2020年こそ 銀杏が黄色く色付きだしたら すぐ履こう!
さて、169回目は 「ロロ・ピアーナ」のスニーカー"WEEKEND WALK"です。
コロナの影響で 不要不急の外出を控えることになり、こんな心地好い陽気で 桜も長く咲き誇ってくれているのに 家に篭る毎日。あぁ、全然 春が愉しめない…。
思い返せば昨年は、冬らしい冬を感じないどころか、秋なんて まったく無かったんじゃないかってくらいに気候も変動しています……。
大好きなカシミアのニットやコートを ほとんど愉しめなかった気がしますし、秋の街並みに映えるブラウンやボルドーを着た記憶すら ほぼないです。
「せっかく四季折々の景色を愉しめる国に生まれたのだから、その季節の彩りに合わせたファッションを」と考えて、買い物に勤しみ、派手に清水ダイブを繰り返してきたっていうのに 活躍させる機会を失っている…。
なんだか、とっても悲しい話です。
ちなみに、今回のスニーカー"WEEKEND WALK"も そのひとつ。スニーカーにしては 結構珍しいタイプのバイカラーだからか、パッと見た瞬間に ものすごく秋を想像させますよね。
そのせいで 一般的には履く季節が限定され、スニーカーにしては高額なのも手伝って、いつものアノ場所に流れ着いていたんです。
前述の通り、季節を感じさせてくれるアイテムは大好物だから、ありがたく清水ダイブしたんですが、秋がなかったせいで おろすタイミングを失って、いまだ新品のママ…。
こんなに「こじらせてる」と言われている自分でも この有り様となると、いまの不景気なムードと、日に日にコンサバ化が進んでいくファッションシーンを鑑みた場合、ますます季節を感じさせるアイテムっていうのは 世の中から姿を消していくんじゃないか?ってな危惧を覚えるワケです。
そりゃ、困る!
もちろん、ネイビーやグレー、黒や白のように汎用性が高いカラーでまとめれば、卒がなく、悪目立ちもしないんでしょうが、そればかりじゃ イマイチ面白みに欠ける。想像力も欠如していきそうだし…。
決して 派手なモノを求めているわけではないんですが、もう少し視野と幅を拡げて、ココロを豊かにしておきたいんですよね。
季節の恵みを享受しながら、その季節にあった心持ち、着こなしへとシフトチェンジしていき、旬の美味しいモノを食べる。それでこそ生きてる甲斐があるし、努力のしようもあるはず。
……
あれ? なんの話だ??
家に篭りすぎて、変な風にシリアスになってますね…。
要は 季節を愉しみながら、ファッションも愉しめる日々が平穏に続いて欲しいってな話です。かね?
この秋には、このまっさらなソールが 落ち葉や濡れた土で汚れるほど履き倒せるようになりたいし
この名前を書くスペースに きちんと書いておかないと飲み屋で間違って違う人のを履いてきちゃうくらい、こんなモデルを履き愉しむ人が増えて欲しい。
その前にコロナが収束して、普通にスニーカー履いて出掛けられる日々が戻ってくるのを祈るばかりですが。
あ〜、飲みに行きたい。
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka