投稿を見返して、いま人気の理由が分かったような気がします
ナンダカンダで第５回目を迎えた、あなたの靴を見せて頂こう企画、通称「靴魂（くつたま）」。嬉しいことに投稿のペースもアップしだして、800件超え！ 日に日に投稿数が増え、どれをピックアップするべきが嬉しい悩みに苛まれております…。まもなく４桁に届きそうですし、コロナの影響で延期になっていた靴磨き学校もようやく始動できそうで これからも靴にまつわる企画を充実させていく所存ですので しばらくお付き合いください！
ということで早速、今週もみなさんの投稿を厳選してご紹介していきたいと思います。
第５弾は、フランス靴辺りを取り上げようかと悩みましたが、英国靴を続けてクロケット＆ジョーンズ（CROCKETT&JONES）です。ここ最近人気の高さを実感させられています。
1879年に、義理の兄弟であるジェームズ・クロケット氏とチャールズ・ジョーンズ氏によりノーサンプトンで創業したクロケット＆ジョーンズは、第二次世界大戦中には政府の指示で、１万足を越える軍靴を製造するなど、靴作りにおけるクオリティの高さには定評がありました。
ちなみに、ジョンロブの「バロス（BARROS）」初期モデルは、クロケット＆ジョーンズが下請けとしてOEM生産を行っていたというのは有名な話ですね。
ジョーンズ家の４代目となるジョナサン・ジョーンズ氏が社長に就任してからはオリジナル商品の生産に注力し、トップグレードである「ハンドグレード」を発表してからは職人たちの高い技術力が評価され、世界中でその名を広めていくことになりました。
では、話をクルリンパと戻して クロケット＆ジョーンズの素敵な投稿５選をご紹介していきます！
まずは ＠kyonshi0310さんの投稿から。
2002年にお目見えし、定番モデルへと成長を遂げた内羽根のストレートチップ「オードリー（AUDLEY）」ですね。
所有するラスト（木型）の数が、世界で最も豊富といわれるクロケット＆ジョーンズの中で、最も有名なのが「337」。通称「パリラスト」と呼ばれ、その誕生にはビスポーク職人ディミトリ・ゴメス氏がひと役買っているそうです。
ややロングノーズ気味のセミスクエアトゥというブリティッシュスタイルにフランスのエスプリを融合させた美しいシルエットは、人気が出るのにも納得。
「337」ラストのEウィズをベースにウエスト部分を絞り、かかとを小振りに改良した日本仕様のラスト「367」を使用した「オードリー３」もありますが、そこは自身の足のカタチと相談して選んでみるのが良いでしょう。
＠kyonshi0310さんは靴の投稿が多く、お手入れにも余念がない靴好きと見られ、ネクタイを締めるのが嬉しいとありますので、次回はぜひタイドアップされた着こなしとともに素敵な靴を投稿してくださると嬉しいです！
次にご紹介するのは、@skr51nd5さんの投稿です。
ダブルモンクストラップのブーツ「キャンベリー（Camberley）」。映画『007 スペクター』の葬儀やカーチェイスのシーンでダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドが着用したシューズとして注目されましたね。
©GettyImagesラストは、チゼルトゥでややロングノーズの「348」。英国的でありながらシャープなフォルムを描いており、ジェームズ・ボンドよろしくスーツでビシっと履くも良し、カジュアルに履くも良しな万能な一足です。パンツの裾からチラッと覗くバックルがイイ感じですからね。
長谷川裕也さんが手掛け、最高の靴磨きと美味しいお酒を楽しめるTHE SHOESHINE & BARの常連のようで、つねに靴を美しく、愛でている様子がうかがえる@skr51nd5さん。他にも服、時計、車など素敵なものをたくさんお持ちのようですので、たくさん投稿して編集部員を喜ばせてください！
続いては、@m_hiroyuki_desireさんの投稿。
先ほど記載した、OEM生産していたジョンロブ「バロス」を元にして誕生させたモデル「モールトン（MORTON）」ですね。
ラスト「292」、適度に幅が広く甲も高めなので日本人の足にフィットしやすいのが魅力的。グリップ力の高いリッジウェイソールを履いているので、履き心地も良く、天候をあまり気にしないで良いのも嬉しいですよね。
秋にはブラウンのシューズを履きたくなりますが、まさかハロウィンを意識してパンプキンカラーでコーディネートされるとは恐れ入りました！ この勢いで また意表を突く履きこなしテクを披露してください。楽しみに待っております。
続いて紹介するのは、＠kobon0725さんの投稿です。
最近登場したモデルとして注目を集めたパンチトキャップトウの「メルコンベ（MELCOMBE）」。クラシカルな表情ながら、メダリオンが効いており、ドレッシーな一足です。
ハンドグレードラインにおける最新のラスト「363」を採用していますが、定番「337」と比べるとトウもややラウンドしており、内振りが強めで、くの字のように曲がっているのが特徴ですかね。
もともとアンティークテイストなレザーですが、履き込むことでイイ風合いに育っていますし、しっかり磨かれており靴愛を感じます。秋にブラウンのシューズをキレイに履くのって やっぱりイイですね。素晴らしい靴をたくさんお持ちのようですので、たっぷり愛でて育っていく様子を今後も頻繁に投稿して頂けたら嬉しいです！
最後は、@norihiko_fujiwaraさんの投稿です。
クラシカルでエレガントな表情なので、ビジカジな着こなしにバチっとハマる「キャベンディッシュ３（CAVENDISH３）」。
本来のキャベンディッシュはラスト「325」を履いていましたが、「キャベンディッシュ３」に使われているのは「375」ラスト。トゥのボリュームはそのままに、ウエストからヒールカップまでが小ぶりになり、日本人の足に合うように改良されています。
こちらは恐らくバーニッシュド・カーフ（Burnished Calf）を履き込んでは手入れなさって４年を迎えたそうですが、なんともイイ色に育っていますよね。足元だけでとは言え、ユニクロの感動パンツ＆タビオのソックスと合わせているとは思えない上質さが漂っております。
そして、なんと！ @norihiko_fujiwaraさんは「キャベンディッシュ３」を色ち買いしているという…。こちらは１年選手で 黒なのでそこまでハッキリとしたエイジングは見られませんが、今後に期待できそうですね。
他を拝見すると、全身コーディネートにこれらの靴を合わせている投稿も見られますので、差し支えがなければ今後は履きこなしの投稿にも「＃靴魂」タグを付けて頂けると嬉しいです。楽しみにしています。
こうして見返してみるとクロケット＆ジョーンズの投稿は多いですし、一足だけにとどまらず、たくさんのモデルを履いたり、色ち買いしている方も見受けられ、あらためて人気の高さを実感することができました。勉強になります。
たくさんのOEM、さまざまなブランドやショップからの別注を受け、新たなラストを頻繁に開発することで、多くの方の足に合う靴を生み出しているのが分かりますし、その柔軟性には頭が下がります。英国らしい質実剛健さに柔軟性が加われば、鬼に金棒！ 今後もクロケット＆ジョーンズの人気は衰えそうにありませんね。
是非これからも みなさんの愛用靴を「＃靴魂」を付けて たくさんポストしてください！ まずは４桁に乗せていきましょう！！
撮影の仕方は自由です。靴のみ、履いている足元、その靴を中心としたコーディネートなどなど、靴が写っていれば何でもOK。ぜひご自慢の一足をインスタグラムに投稿してください。もしかすると あなたの投稿を取り上げるかもしれません。
ありがたいことに 投稿数も日に日に増加していますので、インスタグラムにて #靴魂（くつたま）もチェックしてみてくださいね。
それでは次回の「あなたの靴、見せてください」もお楽しみに！！
Edit：Ryutaro Yanaka
