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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エロサバ」

ロールキャベツのように、優しさで包み込むエロス

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普段は無地の服を選ぶことが多いのですが、そればっかりじゃ飽きてしまいますよね。

たまにアクセント的にチェックジャケットなんかを着てみると気分もリフレッシュ。いつものストイックなスタイルよりも優しげに甘く仕上げて、彼女をトロトロに溶かしてしまいましょう。

アイテム

ジャケット/ビームスF
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/タカシマヤ スタイル オーダーサロン
パンツ/B.R.SHOP
メガネ/オリバーピープルズ
ベルト/ジョンロブ
時計/ヴァシュロン・コンスタンタン
リング/アスプレイ
バッグ/エルメス
ソックス/グレン・クライド
靴/WH
コート/ブルネロ クチネリ
グローブ/へストラ

ジャケット+スラックスのスタイルに見えますが、実はこれ、2着のスーツをバラして組み合わせたもの。こういうコーディネイトを楽しむには、チェックって案外使い勝手がいいんですよ。

ジャケットのほうはモカブラウンがベースのグレンチェック。かれこれ15年くらい前でしょうか。無地、ストライプを着こなせるようになったら、次はチェックだろうと、自分のなかで突如チェックがブームだった時期があったんです。

いま思い返すと、いろいろ経験して、早く周りのドレスクロージングの先輩たちに近づきたかったんでしょうね。僕にとっては甘酸っぱい思い出です。

でも、実際に買ってみたらセットアップで着るとお洒落に見え過ぎる。目立つことは野暮!! 控えめであることを美徳とする“アンダーステイトメント”の精神に照らし合わせると、思った以上に手強いなと……。それで上下バラバラで着るようになったんです。

たとえば、グレーのスラックスを合わせると しっくりくるんですよね。B.R.SHOPのこれは、干場別注モデルで2プリーツ仕様でシルエットもかなりこだわってつくっています。

僕がチェックを着るときの下心は、優しい雰囲気を醸し出したいとき。柄の性質だと思いますが、何となく可愛らしい感じがしませんか? そういう効果を上手く活用するのが、今回のキモとなります。

こうしたチェックの愛らしさを増幅すべく、小物にもそういった印象のものを選んでみるのがおすすめ。ここでは、オリバーピープルズのウェリントンモデルのメガネを合わせましたが、これは1980年代後半に放送されていた『パパはニュースキャスター』というテレビドラマの主役、鏡竜太郎(田村正和さん)がお手本。

12年前に酒の席で口説いた3人の女性との間にできた娘が現れて、いきなり3人の娘の父親になるというコメディだったんですが、主人公の鏡が酒に酔って女性を口説くとき、必ず「そろそろ身を固めようと思っている。娘ができたら名前は決めてある。「愛情の『愛』と書いて『めぐみ』、愛に恵まれるように」って言うんですよね。

それで、3人の娘の名前はすべて「愛(めぐみ)」。これは衝撃でしたよ。早熟だった僕は、この鏡のダメっぷりに、なぜかモーレツに惹かれてしまい、以来そんな人になりたいと憧れるマイヒーローに(苦笑)。あれこれファッションの真似をするようになったという次第です。

あれ、何の話をしていましたっけ?

そうそう、コーディネイトでした。モカブラウンベースがベースのチェックジャケットだったら、本来のセオリーでは靴やバッグなどのアクセサリーはブラウンというのが定石ですが、僕の最近の気分はモノクローム。

そんなわけで、あえてシャープに見える黒にしてみました。それだけで、イタリア風のクラシックなスタイルから、モダンな印象に変わるんですから不思議ですよね。

今回のコートはオマケ的な扱いですが、燻したようなメタルボタンが付いたダブルブレストの一着はどこか軍服のような雰囲気。もう、おわかりですよね? 

颯爽とトレンチコートを着こなしている女性がレストランでそれを脱いだ瞬間、やわらかそうなカシミアセーターを素肌に着ていたら、それだけでもうキュンキュンするじゃないですか!! あれと同じ原理ですよね。

そう、ギャップは大事。無骨な(といっても、カシミアコートなのですが)アウターを脱いだら、優しさ溢れる男のスタイルって、きっと美女たちにとってもたまらないはずですよね(妄想です)。


今回のスタイルのキモは……。

●2着のスーツで着こなしの幅を広げてみる。
●チェックのやさしい印象を、小物で盛り上げバックアップ。
●お手本は『パパはニュースキャスター』の田村正和。
●ダメな男は案外モテる。
●そして女性は意外性に滅法弱い(妄想)。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


6冊目の書籍が発売しています。洋服から、ジュエリー、腕時計、ライフスタイルまで。僕が日頃から愛する大人の男女におすすめしたいブランドの逸品について書いています。読んでない方はぜひ!

干場義雅が愛する
「究極のブランド100+5」(日本文芸社)

5冊目は、1冊目の書籍の内容を改稿し、本質的な服装術を知らない新社会人から肩書きを持つ大人まで使える身に纏う処世術について書いています。読んでない方はぜひ!

世界のビジネスエリートは知っている
「お洒落の本質」(集英社文庫)

4冊目の本では、女性のエロサバなスタイルについてまとめています。女性はもちろん、男性が読んでも面白いのでぜひ。奥様にもすすめてくださいね。

干場義雅が語る

「女性のお洒落」
(ディスカバートゥエンティワン)

3冊目の書籍は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでいない方はぜひ!

干場義雅が教える

「究極の私服」
(日本文芸社)

2冊目の書籍は、色気についてです。
普通に見えて、なぜか人を惹きつける男の共通点について書いています。読んでいない方はぜひ!

一流に学ぶ

「色気と着こなし」
(宝島社)

1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでいない方はぜひ!

世界のエリートなら誰でも知っている

「お洒落の本質」
(PHP出版)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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