ユリス・ナルダンの「フリーク」はムーブメント自体が回転して時間表示をする革新的モデル。世界で初めてシリコン製パーツを採用したのも革新的でした。
リュウズがなく、時間合わせはベゼルで、ゼンマイの巻き上げは裏蓋で、というのも革新的かつ独特な特徴。最初のモデルが発表されたのは2001年。以来、毎年のように改良され進化し続けてきたのも特筆すべき点です。

そんな「フリーク」に昨年、新しく加わったのが「フリーク X」。通常の時計のようにリュウズを備えたのが、これまでの「フリーク」とは大きく異なる特徴です。
そして先の3月に「フリーク X」の特別な新作が登場。写真家のカーステン・ペーターとのパートナーシップにより生まれたスペシャルモデルです。
カーステン・ペーターは『ナショナルジオグラフィック』の特集を手がけるなど自然環境の写真のスペシャリストで、世界的な写真賞の受賞も多数。冒険家でもあり、有毒ガスが発生する洞窟や、竜巻の内部、火山周辺の強烈な高熱の地域など、常人には決して近づけない場所の驚くべき光景の撮影を得意としています。
さて。そんなカーステン・ペーターとのパートナーシップモデルは2つ。

自動巻き、チタンケース、ケース径43mm、レザーストラップ、50m防水。2万7000EUR(ブティック限定販売)

「フリーク X マグマ」は火山の火口から流れ出す溶岩をイメージしたモデル。カーボンファイバーとレッドマーブルのエポキシ樹脂を組み合わせたブラックとレッドのカラーリングが目を惹く特徴で、1本1本が異なるマーブル模様はまさに流れる溶岩のよう。レッドのインデックスとブリッジはスーパールミノバが施され、暗闇でも時刻を読みやすくしています。

自動巻き、チタンケース、ケース径43mm、レザーストラップ、50m防水。予価278万円(税抜)

「フリーク X アイス」は有史以前の氷河をイメージしたモデル。白く滑らかなチタニウムケースの冷たい輝きが極地の氷原のよう。ホワイトのダイヤルや、ラバーコーティングを施したホワイトのレザーストラップも、極寒の海のような冷たく美しい雰囲気。このモデルもインデックスとブリッジにスーパールミノバが施されています。
そしてこの2モデルは「これから発表される今年のコレクションの期待を高めるプレビューモデル」だそう。となると、これからさらにどんな魅力的なモデルが登場するのか。ユリス・ナルダンの2020年の新作が楽しみです。
【問い合わせ】
ソーウインド ジャパン
03-5211-1791
https://www.ulysse-nardin.com

フリーク X マグマ/自動巻き、チタンケース、ケース径43mm、レザーストラップ、50m防水。2万7000EUR(ブティック限定販売)






Text:Yutaka Fukuda