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FASHION 僕が捨てなかった服

【デザートのブルゾン】こだわりが詰まった生地加工に驚愕!

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

ファッションの蘊蓄の楽しさを教えてくれた服

『MEN’S Precious』を中心に、数々のカタログなども手掛け、ファッションエディターとして活躍する山下英介さん。

膨大な数を所有してきた山下さんが、なかでも捨てられなかった服をご紹介する企画の第5回目は、「デザート(Dezert)」のブルゾンです。

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現在は「dip」のデザイナーである田口成彦さんが、1980年~2000年まで手掛けていて、90年代に勢いのあった丸井なんかにもたくさんお店があって、結構売れていたんです。

海外でいう「ストーンアイランド」とか「CPカンパニー」にも通じるところがあるんですが、アメカジ的なアイテムをベースに生地に独特な加工を施して、ヨーロッパ的な味付けをしたようなブランドだったんです。

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アイテムそれぞれにこだわりが感じられて、とにかく凄かった。ファッションの蘊蓄の楽しさも教えて貰えました。

これは、現「MOJITO」のデザイナー山下裕文さんがまだアメリカンラグ(現アメリカンラグシー)のショップスタッフだった頃、僕が20歳くらいのときに買いましたね。当時、山下さんは怖いし、分かってない客には接客してくれないことで有名だったんですが(笑)、彼の接客で購入したのを覚えています。

これはアメラグ推しのスタイル、カーキとかに後染めした501と合わせて着ていた覚えがあります。とにかく着たのでところどころ痛んでいますが、これは今でも結構袖を通す機会が多いんです。シルエットも大きめで、なんか今の気分にも会うんですよ。

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あるとき、デザイナーの田口さんにお見せする機会があったんですが、「このナイロンを圧縮加工した生地は、今はもう絶対に作れない」と仰られていて、ずっと取っておきたいなと思いました。

Photo:Shimpei Suzuki


Edit:Ryutaro Yanaka

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山下英介
ファッションエディター
大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーのファッションエディターとして活動。ファッションディレクターとして参画している『MEN’S Precious』を中心に、数々のカタログなども手掛ける。背景にクラシックな文化を感じさせるものに興味を持ち、まだ知られていない世界の名品やファッション文化を伝えるべく日々精進中。1976年埼玉県生まれ。


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