今はなき講談社のメンズファッション雑誌『Checkmate(チェックメイト)』編集部のファッション班を経てフリーランス。セレクトショップのカタログやメンズ雑誌のファッションページの取材・原稿を担当。SKE48箱推し、フィロのス・奥津マリリ推し、ジュビロ磐田サポーター。1961年福井県出身。©Seo Hiroshi
通勤や旅行・出張で東京駅構内を使う人はもちろん、改札外から利用する人は入場券(140円)を買ってでもチェックしたいのが、JR東京駅構内にある、エキナカ初出店の「IDÉE TOKYO(イデー トウキョウ)」です。民藝、アート、食品まで新しいモノがどっさり! 原田陽子店長と一緒に歩いて、徹底リサーチしてみました。

店の奥には、入場無料のギャラリー空間も。
ワンストップショッピングは、多忙な人なほどクセになる
マル 私、イデー好きなんです。東京駅は東京の玄関口!って感じでエキナカはもっと混雑しているイメージが強かったんですが、イデー トウキョウはグランスタ東京の地下1階の改札を入ってすぐという立地のせいか落ち着いた雰囲気ですね。
マコ 羽田空港にある伊勢丹のショップも人気ですよね。新宿に行かなくても伊勢丹で買い物をしている気分になれて、品揃えがギュッと絞ってあるから選びやすいのが人気の秘密。わざわざ出発時間よりかなり早く行って空港内でショッピングや食事を楽しむ人も多くなっていると聞きました。
マル なるほど。確かに最近の羽田空港や東京駅は、移動のために使うというより、楽しむための場所に変わってきていますね。グランスタ東京のレストランも東京初出店とか、話題のお店が多いし。

マコ 旅行前はどこか気分も上がっているし、お財布も緩むし、好きな店ができると常連になりやすいんだよね。イデーも面白いところに目をつけたと思いますよ。
マル コンセプトが大人寄りで、ゆったりした空間に気の利いたモノを置いていますよね。この品揃えなら、急いでいても急いでいなくても、足を止めちゃいます。
マコ 良い意味で、今までのインテリア中心のイデーと違うよね。駅にあるからお土産目線で見ちゃうけど、さすが目利きが選んだクオリティが高いものを揃えてる。
マル まだオープンしたばかりですが、これから時間が経つと、お客さんの趣味嗜好に合わせて品揃えも変わっていくはずなので、定点観察したいお店ですね。新しい発見がたくさんできそう。
マコ ネットショッピングもいいけど、こういうお店にくると思いがけない逸品との出合いがあっていいよね。仕事の移動の途中に頭のスイッチを切り替えるのにもいい。
マル 朝8時から開いているっていうのもエキナカならではですね。置いている食品もパッケージがお洒落なものばかりです。

デザインが効いたパッケージが目を引く食品の棚
プロダクトの力を借りて、毎日の暮らしに潤いを与えよう
原田店長 イデー トウキョウに並ぶ商品は、キュレーターの深澤直人さんと丁寧に選んだものです。
マル とにかく気になるモノがいっぱいあります。とらやと共同で開発をしたオリジナル羊羹とか、世界初のスタッキングできるヘルメット「カクメットA-type」とか。ヘルメットはすごく軽量で、個人的にいいなと思いましたが、誰が東京駅で買うんだろう(笑)。

ヘルメット「カクメットA-type」2750円(税込)
原田 丸山さんのように、ふと足をとめて想像がふくらむような「いいもの」を提案していきたいと思っています。
マコ 駅というロケーションだから、本当にいろんな人がいるでしょうね。
原田 実は店内奥にギャラリーも併設しています。ぜひ、お仕事帰りなどにギャラリーで「素敵なモノ」と出合ってほしいです。
マル まるでちょっとした美術館ですね。アートやクラフトの匂いが身近にあるって贅沢です。
マコ ファッションアイテムもかなり充実していますね。

原田 出張に出かける前に購入される方が多く、ドレスTシャツをコンセプトにしているブランド「STIR(スティア)」や、ユニセックス対応のアンダーウェアブランド「UNDERSON UNDERSON(アンダーソン アンダーソン)」などは男女とも人気です。
マル 原田店長が着ているワンピースも素敵ですね!
原田 これは秋田を拠点に活動している作家の小野諭さんが手がけるファッションブランド「5W(ファイブダブル)」のもので、リラックスした空気感が人気なんですよ。

原田陽子店長と一緒にフォルツァーのために選んだ、男のための逸品
男性が必ず手に取って見るのが、「SFERICO(スフェリコ)」のグラスです。ジョエ・コロンボが1968年にデザインした幾何学的なフォルムのグラスシリーズで、ユーモアのある形が手に馴染みます。「木村硝子店」のワイングラスも部屋で過ごす時間が増えているので人気ですね。

SFERICO World Master Piece 各4180円(税込)
木をくり抜いて作られたピルケースは、知る人ぞ知るブランド「Bottega Ghianda(ボッテガ・ギアンダ)」の逸品。イタリアの木工の神様といわれるピエルルイジ・ギアンダ氏が作ったもので、「プラスチックケースでは少し物足りない」という人が手に取られます。

ピルケース 左6万4350円、右7万400円(いずれも税込)
駅や空港で隠れたロングセラー商品が冠婚葬祭に使うものですが、この数珠は、冠婚葬祭で使う数珠・袱紗や、パールのアクセサリーなどを手がける小物ブランド「shuo(シュオ)」のもの。店内をフラッと歩いていて、この数珠の前で立ち止まる男性は多いですね。

数珠 3万4100円(税込)
イデーブランドのオリジナル手ぬぐいも、ちょっとしたお土産などに人気です。現在、ギャラリーで個展を開催している染色家・アーティストの柚木沙弥郎さんがデザインされたもので、テーブルランナーやキッチンクロス、壁に掛けるタペストリーなど日常のさまざまなシーンでお使いいただける限定品です。

柚木沙弥郎デザイン・イデー「Daily Cloth」各1980円(税込)
マルちゃんの気分がググッと上がった、おっ!と思うものとの出合い
この透明なガラスのバングル、素敵ですね~。表面に施されたカッティングは江戸切子の技術を取り入れているんだとか。光を取り込んで分散と反射することで、腕に乗せると肌がとてもきれいに見えます。リングとヘアゴムでお揃いにしたい!

「SIRI SIRI(シリシリ)」キリコ バングル6万8200円(税込)
「せっかく来たから、何か欲しい」という人にオススメなのが、イデー トウキョウのオリジナルの鈴「こだまことだま」です。

こだまことだま 999円(税込)
古来より鈴を身につけることで、目に見えぬ邪気から身を守り、福を招来すると言われているそうですよ。おみくじなので、一つ選んで、身につけましょう。

ひと目で惹かれたのが、このマトリョーシカ。ほっこりするフォルムで、色もきれいです。フィンランドのユニットが作っているんですって。おうちに飾れるアートですね。

フルーツ マトリョーシカ 2万8600円~(税込)
毎月テーマが変わるストア奥のギャラリー空間で、深呼吸しよう
マコ こんな家賃の高い場所に(笑)、ギャラリー空間を設けるなんて、さずがイデーです。
マル 東京駅でアートに触れ合えるって贅沢ですよね。オープン第二回の展示は、97歳で現役で精力的に活動している染色家・アーティストの柚木沙弥郎氏の個展だそうです。
マコ キュレーターの深澤直人さんとイデーの独自の編集が効いているから、毎月見に来ると共通点が見つかるかも。
マル いよいよ芸術の秋って感じですね。次は何を見つけに行きましょうか。
マコ サンダルももう履き納めだし、次回は靴なんてどうかな。
……というわけで、マコマル次回は本格革靴を見に行ってきます!

写真は、オープン記念第一回展示の陶芸家 黒田泰蔵 個展「不完全な完全」
【ショップ情報】

IDÉE TOKYO(イデー トウキョウ)
東京都千代田区丸の内1-9-1
JR 東日本東京駅構内 グランスタ東京地下1階
Tel.03-5224-8861
無休
営業時間:8:00~22:00(日・連休最終日の祝日:8:00~21:00)
※改札外からのご利用の場合は、JR 東日本 東京駅を区間に含んだ乗車券類または入場券(140 円)をお買い求めのうえ、ご入場ください。

丸山尚弓(まるやま なおみ)
「美人すぎるメンズファッションライター」として活動中。メンズファッションを題材とした自身のFacebookは、コメントが女性目線で分かりやすいと好評で、紹介した商品には問い合わせが殺到する。ファッション初心者を「素敵な男性」へと優しく導くことが信条。またファッションだけでなく「人生を豊かにするライフスタイル」をテーマに、男性としてトータルの魅力アップが目指せる記事を発信している。ライター以外の活動として、メンズブランドの企画やブランディングも行う。特技はコミュニケーション力を活かして外国人ともすぐに友人になれること。趣味はタウンウォッチと英語での映画鑑賞。
Instagram:@maruchan.703



















Photo:Shimpei Suzuki
Text:Makoto Kajii
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