FASHION ― エディターヤナカのこじラグ

【ロロ・ピアーナ】食わず嫌いを克服させたタッセル付きの名品!

2020.9.25 2020.9.25
2020.9.25
自分が本当にイイと思う、一流品を買い集めていたら、無類の服好きが集まっているはずの編集部内でも「買い方がおかしい」「こじらせてる」と。自分じゃ、至極普通だと思っていたのに...。ホントにこじらせているのか確認すべく、自分が買ってきた愛しい服達を紹介していく企画「こじラグ(※こじらせラグジュアリー)」を始動させます。これがお買い物の参考になるかはわかりませんが...、世の買い物ジャンキーたちを安堵させられたら本望なのです(笑)。

まさかタッセルモカシンを買う日が来るとは……

さて、182回目は「ロロ・ピアーナ(Loro Piana)」のタッセルモカシン「シティ ウォーク(CITY WALK)」です。

#靴魂(くつたま)」をさらに盛り上げるべく、とにかく靴ネタから畳みかけます(笑)。どこまで続くか、若干不安ではありますが……。

まず、自分がタッセルモカシンを買う日が訪れるとは 正直思っていませんでした。

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オリジンは、1940年代にハリウッドで活躍した俳優ポール・ルーカス氏が、とある2軒の靴店に依頼した房飾り付きの靴。ただ、完成した靴には満足できず、再びニューヨークとカリフォルニアの靴店に依頼すると、その両靴店が生産先として白羽の矢を立てたのが偶然にも あのオールデン(ALDEN)だったそうです。

このオーダーに応え、1948年に完成した初代タッセルモカシンは後に進化を遂げ、アメリカ全土に広がり、これを模した さまざまなメーカーのモデルが世を席巻していくわけですね。

時は過ぎて1980年代後半、日本はバブル真っ只中。こじラグ少年は小学校卒業を控え、徐々に洒落っ気づき、いろいろなファッションを吸収しようと街のパイセン、雑誌、深夜番組などなど 役に立ちそうな情報を乾いたスポンジが水を吸うが如く吸収していくわけです。

一瞬でトキメくことも多々ありましたが、ヒドく嫌悪感を抱くケースもあり、その最右翼が やたら大きなジャケットにテーパードがキツいパンツ、何をモチーフにしてるのかまったく不明な柄のシャツの組み合わせ。そして デカいフレームを鼻メガネのように掛け、髪型はサイドバック。そう、あの光GENJIを代表するようなアイドルっぽい髪の雰囲気ですね。

当時こんなカッコしたヤツには やたら微妙なタッセルモカシン履いてる人が多く、嫌いなアイテムの代表になりつつありました……。その後に出逢う大人の中でも とくに胡散臭いヤツは、微妙な色のスーツに これまた何をモチーフにしてるのかまったく不明な柄のネクタイ、フレームのないメガネを掛けて、なぜだかタッセルモカシン履いていたんです。

もうこうなると、好き嫌いの針は嫌い側のMAXを振り切り、嫌悪感の象徴に。「なんでアッパーにタッセルぶら下がってんだよ?」「金○みてぇにブラブラさせやがって」なんて。若気の至り(笑)。

また時は立ち、2005年くらいにトム・ブラウンの登場でアメトラやプレッピーが再燃するも どうしてもタッセルモカシンだけは受け入れられず……。まぁ無理してチャレンジするほどの靴でもないし、距離をとって過ごしていたんです。

ところが齢も40を過ぎた頃、なんだかアリな気がしてきたから、あら不思議。これはグッチのビットモカシンがある日突然欲しくなったり、「何食べても同じ味にしちゃうじゃん」と文句を言っていた柚子が嫌いどころか大好きになったり、吐き気すらおぼえたパクチーを山盛りで食べるようになったり、これがオトナへの階段を昇るっていうことなのか? いまならドコだって舐められる気がするぜ!

おっと、話がだいぶ脱線したのでクルリンパと戻して、タッセルモカシン。嫌いな人たちが履いてる象徴的だった思い出は薄まり、単純にモノとして評価できるようになってきたのかもしれませんね。あとタッセルに絞って、他の余計な装飾は極力省いたストイックなモデルを目にしたのも影響しているのかも。

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それで、ロロ・ピアーナの「シティ ウォーク」。シティ ウォークっていうと、ペニーローファーのようなシンプルなモカシンだと思っていましたが、じつはタッセルモカシンもあったみたいです。

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これは海外行った際に出逢ったんですが、「ロロ・ピアーナに こんなタッセルあるんだ!」ってな驚きに加え、ソールもいつもの明るいラテックスソールじゃないし、縫い付けられてる……。ブランドロゴのプレートなんかもあったりして、僕の中のリトルこじラグが 「とりあえず買っておいたら?」と囁いたので、旅の思い出的な意味合いも含めて清水ダイブしておきました。

まぁ、御覧の通りまだ履き下ろせていませんが……(笑)。

ただ、毎度書いてるように 最近の夏は暑過ぎて靴下を履くのが苦痛なので「素足で履ける靴」っていうのが とにかく重宝します。洗えるパイル地のインソールを入れて履けば匂いも気にならないし、革も柔らかくてマイ甲も満足しているので、これからきっと活躍してくれるはず。はず、はず……。

ちょっと心配なのは、これ手に入れた後にサマーウォークやら、ジョンロブのチェスターを買っちゃってるってこと。やっぱりアッパーに揺れるタッセルは不要なのかもな…。

Photo:Shimpei Suzuki
Edit:Ryutaro Yanaka

Author profile

谷中 龍太郎
谷中 龍太郎
Yanaka Ryutaro

FORZA STYLE シニアエディター

さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。

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