軽装でも背筋がピンと伸びる、米国老舗のパナマ
第246回は、ステットソンのハットです。

軽装になるこれからの季節は、小物での洒落感演出が重要に。Tシャツ&パンツのカジュアルコーデにおいて大人らしいクラス感を醸し出すなら、ハットは欠かせない存在です。
特に、クラシック回帰の昨今ではハットが再加熱していますから、一つ持っておくと普段着を色気ある装いに仕上げてくれます。中でも注目は、イタリア発のボルサリーノと人気を二分し、よりツウ好みなアメリカ生まれの「ステットソン」です。
ステットソンは、歴代米大統領や海外セレブをはじめ、世界中で愛される老舗ハットブランドです。創業は1865年。テンガロンハットスタイルを確立させたブランドとして名を馳せ、その後も歴史的名作を多数リリース。現代に至るまで紳士の嗜みとして重宝されてきました。こちらの「ストラトライナー」もその一つ。
世界初の大陸間横断航空機の愛称をモデル名に冠し、1938年の就航記念につくられたハットで、今なお続く定番アイテム。こちらはそんなストラトライナーを春夏仕様に構築し、素材には抗菌性・通気性・吸水性に優れたヘンプ(麻)を使用。ベースのネイビーにグレーのリボンとパイピングをあしらうことで、ライトなヘンプ素材をシックな佇まいに格上げしています。
シャープなクラウンも小柄な日本人にちょうどよく、夏のTシャツコーデはもちろんカジュアルスーツにも合わせやすい。これからの季節の装いを、ラフになりすぎない色気あるムードにアップデイトする、相棒的存在になってくれるハズ。

1910年から草物帽子の生産を始めている同ブランド。こちらは、ステットソン ジャパン社限定のシルエットで構築したパナマハット。ヴィンテージのストラトライナーに近づけたデザインが特徴です。長めに設定されたブリムが、クラシカルな雰囲気を加速させます。

ストラトライナーと同じく代表的なモデルであり、かのジョニー・デップが愛用していることでも知られるのが「ウィペット」です。イギリスの競争犬の名前にちなんでおり、シャープでタフなイメージがデザインソース。こちらは当時のウィペットを再現した日本別注モデル。

3万2000円(税抜)/ステットソン(ステットソン ジャパン)



Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
【問い合わせ】
ステットソン ジャパン 03-5839-2098