ランボルギーニ・ウルス2021年モデルからの学び
ランボルギーニから2021年モデルの「ウルス」が発表されました。彼らはこのモデルを“スーパーSUV”と呼びますが、同社初のターボエンジン(4リッターV8)は最高出力650CV、最大トルク850Nmを発生。最高速度は305km/hに達するといいますから、アルティメイトなモデルであることは間違いありません。
輸入車の場合、基本的に1年毎にアップデートされます。「まだ6月なのになぜ来年のモデルを発表するのか?」と思われるかもしれませんが、海外ブランドは夏休みを挟んで日本でいうところの新年度がスタートします。つまり1年の区切りがちょっと違うのです。
モデルサイクルにより多少のズレはありますが、基本的にはこのサイクルで新車はアップデートされます。ちなみに中古車業界では、この2020年に発売された2021年モデルを2020年内に登録した個体を“早卸し”といいます。なんだか紛らわしいかと思いますが、価格を左右するので覚えておいて損はありません。
さて、ランボルギーニ・ウルスの2021年モデルです。パフォーマンスに変更はないようですが、トピックは新設定のボディカラーと自動で縦列駐車可能な進化版のパーキングアシストシステムがオプション設定されたこと。日々コネクト技術が進歩するインフォテインメントシステムも同様にアップデートされています。
2021年モデル最大のトピックは、やはり新設定されたボディカラーです。ルーフとボディのボトムラインをブラックで引き締め、一段と精悍な印象です。ウルスはエッジの効いたエクステリアデザインなので効果覿面。ランボルギーニらしい心揺さぶる演出は流石といわざるを得ません。
ランボルギーニにとって、ウルスは新たな顧客を生む孝行息子。オーナーの約80%が初めてのランボルギーニというデータが出ているそうです。また、そのうち約10%が女性オーナーといいますから、ハンドルを握ってみたくなるまさに気絶級のスーパーSUVです。
ランボルギーニのプレスリリースには、現時点で2021年モデルの日本価格の記載はありませんが、魅力的なカスタマイズメニューの充実がリアルな購入価格を押し上げてくれることは間違いありません。参考までにお伝えすると、発色のいい鮮やかなボディカラーが人気となる一方で、マットカラー(艶消し)も売れているそうです。
この2021年モデルのウルスを参考にすれば、クルマ選びにおいて、ついつい保守的なボディカラーを選んでいませんか? という問いかけも必要かなと思います。国産車でもデビュー時は人目を引く大胆なボディカラーを設定する傾向にあります。
一見、「派手過ぎるかな?」と思われるでしょうが、このプロモーション的ボディカラーの設定は期間限定と考えるべきで、早ければ1年で設定色から消えてしまうこともよくあるケース。決断した頃にはなくなっている! なんてことも多々ありますので。
ワタシが過去に所有したクルマのなかで、自分でも悪目立ちするかなと感じつつも買ってしまったのが黄色系のクルマです。1台は見た目レモンイエローのシビック、もう1台はオプションだったイエローパールのZ32型フェアレディZでした。
前者はカワイイ、後者は遊び人ともいわれましたが、自分自身は大満足。思い切ってよかったと感じます。こんなご時世だからこそ、過去とは違うボディカラー選びにこだわってみてはいかがでしょうか。
そして、自分基準で大胆な選択を決断する方へのアドバイスをひとつ。クルマはいずれ手放すことになりますので、数年後の買取り価格も考慮せねばなりません。マジョリティは白、黒、シルバーの3色なので、お気に入りのボディカラーが査定時のネガティブ要因になる可能性があります。
ご自身の年間走行距離にもよりますが、その使い方が1万キロ未満なら下取り価格に基準値をもうけた残価設定型ローンや、また、リースを選んだ方が得策かもしれません。各車基準はありますが、基本的に下取り価格にボディカラーは影響しません。また、リースなら契約期間満了で支払いが終わるだけとなります。
ライフスタイルカー選びは気分を上げてくれるボディカラーの選択が重要です。どんなに大胆なボディカラーでも、ハンドルを握っている限りボンネットしか見えません(笑)。外観が派手でもインテリアは大差ないケースがほとんどですので、のど元過ぎれば何とやら。楽しく日々を過ごすなら一度は大胆な決断をオススメします!
Text:Seiichi Norishige
■【The Color Experience: Urus Verde Mantis Episode】