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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

【アマゾンも出資】新興EVメーカー「リヴィアン」のSUVとは?

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

不思議と惹かれるあの娘は“リヴィアン”

お盆休みが明けて、クルマ屋さん(自動車メーカー各社)はどんな感じでしょ? と、定期巡回してみると、8月18日付けで、「トヨタ自動車はアマゾン傘下のAmazon Web Services, Inc.と業務提携します」とのアナウンス。

一瞬、アマゾンでクルマ売るんですか? そりゃ大いにやるべきですよね~と思ったものの、どうやら浅はかなワタシの勘違いで、「コネクト技術を強化しデータを収集。顧客サービスや販売、自動運転(開発)までフルに役立てる」といいます(あくまで個人的解釈です)。

ザクッと大ナタを振ってまとめると、今後クルマ屋さんは“ゆりかごから墓場まで”あらゆる角度でフォローできないと生き残れない……らしい。2020年は世界で一番になってしまうかもしれないトヨタでさえこの有様。ワタシの拙い認識では、この業務提携話はトヨタのお客様感がぬぐえず、表面化している部分ではまだまだ遅れているということ。ひとまず日本の先頭で頑張ってください! とエールを送るのみでございます。

で、ハナシは大きく飛んで自動車はこの先、EVへシフトせよ!の大合唱のもと、EVのラインナップを増やさねばなりません。欧州では既にメーカーごとにCO2排出量を計算。つまり、化石燃料車+EVなので、EV(PHEV含む)の販売比率を高める必要があるのです。

ワタシはひとりのクルマ好きな中年、というスタンスなので「EVいかがっすか?」といわれても、クルマそのものに魅力がなければ買いません。多少税金が課せられても化石燃料車で“けっこう毛だらけ猫灰だらけ”。コネクト? データなんかやらんぞ! であります。でも時代が時代ですから、何か琴線に触れるEVを探してみましょう。

EVというとワタシが期待するのは近未来感。ところが、クルマに乗るのは2本脚歩行のニンゲンです。なので、クルマのパッケージというか、必要とする空間は変わりません。タイヤだって最低3本は必要です。必須技術とされる自動運転だって大雪が来れば各種センサーがダウンして使えず、よって自力運転となります。だからSF映画のようなデザインのクルマは当面出てこない。

ちょっと横道に逸れるかもしれませんが、皆さんスペースXのクルー・ドラゴンの打ち上げ見ました? ワタシはYouTubeのライブ中継を見ていたのですが、宇宙飛行士が歩きながら発射台へと向かうシーンの後方にテスラ・モデルXを発見しました。この宇宙飛行士とモデルXの構図がじつにカッコいい! 上方に跳ね上がる後部のガルウイングドアはこの日のためかと思うほど、いつもよりモデルXが輝いて見えたのです(ココ重要!)。

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テスラはEVの先駆者というイメージですが、そんなテスラを追う期待の新興EVメーカーがアメリカにあります。その名は『RIVIAN』。日本で商標登録が済んでいるかどうかわかりませんが、いまのところ『リヴィアン』ではなく『リビアン』表記が多数派に見えます。ワタシなら文字のビジュアル的印象と音の響きからカタカナ表記を『リヴィアン』としますがどうなることやら。

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RIVIAN R1S
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気になる市販モデルのローンチスケジュールですが、コロナ禍が影響し実際にデリバリーが始まるのは2021年と伝えられます。記念すべきファーストモデルは小型トラックの『R1T』とSUVの『R1S』。また、両モデルのベースとなるパワーユニットを含むプラットフォームを活用しアマゾン専用車10万台も作るのだとか。

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RIVIAN R1S
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随分気前のいいハナシだなと思いましたが、アマゾンはリヴィアンと資本関係を締結し既に7億ドルを投資していることが判明。便宜上、この専用車を“アマゾン・バン”としますが、この10万台も既に発注済み。もうUSPSには任せておけないぞというハナシではなく、アマゾンはさらにビジネスを広げる計画なのでしょう。他国の企業ながらこの先が楽しみです。

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RIVIAN R1T
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さて、このリヴィアン。一目見てローンチモデルの『R1T』がじつにイケてると感じました。キャビン後方にはビルトインタイプのバーベキューコンロ(もちろん電化コンロ)が備わりニョキッと引き出すのですが、この程度の細工で何だか心がワクワクします。画像を見ればお分かりのように、アウトドア対面キッチンの様相が新鮮に見えるのです。

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RIVIAN R1T
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リヴィアン『R1T』でキャンプに行ってもワタシは焚火をします。薪が燃える炎には癒し効果があると思っていますので。じゃあ、いままでのクルマでいいでしょ? と思われるでしょうが、何をおっしゃるウサギさん、『R1T』じゃないとダメなんです。

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RIVIAN R1T
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クルマから電源が取れれば電マも動くというモンダイではなく、映画監督になったつもりでシーンを俯瞰してください。劇中車のチョイスは化石燃料車じゃないでしょ……ということなのです。もしキャンプサイトの隣にPHEVが来れば「あのひと心配性なんでしょアハッ」という感じで、もしエンジンでもかかろうものなら「大自然のなかで無粋ですね」ということ。

なぜリヴィアンが気に入るのか。同車のプロフィールを少し調べてみました。スタートはリーマンショック直後の2009年。創業者はMITを卒業した「R.J. Scaringe(ロバート・ジョセフ・スカリンジ)」です。当初はテスラのようにスポーツカーを開発していたようです。

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RIVIAN R1T
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しかし、減少傾向著しいニッチなマーケットでは先が見通せません。それに歴史ある自動車メーカーも林立します。そこでスカリンジはコンセプトを練り直しジャンルでいえばSUVなのですが、なぜSUVなのかという本質を見つめ直したのでしょう。なんと、ジープのデザイナーだった「Jeff Hammoud(ジェフ・ハムード)」を2016年にヘッドハント。また、2017年には北米から撤退するミツビシのイリノイ工場を破格でゲットするのです。

リヴィアンのオフィシャルサイトでは、現在、ローンチモデルである小型トラックの『R1T』とSUVの『R1S』を絶賛プレオーダー中。トップページには『ELECTRIC ADVENTURE VEHICLES』のコピーが踊ります。リヴィアンに心惹かれるのは、いつの時代も変わらぬ人のもつ本質、“冒険心”がそこに存在するのではと感じています。EVもワルクナイネ!

Text:Seiichi Norishige

RIVIAN



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