ライフスタイルは十人十色。おひとりさまもおふたりさまも大いに結構ですが、結婚というゴールをめがけて不幸なひしめき合いをしている男女のなんと多いことか。?
そんな男女の悩みを、“女のプロ”川崎貴子がズバッと斬ります。
川崎貴子
女性に特化した人材コンサルティング会社を23年経営。2度の結婚を経験し、現在の夫は8歳年下のイケメンダンサー。二女の母。乳がんの闘病経験も持つ。経営者、結婚コンサルタント、コラムニストとして多ジャンルで活躍中。
今回の相談者は、長野真奈美さん(44歳)。「このまま女として終わるのはどうかと思うんですが、恋愛という年齢でもなく…」と、途方に暮れたような表情で登場しました。
真奈美さんは、セミロングヘアが印象的な女性。決して派手ではないが、体つきや仕草が優しくなまめかしいのに健康的。さらに、その魅力を本人が気付いていません。
そんな真奈美さんは1年前にモラハラを繰り返した夫と離婚して、現在は会社員をしながら、中学校3年生の息子を一人で育てているといいます。
真奈美さんのスペックはこちら!
年齢:44歳
職業:IT系企業に正社員として勤務
恋人:いない。恋愛経験がほとんどない。
結婚暦:あり。
結婚願望:あり。
顔:切れ長の目がセクシーな美人。
川崎:離婚、大変でしたね。どんな結婚生活だったんですか?
真奈美:モラハラの連続でした。夫はおそらく年収1000万円以上はあったと思いますが、私たちに生活費をほとんどくれず、私と息子はみじめな暮らしをしていました。
川崎:安定した高収入があり、学歴も高い男性で、オレ様がすぎるあまり、妻子を軽んじる傾向がある人いますよね。相手に苦しい思いをさせている自覚がないから、離婚するのにも一苦労だという人が多いです。
真奈美:まさにその通りです。それはホントにいろいろあって、弁護士を立てて、やっとのことで離婚できたのです。
川崎:高年収男性の一部は、お金があるくせにケチだから、養育費もろくに出さない。
真奈美:ううう……すべてが見通されている。おっしゃる通りです。息子は現在15歳なのですが、ほぼ、私が一人で育てていきます。
川崎:これから教育費もかかる。でも真奈美さんは、覚悟を決めた表情をしている。経済的に誰かを頼ろうという下心を一切感じない。
真奈美:はい。相手に収入は求めていません。前の結婚でこりごりです。専業主婦をしていたのですが、今は結婚前のキャリアを生かして、正社員として勤務し、収入を得ています。息子との生活に不安はありません。今、経済的に自立できたこともあって、婚活を始めたのです。女性として幸せになりたいと思います。
川崎:それはすばらしい! パートナーが欲しい気持ちと背景はよくわかりました。それで、どんな男性がいいの?
真奈美:だれでも……。
川崎:はあ? 誰でもいいってどういうことかしら?
真奈美:特に希望はなくて、優しい人だったら。
川崎:ざっくりしすぎているわ! まず、相手の年齢、趣味、職業、出身地、育った背景、容姿、結婚歴……他にもいろいろ気になるところは、ない?
真奈美:う~ん。怒らない男性がいいかな。
川崎:そうねぇ。では逆に、こんな人は嫌だ、という人は?
真奈美:すぐ怒る人は嫌だとは思いますが、特にこだわりはありません。
川崎:こだわらなすぎでしょ(笑)。いまどきは10代の女子でももっと要望具体的よ?ところで、今、気になる人はいるの?
真奈美:いませんね。
川崎:もう! そのままでは成功するはずの婚活も、イマイチな内容で終わってしまうわよ。婚活は、目的地がないまま出発すると、永遠にさまよって遭難するのよ。あ、なんかわかった。変な質問するけれど、もしかして真奈美さんは、前の夫以外の人と恋愛していないんじゃない?
真奈美:ハイッ! 息が止まるほどびっくりしました。まさにその通りです。私はほぼ前の夫としか男性と交際したことがありません。
川崎:なるほど。ハイスぺモラハラ男子しか知らないから、その他の男性のことが選択肢として想定できないのね。前の結婚も、元夫からオラオラ来られて、押し切られたのではない?
真奈美:はい。最初は悪い人ではなかったんですよ。結婚して、息子がいて怒涛の育児と生活のうちに、気が付けば15年経っていたのです。
川崎:そして離婚。やっと自分の人生を取り戻せたのね。よかったわ。
真奈美:今、川崎さんと話していて、なぜ私が婚活を始めたかがわかりました。私は、これからの人生で、女性として愛されたい。
川崎:そうよ、それはいい感じ! さあ、そこでどんな相手がパートナーになるか想像してみて!
真奈美:う~ん、思いつかない。
川崎:もう! 真奈美さんが婚活に成功する方法をアドバイスするわね。それはデートすること。
真奈美:デートですか。もう15年以上していません。デートってどうすればいいんですか?
川崎:真奈美さんの場合は、相手の男性と「話さざるを得ない環境」を作ることが大事。例えば、テーマパークに行って待ち時間にお互いのことを話すとか、陶芸教室に行き同じものを作って感想を語り合うのもいいわね。あとは、映画を観た後に食事をするのもおすすめ。
真奈美:そんなデート、したことないかもしれません。
川崎:会話は大切よ。「その人となり」を浮かび上がらせるから。相手のよいところもわかるし、優劣や勝ち負けにこだわる人かどうか、差別意識の有無、コンプレックス、選民意識などもわかるわね。同じものを見て、相手はどう感じ、何を思ったかで自分に合う・合わないがわかる。
真奈美:「合う人」、大切ですね。私も「合う人」と穏やかな関係を築きたいと思います。
川崎:いいじゃない。その調子よ。やっと「こういう恋愛したい」という部分が見えたわね。真奈美さんは目標を明確にしないと、そのまま日々の生活にゆる~っと流されてしまいそう。じゃあアドバイスするわね。1か月に3人の男性とデートして、3か月以内に特定の恋人を作ることを目標にして。あなたはモテるから、この目標は達成できるはず。
真奈美:はい。できそうです。実は食事に誘ってくださる男性もいるのですが、息子が多感な時期ということもあり、母親である私が恋愛していいのかどうかも気になります。
川崎:息子さんと言っても、もう15歳でしょ。息子さんと真奈美さんの人生は別物。母親がべったりしていたら息子さんのためにもならない。わざわざ「ママ、婚活しているの」とか「恋人ができたの」なんて報告する必要もない。子離れ・親離れの時期が来たの。
真奈美:私にはどんな人がいいと思いますか?
川崎:バツイチで苦労人の男性かな。未婚の人よりも、結婚経験がある人の方が、真奈美さんの心の傷をわかってくれそうだから。
真奈美:私を食事に誘ってくれた男性もバツイチです。
川崎:同じ苦しみを知る人は分かり合えるのよ。そうそう、バツイチと偽って接近してくる既婚の男性には気を付けて。
真奈美:不倫は嫌です。絶対に気を付けます!
川崎:あとは?どんな男性がいいと思う?
真奈美:私、実はかなりな年上好きで・・・。
川崎:どれくらい年上?
真奈美:15歳とか20歳とか。もっと上でもいいくらい。年上の男性に甘えたい願望がありまして・・・。
川崎:「60代、バツイチで、15歳年下女性と付き合いたい男性」なんていっぱいいるよ。目がくらむようなブルーオーシャンよ!!!
真奈美:自分の婚活を考えるときに、今まで輪郭がぼやけていましたが、焦点がピタッと合った気持ちです。とりあえず、デートに行きます。
川崎:そう! その調子! きっとうまくいくから、勇気をもって前進してみてね。そして、今度こそ優しい男性と出会えるよう祈ってますよ。
Text:Aki Maekawa
Photo:Yuji Hirose
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【川崎貴子 プロフィール】
1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社、株式会社ジョヤンテを設立。経営者歴19年。女性の裏 と表を知り尽くし、人生相談にのりフォローしてきた女性は1万人以上。婚活結社「魔女のサバト」主宰。「女のプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳 の娘を持つワーキングマザーでもある。著書に、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)『上司の頭はまる見え。』(サン マーク出版)など。
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