ミリタリーから着想得たパンツは とくに好きです!
さて、167回目は 「ブルネロ クチネリ」のコーデュロイパンツです。
ブルネロ クチネリが、ミリタリーをモチーフにして作り上げるパンツが とくに好きで、以前紹介したアビエーターパンツやカーゴパンツなど、チャンスに恵まれれば 度ごと清水ダイブを繰り返してきているんですが、今回のコーデュロイも その1本です。
これは恐らく、イタリア軍のパイロットパンツがモチーフ。
パイロットが操縦しながらでも簡単に物を取り出せるようにフロントにつけていたのをモチーフにして、両太腿にフラップ付きのポケットが配されています。
ただ、これだけだと不便なので、ちゃんとスランテッドポケットも付いていますし、お尻にはフラップ付きでスナップボタンで留めるピスポケットもあるんです。
まぁ、この程度のデザインディテールを盛り込むのなら、その辺のブランドにも出来ないことではないんですが、ブルネロ クチネリがスゴいのは その素材!
コットンに、3%カシミアが混紡されてるんですって。かつてよく穿いてたリーバイス®のコーデュロイパンツにはポリエステルが20%程度混紡されていましたが、カシミアって…。
ブルネロ クチネリの場合、コットンだけでも相当柔らかく肌触りも良いんですが、カシミアが混紡されることで さらに心地好くアップデート。一度穿くと手放せなくなってしまい、秋が訪れるとホント毎日のように このコを選んでしまいがちでした。
さらに、このサンドベージュの色合いが 秋の装いにバチッとフィットするし、腰回りには余裕があるけど 裾に向かってテーパードするチョイ短めなシルエットも抜群で、ホント何にでも合うから考えずにコレばっかり穿いていたワケです。
そしたら、ついにやってきちゃいました…。
不安だった強度が耐えきれず、お股のところが薄くなり、ポッケのスナップボタンも取れてしまいそうに……。
まぁ この辺はパンツの宿命でもあるんですが、ヤワいパンツだから なおさら。ミリタリーモチーフでコーデュロイということから 勝手にタフなパンツをイメージしてしまっていましたが、コレはブルネロ クチネリでしたね。
僕らみたいに膝ついてブツ撮りしたり、荒れたトコロにガツガツ踏み入っていくブルーなワーカーには 似つかわしくなかった(笑)。
ただ、最近はお直し屋さんのレベルも相当高くなってきているので、可能な限り修繕して頂き、天寿をまっとうするまで穿き倒したいと思います。
これだけ買い捲ってきといて なんですが、やっぱり僕レベルの人間には 1〜2万円程度のパンツが似つかわしいんでしょうね……。
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka