋めなブラウン。そして、意外にもピンクのラインが入ったカシミアニットを また清水ダイブしてしまいました。
もちろん試着はしたものの、パッと見の印象で気に入ってしまったため そこまで説明的な接客を受けずに購入してしまったのですが、家に帰ってタグの付いた襟裏を見ると、なぜか表は1本のラインに対して、裏には3本ラインが入ってる…。おや??
裏返してみると、襟全体に綺麗に3本走ってるぞ。
袖も見てみると…
こっちは3本どころか、5本っ!!
エルメスですから、普通のニットでも裏側の処理は抜群に綺麗で、裏返しても着られちゃうぐらいの仕事をしてくれていますが、これは完全にリバーシブルでしょ? だって裏側の方が主張強いもん。
もちろん価格に納得して清水ダイブはしてますが、一粒で2度美味しいリバーシブル仕様と知った途端、なんだか急に得した気分。
いや、待てよ。襟だけひっくり返すはできないとしても、袖はそれぞれのときに折り返したら、表のときは5本のラインがアクセントになり、裏のときは極々控えめに袖先のラインが主張する。
ということは、一粒で4度楽しめるじゃないですか!! スゲぇお得っ! なんだか、ユニク口でカシミア買ったくらいの気軽さになりました(笑)。
早速タグの類いは取り去って、インナーには白のクルーネックTか、洗いざらしの白シャツを着て、文字通り八面六臂の活躍をしてもらってるんですが…
ある日、フラッとエルメスの店舗を覗いたら、見たことあるデザインで、ボディが黒、そしてラインが鮮やかなブルーのニットがありまして……
ここから先は、まぁご想像通りではありますが、そのお話はまた別の機会にでも。
Photo:Shimpei Suzuki(item)
Edit:Ryutaro Yanaka